中田JAPANはロンドン以来の五輪メダルを獲れるのか?二強撃破のカギはズバリ、攻撃力だ

中田JAPANはロンドン以来の五輪メダルを獲れるのか?二強撃破のカギはズバリ、攻撃力だ

日本が世界で戦うためには、サーブでまずは主導権を握ることが必須条件と言える。写真:松尾アフロスポーツ

1964年の東京五輪で大会の主役となったのが、「東洋の魔女」と呼ばれた女子バレー日本代表だった。あれから57年、本来ならば2020年に開催される予定だった東京五輪は1年延期を余儀なくされたが、五輪と言えば女子バレーを連想するファンも未だ多く、寄せられる期待も高い。

 日本代表を率いる中田久美監督も、16年に監督就任、翌年のチーム発足会見時に「伝説に残るチームにしたい」と述べたように、東京五輪で金メダル獲得はバレーボール界にとっても悲願そのもの。

 では実際に女子バレー日本代表は東京五輪でメダルを獲得できるのか、というと、実際はそう容易いものではなさそうだ。

 かつては日本の高速コンビが世界を席巻したが、現在は中国、セルビア、アメリカ、ブラジルなど高さとパワー、さらに巧さと速さを備えた国々が世界のトップを争う。特に2018年の世界選手権を制したセルビア、19年のワールドカップを制した中国は群を抜いており、世界のツートップと言っても過言ではない。この二強を崩し、日本が勝利するためのカギになるのは何か。ズバリ、攻撃力だ。
  日本の女子バレーといえば鉄壁のレシーブと思い浮かべる人も多いであろう中、なぜ攻撃力なのか。しかも高さとパワーで勝る相手に、小さな日本が攻撃で太刀打ちする前にディフェンスで対応すべきではないかと考える人も少なくないはずだ。だが、その発想は全く逆。そもそもバレーボールは相手よりも多く得点を取らなければ勝てない。相手の強烈なスパイクを拾って拾ってミスを誘う1点よりも、手っ取り早く1点をもぎ取る。そのためには攻撃力が不可欠だ。

 まず最初の攻撃となるのがサーブ。2012年のロンドン五輪で銅メダルを獲得した女子バレー日本代表も、サーブ力に関しては世界一と言える力を備えていた。木村沙織、竹下佳江、荒木絵里香が空中で変化するジャプフローターサーブを駆使し、高さで勝る相手を揺さぶる。サーブレシーブで崩し、攻撃を単調にしたところでブロック、さらにはレシーブからの攻撃を木村、江畑幸子、迫田さおりといった面々が決め、得点を重ねるのが当時の必勝パターンであったように、東京五輪に挑む日本代表にとってもサーブは最も重要であるのは間違いない。石井優希、黒後愛、石川真佑、古賀紗理那といったアウトサイドヒッターを中心に、的確なターゲットを狙うサーブでまずは主導権を握ることが必須条件と言えるだろう。
  延期した東京五輪の開幕を待たず、昨年6月にロンドン五輪にも出場した新鍋理沙が引退を発表した。守備のスペシャリストでもあった新鍋の引退は中田JAPANにとって大きな戦力ダウンではあるが、Vリーグでもチームの主軸として経験を重ねている黒後、石川、古賀、石井は攻撃だけでなく守備もできるオールラウンダーばかり。二度の前十字靭帯損傷という大ケガから復帰した長岡望悠も復帰を果たしており、サーブレシーブが崩されても攻撃できる選手は揃っている。さらに昨年からはロンドン五輪でも主将を務めた荒木が、中田監督からの要請を受け再び主将に就任。チーム内で最も豊富な経験を持つ荒木が精神的支柱となることだろう。
  すでにバレーボールは出場全12チームが出揃い、予選グループリーグの組み合わせも決定している。日本はケニア、セルビア、ブラジル、ドミニカ共和国、韓国と対戦し、上位4チームが決勝トーナメントへ進出する。予選グループリーグを1つでも上位で終えれば、決勝トーナメントの組み合わせも優位になるため、予選でセルビア、ブラジルを倒せるかがメダル獲得に向けた、大きなポイントになりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部
 

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