やはり主役はこの男!西田有志が獅子奮迅の活躍で天皇杯初優勝に貢献。スパイク決定率、サーブ効果率とも圧巻の数字

やはり主役はこの男!西田有志が獅子奮迅の活躍で天皇杯初優勝に貢献。スパイク決定率、サーブ効果率とも圧巻の数字

「お客さんにいいところを見せようと意気込んでいた」という西田が、期待通りの働きを見せた。写真:田口有史

2020年も、やはり主役はこの男だった。

 昨日の女子に続き、20日に東京・大田区総合体育館で開催された天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会男子決勝は、ジェイテクトSTINGSとパナソニックパンサーズが対戦した。昨シーズンのVリーグ決勝も同カード、奇しくも再戦となったが、2月のVリーグ決勝は無観客で行われたのに対し、2020年最後の公式戦となった天皇杯決勝は50%の制限はありながらも観客を入れて試合が行われた。

 この状況に、一番燃えていたのがジェイテクトのエース、西田有志だ。

「お客さんの前で決勝を戦えるのは、人生初めてなのでとても楽しみだった」と言うように、第1セット中盤、まずはサーブで試合を動かした。

 11−11と拮抗した展開で西田にサーブ順が回ってくる。「お客さんにいいところを見せようと意気込んでいた」という西田は、昨秋のワールドカップを彷彿させる強烈なジャンプサーブで連続サービスエース。14−11とパナソニックを突き放し、終盤にも西田のスパイクで得点を重ねたジェイテクトが25−20で第1セットを先取した。
  しかし過去4度の優勝を誇るパナソニックも負けていない。西田と同じくオポジットで日本代表の大竹壱青や、ポーランド代表の主将も務めるミハウ・クビアクを中心にした攻撃で得点を重ね、ジェイテクトを追いかける。ジェイテクトも第1セット同様にサーブで得点するが、パナソニックの大竹もそれを上回るジャンプサーブで得点を重ね、第2セットは25−23でパナソニックが奪取した。

 セットカウント1−1で迎えた第3セット、再びジェイテクトに流れを引き寄せたのはやはり西田だった。2枚、3枚と並ぶブロックをものともせず、強烈なスパイクで得点したかと思えば、クビアクのスパイクを自らブロック。25−13と大差をつけて第3セットをジェイテクトが取り返し、第4セットも強烈なジャンプサーブで連続得点。攻撃でも強烈なスパイクだけでなく、ブロックの後ろや空いたスペースに落とす軟打もうまく織り交ぜパナソニックを翻弄する。終盤にはバックアタックで得点を重ね、西田のスパイクでマッチポイントとしたジェイテクトが25−22で第4セットを連取し、セットカウント3−1で天皇杯初優勝を成し遂げた。
  今季のリーグでもすでに二度対戦しているが、パナソニックに2敗。西田が出場していないなど、メンバーに違いはあるが、リベンジを果たして天皇杯初優勝を決めた喜びを高橋慎治監督は「全員が最初から最後までアグレッシブな姿勢で戦ったことが、こういう結果につながった」と述べ、西田も昨シーズンのリーグ優勝時よりさらにチームは成長したと胸を張る。

「昨シーズンのリーグの決勝では『自分が決めないと』という気持ちがあった。でも6人で強いチームが絶対に勝つと思ったので、それをチームに自ら伝え、そこで自分が決め切れたことがイチ選手としてもレベルアップしたと思います」
  昨秋のワールドカップで一躍日本の顔に躍り出た20歳のエースは、スパイク決定率57.7%、サーブ効果率25%と圧巻の数字を残し、チームを初優勝に導いた。2020年も日本バレーボール界の顔として、主役の座は譲らず。

「決勝戦をファンの皆さんの前でできたことに感謝。切羽詰まった状態で勝ちきれたのは次につながるし、年内最後を勝ちで終われて嬉しいです」

 2021年になればまたVリーグが再開し、その先には東京五輪も待っている。日本の主役は更なる進化を誓い、2020年を笑顔で締めくくった。

構成●THE DIGEST編集部

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