NPB最高投手頂上決戦! 佐々木朗希vs山本由伸の投げ合いは白熱の投手戦となった!!
2023年04月20日 07時00分WANI BOOKS NewsCrunch
■現在のNPB最強投手の投げ合い!
4月14日(金)の千葉ロッテマリーンズ対オリックスバファローズの試合は、今年のWBCで世界一に導いた先発ローテーションの一角を担った佐々木朗希と山本由伸の投げ合いになった。
まさに、金曜日のナイターゲームに相応しい好カードだった。NPBだけに留まらず、世界的に見てもトップクラスの投手のぶつかり合いといっても過言ではないだろう。
佐々木は、試合開始から3者連続三振で抑える最高のスタート。この試合の前日に、普段バッテリーを組んでいる松川虎生が登録を抹消されたが、佐藤都志也とバッテリー組んで素晴らしい立ち上がりを見せた。
対する山本由伸も負けてはいない。初回、2回とランナーを背負うものの、試合序盤の3回まで無失点に抑える。
試合序盤3回までのピッチングを見ると、佐々木は7奪三振を記録。山本由伸は5奪三振。両者とも半数以上のアウトを三振でとっている。まさにトップクラスの投手戦になった。
この日の佐々木は、代名詞である160km/hを超えるストレートとフォークはもちろんのこと、WBC中にダルビッシュ有から学んだスライダーも冴え渡った。昨シーズンよりもさらにレベルアップした姿を見せた。
佐々木は、初回に打ち気に入った森友哉に対してフォークから入り、あとはストレートで押していき、三振に打ち取る。2回に関しては先頭打者の杉本裕太郎に対し、初球と2球はスライダーで入り、フォークで三振に打ち取った。
/
威風堂々
\
冴え渡るフォークボール
佐々木朗希が3回まで7奪三振
⚾プロ野球(2023/4/14)
🆚ロッテ×オリックス
📱Live on DAZN #chibalotte #DAZNプロ野球 pic.twitter.com/6KLqsKfQvg
山本由伸も、初回に二死2塁の場面のピンチを背負うものの、その場面では山口航輝に対して初球と2球はフォークから入って、ストレートを挟んで再度フォークで抑えた。さらに2回も無死2塁の場面で、グレゴリー・ポランコの初球もフォークから入り、ストレートを3球挟んだあとにフォークを見せて、最後はストレートで三振にとる。
続く茶谷健太はカーブとカットボールで抑え、佐藤都志也に対しても初球はカーブから入り、フォークを3球続けて打ち取った。
3回は三者凡退に抑えたが、状況に応じて球種配分の組み立てを変えながら、ロッテ打線を抑えこむ。
/
絶対に勝つ
\
この回、三者連続三振
山本由伸は3回5K
⚾プロ野球(2023/4/14)
🆚ロッテ×オリックス
📱Live on DAZN #bs2023 #DAZNプロ野球 pic.twitter.com/aJwOEGR6pb
お互いに譲らない序盤だったが、4回裏に二死1,3塁の場面で茶谷がカーブを捉えて、タイムリーで先制した。山本由伸からすると、引っ掛けさせて内野ゴロにしたが、打球はサードのグラブを弾いてタイムリーとなった。
/
この笑顔が見たかった
\
佐々木朗希がベンチ前でガッツポーズ
茶谷健太が先制タイムリー
⚾プロ野球(2023/4/14)
🆚ロッテ×オリックス
📱Live on DAZN #chibalotte #DAZNプロ野球 pic.twitter.com/bq52HQzp2A
■白熱のエース対決の勝者は・・・
援護をもらった直後、5回の佐々木のピッチングを振り返る。まず、先頭打者の杉本に対して8球を投じた。この球数は少なくできただろう。
続く宗佑磨に関しても6球投げたが、そのうち5球はストレートを投げている。スライダーの調子がよかったのを踏まえると、織り交ぜてもよかったのではないだろうか。その後の中川圭太に対しては、スライダー2球とフォーク1球で抑えた。
援護をもらった直後だったため、大事にいきすぎたこともあったが、この回の球数をもう少し抑えられていたら、もっと長いイニングを投げられただろう。
対するロッテ打線は5回、6回は山本由伸の前にランナーを出したのは四球のみ。4回のワンチャンスを活かせたが、それ以降は山本由伸に抑えられた。
山本由伸は6回でマウンドを降りて、101球、5安打、9奪三振、1四死球、1失点とエースに相応しい内容で、リリーフ陣につないだ。
佐々木は、疲れが見え始めた6回に一死2,3塁のピンチを背負う。このピンチのなかで、茶野篤政を三振に打ち取り、マーウィン・ゴンザレスはライトフライに抑えた。
7回は、先頭の森を四球で歩かせるが、杉本をフォークで併殺打にうち取る。宗もフォークでショートゴロに打ち取り、マウンドを降りた。
7回を投げて、105球、1安打、2四死球、11奪三振、無失点と完璧なピッチングを見せた。
最終的に、2対0でロッテが勝利。この日のエース対決は、佐々木に軍配が上がった。
この試合を総括してみると、先にマウンドを降りた山本由伸に関しては、序盤にランナーを背負ったが無失点で切り抜ける。4回に1点失ったものの、その後は危なげなく抑え、2年連続投手四冠の意地を見せた。
前年の日本シリーズでの故障から、WBCがあったために急ピッチで調整をしたことによる不安は残っているが、今シーズンも圧倒的なピッチングに期待していきたい。
佐々木に関しては、バランスよく配球が組み立てられたイニングは、スムーズに終えることができた。
しかし、ストレートに偏ったり、スライダーを活かしきれなかったのが原因で球数が増えたのを見ると、松川とのバッテリーを見たかった部分もある。よりスムーズに抑えることができれば、完封も可能だったに違いない。もちろん今後、佐藤とのバッテリーもより良くなっていくだろう。
成績を見ると、4月14日終了時点では、未だに防御率0.00を記録。奪三振率に関しては、脅威の15.23を記録している。K/BBは11.00とスゴすぎて言葉が出ないほどである。
昨シーズンも春先は、圧倒的な成績を残していたことから、WBCの疲労の影響も含めて、夏からパフォーマンスを下げずに投げられるかが課題だろう。
この試合で投げ合った山本由伸と佐々木朗希は、WBCで先発ローテーションを組んだように、現在のNPBの先発投手では文句なしで最強の二人だ。
山本由伸は、実績と実力的に申し分ないこともあり、近々メジャーリーグに挑戦することだろう。現時点でも完成されているように見えるが、年々成長を遂げており、まだまだ伸び代がある。
佐々木はプロ入り後、大事に育てられている。NPBでずっと活躍してほしいという気持ちもある。しかし、素材が素晴らしいだけに、若いうちにメジャーリーグに挑戦してほしいと思っている。
そのため、今シーズンから2〜3年のあいだに、シーズンを通して投げられるようになり、ぜひともメジャーリーグの舞台に立ってほしい。
ポテンシャルをみても、NPBだけではなくメジャーリーグでもトップクラスになれる器の投手である。体力さえついていければ、山本由伸の成績……またはそれ以上も期待できる投手だ。

▲歴代最強の投手になるポテンシャルを秘める佐々木朗希 写真:CTK Photo/アフロ
そして、ゆくゆくは歴代最高の投手になれる存在だと思っている。NPBのキャリアにおいて、現在ロッテの監督を務める吉井理人氏と二人三脚で、歴代最強と言われるほどの投手に成長することを期待していきたい。
■プロフィール
ゴジキ(@godziki_55)
記事にコメントを書いてみませんか?