選手年俸はどれほど高騰した?30年前はレジェンドクラスも今季の新人と同程度【NBAサラリーランキング・PG番外編】〈DUNKSHOOT〉

選手年俸はどれほど高騰した?30年前はレジェンドクラスも今季の新人と同程度【NBAサラリーランキング・PG番外編】〈DUNKSHOOT〉

30年前はマジック(左)のサラリーですらも、今季のルーキーと同程度の低年俸だった。(C)Getty Images

2019−20シーズンにおけるNBA選手の平均年俸は、1人あたり約832万ドル(約8億6271万円)。これは、全世界のスポーツにおいて最も高額なサラリーであり、同じ北米4大スポーツのMLB(約403万ドル/4億1796万円)やNFL(約326万ドル/3億3810万円)、NHL(約269万ドル/2億7899万円)と比べても、群を抜いた数字となっている。

 そんな“高給取り”が集まるNBAのなかでも、一番多くのサラリーを稼いでいる選手は誰なのか。この企画ではポジション別やチーム別、さらには時代別など、選手たちの“給料事情”を様々な角度から見ていきたいと思う。

 前回紹介したポイントガード(PG)のサラリーランキングでは、上位4人が4000万ドル超え、そしてトップ10全員が3000万ドル以上の年俸を稼ぎ出していたことがわかった。ただ、選手のサラリーがここまで高騰したのは最近の話。今回は過去10年ごとのPG年俸ランキングを振り返り、選手のサラリーがどれほどインフレしているのかを紹介しよう。(チーム名はフランチャイズ部分省略。選手の所属は当該シーズン開幕時点。チーム名横の“全体○位”はリーグ全体における年俸順位。日本円は現在のレート換算。参照:HoopsHype)
 ■2010−11シーズン ポイントガード年俸ランキング
1位:ギルバート・アリナス(ウィザーズ/全体8位)約1773万ドル/18億6158万円
2位:クリス・ポール(ホーネッツ・現ペリカンズ/全体20位)約1494万ドル/15億6864万円
3位:デロン・ウィリアムズ(ジャズ/全体21位)約1494万ドル/15億6864万円
4位:トニー・パーカー(スパーズ/全体31位)約1350万ドル/14億1745万円
5位:チャンシー・ビラップス(ナゲッツ/全体35位)約1315万ドル/13億8070万円
6位:バロン・デイビス(クリッパーズ/全体36位タイ)約1300万ドル/13億6495万円
7位:スティーブ・ナッシュ(サンズ/全体63位)約1031万ドル/10億8251万円
8位:モー・ウィリアムズ(キャバリアーズ/全体68位)約930万ドル/9億7646万円
9位:ラジョン・ロンド(セルティックス/全体69位)約909万ドル/9億5441万円
10位タイ:カーク・ハインリック(ウィザーズ/全体70位タイ)約900万ドル/9億4496万円
10位タイ:ホセ・カルデロン(ラプターズ/全体70位タイ)約900万ドル/9億4496万円
  これが10年前、2010−11シーズンのPG年俸ランキングだ。大型契約を結んだ直後に不良債権と化したアリナスはさておき、当時のリーグ2大PGだったポール&デロンですらキャリア6年目で1494万ドルと、現代の感覚で考えるとチーム財政に優しいサラリーに思えてしまう。これは今季に当てはめるとリーグ全体80位(ウィザーズのダービス・ベルターンスと同等/約1500万ドル)、さらに同じプロ年数のカール・アンソニー・タウンズ(ウルブズ/約2947万ドル)と比較しても、この10年で選手年俸がどれだけ高騰しているかがわかるだろう。
 ■2000−01シーズン ポイントガード年俸ランキング
1位:ゲイリー・ペイトン(ソニックス・現サンダー/全体13位)約1220万ドル/12億8095万円
2位:ティム・ハーダウェイ(ヒート/全体14位タイ)約1200万ドル/12億5995万円
3位:デイモン・スタッダマイアー(ブレイザーズ/全体17位タイ)約1125万ドル/11億8121万円
4位:ジョン・ストックトン(ジャズ/全体19位タイ)約1100万ドル/11億5496万円
5位:ステフォン・マーブリー(ネッツ/全体23位タイ)約1013万ドル/10億6361万円
6位:ロッド・ストリックランド(ウィザーズ/全体34位タイ)約1000万ドル/10億4996万円
7位:ニック・ヴァン・エクセル(ナゲッツ/全体42位)約920万ドル/9億6596万円
8位:テレル・ブランドン(ウルブズ/全体50位)約833万ドル/8億7462万円
9位:エイブリー・ジョンソン(スパーズ/全体55位タイ)約800万ドル/8億3997万円
10位:ジェイソン・キッド(サンズ/全体59位)約768万ドル/8億637万円

 2000−01シーズンのサラリー事情を見てみると、2010〜20年に比べれば緩やかだが、やはり年俸相場は上昇している。トップのペイトンも、今季で言えばリーグ全体100位以内にも入っていない(キャバリアーズのトーリアン・プリンスと同等/1225万ドル、全体102位)。また、アレン・アイバーソン(シクサーズ/約1013万ドル)、アンファニー・ハーダウェイ(サンズ/約1013万ドル)は当時主にシューティングガードとしてプレーしていたため除外している。
 ■1990−91シーズン ポイントガード年俸ランキング
1位:アイザイア・トーマス(ピストンズ/全体6位)約272万ドル/2億8559万円
2位:マジック・ジョンソン(レイカーズ/全体11位)約240万ドル/2億5199万円
3位タイ:テリー・ポーター(ブレイザーズ/全体23位タイ)約200万ドル/2億999万円
3位タイ:ジョン・ストックトン(ジャズ/全体23位タイ)約200万ドル/2億999万円
5位:マーク・ジャクソン(ニックス/全体32位)約179万ドル/1億8794万円
6位:ケビン・ジョンソン(サンズ/全体34位タイ)約175万ドル/1億8374万円
7位:ゲイリー・ペイトン(ソニックス・現サンダー/全体39位)約169万ドル/1億7744万円
8位:モックムード・アブドゥル・ラウーフ(ナゲッツ/全体40位)約166万ドル/1億7429万円
9位タイ:デレック・ハーパー(マーベリックス/全体51位タイ)約152万ドル/1億5959万円
9位タイ:ファット・リーバー(マーベリックス/全体51位タイ)約152万ドル/1億5959万円
  トーマス、マジック、ストックトン。いくら物価が上昇しているとはいえ、30年前はレジェンドPGたちがいずれも300万ドル以下のサラリーで契約していたのだから、現在の年俸相場がどれほど高騰しているかがわかるはずだ。これは今季で言えばドラフト1巡目中位で指名されたルーキー、もしくはキャリア6年目以降の選手が結べる最低保証年俸と同クラス。また、今季のPG年俸1位のステフィン・カリー(ウォリアーズ/約4301万ドル)はリーグ全体でも1位、10位のカイル・ラウリー(ラプターズ/約3050万ドル)でさえも全体23位に入っていることを考えると、この30年、特に2010−11シーズンからの10年間で、PGの地位が大きく向上したと言えるだろう。

 この30年間でサラリーキャップが約10倍(1990−91/約1187万ドル→2020−21/約1億914万ドル)に跳ね上がったことで、選手年俸も大きく上昇したNBA。次回はシューティングガードのサラリーランキングを見ていきたい。

構成●ダンクシュート編集部

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