イタリア人記者が見たU-21日本代表。称賛すべき「4つの資質」と、課題はシューズの紐?

「日本の走りを見てみろ! ホンダもスズキもカワサキもいる。これじゃあスピードでは歯が立たない!」

 U-21の日本対イタリアの試合が行なわれた中部イタリアのカステル・ディ・サングロのスタンドにいたあるイタリア人サポーターは、こう言って周囲を笑わせた。もちろんイタリアでも人気の日本のバイクにかけたジョークだが、それぐらい、日本の若者たちはポジティブな印象を我々に与えたことも事実だ。1-1の引き分けで試合を終わらせた大岩剛監督率いる日本は、サッカーとそして人生において非常に重要な4つの資質を見せてくれた。テクニック、闘争心、フェアプレーの精神、礼儀正しさだ。

 まずテクニックについて。ピッチに降り立った日本はごく普通の4-4-2のフォーメーションだったが、各ポジションが互いを補い合う一体感のある動きは秀逸だった。ディフェンスは中盤を助け、中盤は攻撃の局面で力を発揮。アタッカーは自分たちの仕事だけにとどまらず、何度も下がってはチームの苦しい場面に手を貸していた。つまり非常に調和のとれた、個々が常にチームのためにプレーするチームだった。


26日、U-21イタリア代表と引き分けたU-21日本代表の先発メンバー photo by Sato Hiroyuki

 もちろん、ハーモニーを破るように目立っていた選手もいる。たとえばヨーロッパで経験の長い田中聡と斉藤光毅、そして2人の鈴木だ。アタッカーの鈴木唯人はスピードと洞察力に鋭く、機転がきく。CBの鈴木海音はボールがどこに飛ぶかを常に理解し、それに伴い瞬時に体が動いていた。

 GKの佐々木雅士も優秀だった。今回あまり活躍の場はなかったが、イタリアのゴールゲッター、ロレンツォ・コロンボが終了間際にエリア内で放った危険なシュートを止めた。ボールはクロスバーのすぐ下に飛んだが、佐々木はアクロバティックな一撃でそれを阻んだ。判断力の優れたセーブは、得点と同じくらいの価値があった。

 次に闘争心。日本は試合を通して守りの姿勢に入らなかった。

 失点シーンでは、残念ながら半田陸が悪い意味で主役となってしまった。前半終了近く、ボールを胸でストップし、足元に落とすまでは非常にエレガントだったが、ドリブルで敵を抜こうとして失敗。リバウンドしたボールにすかさずコロンボが飛びつき、見事なボレーシュートでゴールを決めた。

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