【名作シューズ列伝】ペニーが1996年JAPAN GAMESで着用!“キモ撮り”をいち早く採用した「AIR PENNY II」

人に歴史あり。バスケにスーパースターあり。スーパースターにシグネチャーモデルあり。シグネチャーモデルにBOXあり! 

 アンファニー“ペニー”ハーダウェイは、1993年にオーランド・マジックに入団。甘いマスクと華のあるプレーでルーキーイヤーから人気を博し、2年目にはチームをファイナルに導くなど、チームの中心選手として活躍しました。ケガのために全盛期は短かったものの、201cmの長身ガードとして“マジック・ジョンソン二世”とも称された、90年代のNBAを代表するスタープレーヤーでした。

 ペニーは96年に行なわれたNBA JAPAN GAMES(マジックvsニュージャージー・ネッツ)で来日を果たします。その時、彼が着用していたのが今回ご紹介する「AIR PENNY II」です。



 同年のオフにロサンゼルス・レイカーズに移籍したシャキール・オニール(シャック)の代わりに、新たな“パートナー”として日本に帯同したのは、自身の分身人形である「LIL PENNY(リル・ペニー)」。声優はコメディアンのクリス・ロックが担当し、寡黙なペニーと真逆な、おしゃべりで、ユーモアがあり、ちょっと図々しい子。新作CMが放送されるたびに話題となり、その人気はフィギュアやオリジナルブックが販売されるほど凄まじいものでした。
  また、リル・ペニーと一緒にプロモーションした「AIR PENNY II」のグラフィック広告では、現在の“キモ撮り”と言われるローアングルからのカットで、時代を先取りしていました。
 
 余談ですが、2014年にはリル・ペニーのシグネチャーモデル「LIL PANNY POSITE」も発売されており、いつか紹介できればと思っています。



「AIR PENNY II」の有機的なシルエットは、1stモデルの「AIR MAX PENNY」がシャープに見えるほどの進化を遂げており、のちに続く「AIR FOAMPOSITE ONE」に受け継がれる画期的なプロダクトデザインでした。

『ZOOM FOREFOOT AIR』と『MULTI CHAMBER AIR』を融合させたクッショニングシステムは、大型ガードの足元を支える次世代シューズとして、NIKEの新たな看板商品となりました。
  マジックカラーのアトランティックブルー、シルバー、ホワイトの組み合わせは美しく、シュータンとヒールカップには、ペニーのニックネームの元になった1セントマーク。ホワイトのカラーウェイでは、ヒールカップとくるぶしの1セントマークとスウォッシュの場所が入れ替えられるなど、2足揃えると違いを楽しむことができました。



 ソールパターンは、『ZOOM AIR FLIGHT 96』から継承された、全方向にグリップするクリアソールの同心円状。歪みを抑え反発力を生むカーボン製のシャンクプレートと巻き上げられたミッドソールは、ペニーの多種多彩なムーブをサポートするオリジナリティあふれるデザインになっています。
 

 一方のBOXは、オレンジ/ブラックのNIKEデフォルト。サスティナブル試行が強かったことと、ファイナルに出場しても、オリンピックで金メダルを獲得しても、同僚にシャック(当時Reebokと契約)がいたからか、特別なBOXを用意してもらうには至らなかったようです。

 15年に「AIR PENNY II」は、誕生20周年を記念して復刻されました。今年は誕生25周年。何かサプライズとかアニバーサリーがあってもと思うのですが、NIKEさんいかがでしょうか。

文●西塚克之

【著者プロフィール】
西塚“DUKA”克之/日本相撲協会公式キャラクター「ハッキヨイ!せきトリくん」の作者として知られる人気イラストレーター。入手困難なグッズやバッシュを多数所有する収集家でもあり、インスタグラム(@dukas_cafe)では、自身のシューズコレクションを公開中。ダンクシュートでは名作シューズ列伝『SOLE&SOUL』を連載している。

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