ジョンソン、ヘーゲンズ…“助っ人評価”もカープが圧倒! プロ野球外国人通信簿<セ・リーグ編>

ジョンソン、ヘーゲンズ…“助っ人評価”もカープが圧倒! プロ野球外国人通信簿<セ・リーグ編>

力投する広島のジョンソン投手=上田幸一撮影、9月6日 (c)朝日新聞社

【広島】
「S」ジョンソン:25試合15勝6敗、防御率2.13
「A」ヘーゲンズ:49試合7勝4敗、防御率2.64
「A」ジャクソン:63試合5勝4敗、防御率1.68
「C」ルナ:60試合、打率.288、4本塁打、32打点
「C」エルドレッド:89試合、打率.291、19本塁打、46打点

貢献度絶大のエースとリリーバー

 25年ぶりのリーグ優勝を決めた広島。助っ人たちの貢献度も非常に大きなものがある。特に来日2年目のジョンソンは先発ローテーションの柱として、ここまでリーグ最多の15勝を挙げ、防御率もリーグ2位とMVP級の働き。ヘーゲンズ、ジャクソンの2人は守護神・中崎へと繋ぐ勝利の方程式を確立させ、優勝決定までに42回を数えた逆転勝利の原動力となった。

 一方、野手陣では日本で実績のあるルナとエルドレッドが、ともに故障離脱、さらに外国人枠の影響で出番を分け合う形となり、数字的には期待を下回った。ただ、打線に入った時の存在感は大きく、来季も期待できる。一軍出場のなかったデラバー、プライディの2人は退団濃厚だが、その他の面々は連覇へ向けた重要な戦力になる。

【巨人】
「A」マシソン:65試合8勝3敗、防御率2.43
「D」マイコラス:12試合3勝2敗、防御率2.63
「D」ポレダ:5試合1勝3敗、防御率4.00
「D」クルーズ:72試合、打率.252、11本塁打、36打点
「D」ギャレット:111試合、打率.258、22本塁打、59打点
「E」メンドーサ:3試合0勝0敗、防御率11.25
「E」アンダーソン:3試合、打率.250、0本塁打、1打点
「E」ガルシア:4試合、打率.000、0本塁打、0打点

マシソン以外総崩れでV逸の要因に

 V逸の責任を外国人に負わすのはナンセンスだが、それでも大きな影響があったことは確かだ。投手陣では、来日5年目のマシソンは今季もリリーフとしてフル回転したが、昨季2人で計21勝をマークしたマイコラス&ポレダが今季はここまで計4勝止まり。この穴を他の先発陣が埋めきれなかったことで広島の独走を許した。

 野手陣でも4番として期待されたギャレットが不振で5月に二軍降格、クルーズは6月から約2カ月の故障離脱を強いられ、アンダーソンは一軍登録わずか4日間、5月下旬に獲得した“キューバの至宝”ガルシアは4試合7打数無安打のまま8月に契約解除となった。来季については現メンバーに「ケガさえなければ…」という評価もあるが、それでも新外国人の獲得が必要だ。

【DeNA】
「B」ロペス:115試合、打率.257、27本塁打、79打点
「C」ザガースキー:28試合3勝1敗、防御率5.72
「D」モスコーソ:12試合4勝7敗、防御率5.35
「D」ペトリック:15試合3勝2敗、防御率5.51
「D」ブロードウェイ:5試合0勝0敗、防御率4.50
「D」エリアン:72試合、打率.208、4本塁打、31打点
「E」ロマック:28試合、打率.116、0本塁打、2打点

助っ人勢は誤算続き、働いたのはロペスのみ

 初のCS進出へ邁進中のDeNAだが、外国人に関しては不満が残る。投手では不動のローテとして復調が期待されたモスコーソが今季も乱調続き。代わりにシーズン途中からペトリックが先発マウンドに上るも、数字上はどんぐりの背比べ状態。唯一、左のリリーフ・ザガースキーが、明るい性格でチームに溶け込んだことも加味して及第点とできるが、全体的には不満が残る。

 野手陣では、ロペスが昨季から打率こそ落としたが長打力と勝負強さは健在だった。しかし、補強の目玉だったロマックはまったくの期待外れ。途中加入したエリアンも低打率に苦しんでいる。来季へ向けてはまず、新たな先発の柱を獲得したいところ。エリアンは残留させても面白いが……。


【ヤクルト】
「A」ルーキ:66試合6勝5敗、防御率2.90
「A」バレンティン:125試合、打率.275、30本塁打、94打点
「D」デイビーズ:14試合4勝4敗、防御率4.27
「D」ペレス:19試合2勝2敗、防御率8.02
「D」ジェフン:17試合、打率.225、0本塁打、2打点
「E」オンドルセク:30試合3勝1敗、防御率2.45

優勝トリオ解散から思わぬ内紛も

 バーネット、ロマン退団の影響が懸念されていたヤクルト。その不安は見事に的中してしまった。デイビーズ、ペレスは期待外れで、推定年俸2億2000万円のオンドルセクは6月末に真中監督への侮辱行為で謹慎処分となったまま、7月末に退団。推定年俸3600万円と助っ人投手陣の中で最も格安だったルーキが中継ぎとして存分に働いたのは皮肉だった。

 野手陣では、昨季は故障で15試合のみの出場だったバレンティンが復活し、改めて実力を見せつけた形となった。今季いっぱいで複数年契約が切れるが、球団側は来季以降の残留を強く要請することになる。真中監督にとっても来季は3年契約の3年目。バレンティン、ルーキの2人以外は総入れ替えとなるかもしれない。

【阪神】
「B」メッセンジャー:27試合11勝11敗、防御率3.16
「C」サターホワイト:16試合0勝1敗、防御率2.65
「C」マテオ:48試合1勝3敗16セーブ、防御率1.94
「C」ドリス:34試合3勝3敗8セーブ、防御率2.12
「C」ゴメス:130試合、打率.259、21本塁打、75打点
「E」ヘイグ:31試合、打率.231、2本塁打、11打点

“超変革”は外国人にも浸透せず

 金本新監督の下、ファンの大きな期待を受けた阪神だったが、勢いがあったのは開幕直後だけで、6月以降は借金を増やす戦いになっている。助っ人陣も数字だけを見れば及第点と言えるかもしれないが、投打の柱であるメッセンジャーとゴメスの2人を含め、期待を上回る働きはできなかった。

 特に、マートンの代役として期待されたヘイグは6月初旬に2度目の登録抹消となって以降出番なし。マテオとドリスが併用された抑え役も、昨季までの守護神・呉昇桓を何度も懐かしく思い出す結果となった。球団は来季へ向けて早くも動き出しており、メッセンジャー、ゴメス、マテオ、6月に加入したサターホワイトは残留濃厚だが、その他は白紙。“超変革”の成功には外国人の力も不可欠だ。

【中日】
「B」ビシエド:111試合、打率.272、21本塁打、67打点
「C」ジョーダン:22試合6勝6敗、防御率4.24
「C」ナニータ:92試合、打率.285、8本塁打、35打点
「D」バルデス:18試合6勝6敗、防御率3.56
「D」エルナンデス:58試合、打率.252、5本塁打、26打点
「E」ネイラー:7試合1勝2敗、防御率4.62
「E」セプティモ:3試合0勝1敗、防御率4.26

ビシエド爆発も消化不良…

 最下位低迷で谷繁監督が休養となった中日。開幕3戦連発弾で話題をさらったビシエドは、5月以降は見事に失速。7月に入って復調気配を見せたが、8月に故障離脱を強いられた。だが、まだ成長が見込める27歳で、日本の投手への対応力も養ったはずだ。来季の継続的な爆発に大きな期待が持てる。

 そのビシエドは来季も残留確実だが、一軍出場のなかったハイメを含めた他の7外国人の来季の去就は不透明な状況。野手陣ではナニータ、エルナンデスの2人は戦力的には残しておきたいが、新監督誕生に合わせた血の入れ替えも効果的かも知れない。そして、ほぼ期待外れに終わった投手陣にはテコ入れが必要だろう。

※選手は一軍出場選手が対象、成績はすべて9月15日現在

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