八村塁を欠くウィザーズは開幕戦黒星発進…新加入のウエストブルックは“球団初の偉業”も「まだ十分じゃない」

八村塁を欠くウィザーズは開幕戦黒星発進…新加入のウエストブルックは“球団初の偉業”も「まだ十分じゃない」

シクサーズとの今季初戦に臨んだウィザーズ。新加入のウエストブルックはトリプルダブルの活躍も、終盤に逆転を許し黒星スタートとなった。(C)Getty images

12月23日(日本時間24日、日付は以下同)、ワシントン・ウィザーズは敵地ウェルズ・ファーゴ・センターへと乗り込み、フィラデルフィア・セブンティシクサーズとのシーズン開幕戦に臨んだ。

 流行性角結膜炎のため約3週間にわたって八村塁を欠くウィザーズは、バックコートにラッセル・ウエストブルックとブラッドリー・ビール、フロントコートにはアイザック・ボンガ、新人デニ・アブディヤ、トーマス・ブライアントという布陣でスタート。対するシクサーズはジョエル・エンビード、ベン・シモンズのオールスターデュオにトバイアス・ハリス、新加入のダニー・グリーンとセス・カリーの5人でスターターを組んだ。

 序盤はホームのシクサーズがショットに苦しむ一方、ウィザーズはウエストブルックのディフェンシブ・リバウンドからファーストブレイクに持ち込む展開を作って優位に進める。だが第1クォーター終盤、シクサーズはセカンドユニットの投入で流れを変え、10連続得点をあげて逆転に成功する。
  ウィザーズはウエストブルックとビールのどちらかをコートに残すラインナップを敷き、ウエストブルックがコートにいる時間帯ではプレシーズンゲームと同様にイシュ・スミス、ハウル・ネトを起用する3ガード制を採用。その周囲をダービス・ベルターンスやトロイ・ブラウンJr.、ロビン・ロペスが固めて速い展開に持ち込むゲームを見せていた。

 しかし第2クォーターはシェイク・ミルトンやタイリース・マキシー、マイク・スコットらシクサーズのセカンドユニットが引き続き加点。カリーとエンビードの長距離砲も決まって、残り5分16秒でこの試合最大となる13点リード(50−37)をつける。

 すると今度はウィザーズが反撃。ビールの3ポイント、ベルターンスの3連続3ポイントで残り2分21秒に同点に追いつく。シーソーゲームの末に59−58とウィザーズが1点リードで試合を折り返した。

 迎えた後半。ウィザーズはビールのダンクやアブディヤの3ポイント、ウエストブルックのドライブなど11−0のランで、リードを12点に拡大。シクサーズもシモンズやドワイト・ハワード、ミルトンの得点で追い上げるも、10点差で最終クォーターへ。
  第4クォーターは一進一退の攻防となる。シクサーズはフルカン・コルクマズの3ポイントで反撃の口火を切ると、エンビードがフリースローを含む連続8得点で猛追。残り7分37秒にはジャンパーが決まり、ついに同点に追いついた。

 ウィザーズもその直後にビールの3ポイント、ウエストブルックの3点プレーで引き離しにかかるも、要所で守備を締めきれず逆転を許してしまう。

 2点ビハインドで迎えた残り1分28秒。ビールのアシストからブライアントがショットをねじ込み、再び同点に。エンビードのファウルも誘うも、フリースローを失敗して逆転はならず。その後、シクサーズはエンビードにミルトン、シモンズ、ハリスらが着実に加点し、最後は113−107で粘るウィザーズを振り切った。

 勝利したシクサーズはエンビードが29得点、14リバウンド、ベンチから出場した3年目のミルトンが19得点、3スティール、シモンズが16得点、9リバウンド、7アシスト、2スティール、3ブロックをマーク。そのほか、新加入のカリーが13得点、4アシスト、コルクマズが11得点で勝利に貢献した。
  一方のウィザーズは、ビールが開幕戦としては自己最多となる31得点に4スティール、ウエストブルックがデビュー戦としてはフランチャイズ史上初となるトリプルダブル(21得点、11リバウンド、15アシスト)と両輪が躍動。ベルターンスが14得点、ブライアントが10得点、5リバウンドをあげるも、リードを守り切れず手痛い敗戦となった。

 相手エースのエンビードに対して、ウィザーズはビールを中心にベースライン沿いからダブルチームを仕掛け、成功を収めた場面がいくつもあった。しかし、勝負どころでシモンズのドライブやカリーのフローターを許してしまい、第4クォーターは相手に40点を献上。今季も守備が課題であることを痛感させた。

 ビールはウエストブルックとの共演に「俺は大好きだね。まだ1試合だけど、彼が持ち込むエナジー、闘争心、責任感が大好きだ」とコメント。一方のウエストブルックは試合に敗れたこともあり、「まだ十分じゃない。正直、自分自身にがっかりしているところがある。もっといいプレーができたのかもしれない」と悔しさを滲ませた。特に反省点として挙げたのが守備面。「ディフェンスで、俺たちはもっと上手くゲームを締めくくらなきゃいけない」と漏らしていた。

 もっとも、オフェンスに関してはバックコートの2人を中心に十分な手応えを感じさせたのも確か。昨季平均13.5点をあげた八村が復帰すればその選択肢はさらに増えるだけに、期待は高まるばかりだ。

 ウィザーズの次戦は26日、ホーム初戦となるオーランド・マジック戦。昨季4戦全敗を喫した相手に、今季初勝利を収めることができるのか注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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