日ハムが“少数精鋭”で大成功、コスパ最悪だったのは… プロ野球外国人通信簿<パ・リーグ編>

日ハムが“少数精鋭”で大成功、コスパ最悪だったのは… プロ野球外国人通信簿<パ・リーグ編>

日本ハム・マーティン(c)朝日新聞社

【福岡ソフトバンクホークス】
「A」サファテ:59試合0勝7敗41セーブ、防御率1.88
「B」スアレス:53試合2勝5敗、防御率3.33
「D」バンデンハーク:10試合6勝1敗、防御率3.41
「D」バリオス:11試合0勝2敗、防御率7.82
「E」カニザレス:16試合、打率.179、0本塁打、3打点

助っ人の不振が混戦の誘因に

 今季も守護神として絶大な存在感を示したサファテと、夏場に疲れを見せながらも奮闘を続けるスアレスは合格点。しかし、デビュー14連勝の日本記録を作ったバンデンハークは6月1日に疲労蓄積を理由に登録抹消されると、その後もコンディションが整わずに3カ月以上も2軍暮らし(9月18日復帰予定)が続く。投打に巨大戦力を有する王者だが、外国人に限っては誤算の方が大きかった。

 その中でも最も期待を裏切ったのは、カニザレスだろう。2軍での打撃4冠の自信を手に、昨季までの主砲・李大浩の代役を担ったが、蓋を開けてみればまったくの期待外れ。バンデンハークはシーズン中に来季の契約を結んだが、バリオス、カニザレスの2人の残留は微妙な情勢となっている。

【北海道日本ハムファイターズ】
「A」マーティン:52試合2勝0敗21セーブ、防御率1.07
「A」レアード:131試合、打率. 266、36本塁打、91打点
「B」バース:31試合8勝8敗、防御率3.84
「C」メンドーサ:22試合7勝7敗、防御率3.92

少数精鋭、外国人パワー炸裂

 パ・リーグで最も外国人の奮闘が目立つのが北海道日本ハムだ。投手では、メンドーサが勝ち星こそ伸ばせていないが先発ローテとして働き、バースは先発&中継ぎの併用に応える奮闘ぶり。そして来日1年目のマーティンはシーズン途中から不振の増井に代わる守護神として出色のパフォーマンスを披露。9月6日に左足捻挫で登録抹消となったが、防御率1.07の安定感を見せた。

 打者では来日2年目のレアードが大爆発。5月に月間12本塁打をマークすると、その後も持ち前のパワーを炸裂させるとともに“寿司パフォーマンス”でチーム、ファンを盛り上げ、最大11.5ゲームあった首位との差をみるみるうちに縮める原動力となった。2年契約のメンドーサを含め外国人全員の残留が濃厚。まさに少数精鋭だ。


【千葉ロッテマリーンズ】
「B」デスパイネ:127試合、打率.286、24本塁打、91打点
「C」スタンリッジ:24試合6勝8敗、防御率3.97
「D」ナバーロ:78試合、打率.222、10本塁打、43打点
「E」イ・デウン:3試合0勝0敗、防御率7.20

デスパイネ奮闘も期待の2人が…

 デスパイネは今季もさすがの数字を残しているが、その他の面々は期待値を下回った。スタンリッジはまだ頑張った方かもしれないが、昨季9勝を挙げて先発ローテーション定着が期待されたイ・デウンは4月に1度先発、8月に2度救援登板した以外は2軍暮らし。2月に銃刀法違反容疑で逮捕されて開幕4週間出場停止となったナバーロも、開幕前の理想とは大きくかけ離れた数字しか残せていない。

 ただ、来季へ向けてはデスパイネとともに、貴重な長距離砲としてナバーロの残留も濃厚。スタンリッジも新しく無名の外国人を獲ってくるよりは計算できるだけにチームに残るだろう。下位球団と比べれば外国人は“働いた方”だが、優勝争いに加わるためには今季以上の活躍が不可欠だ。

【東北楽天ゴールデンイーグルス】
「A」ミコライオ:40試合5勝1敗、防御率2.20
「B」ウィーラー:126試合、打率. 266、25本塁打、79打点
「C」ペゲーロ:38試合、打率. 289、8本塁打、19打点
「D」アマダー:36試合、打率.258、9本塁打、19打点
「E」ブリガム:11試合0勝3敗、防御率5.24
「E」リズ:5試合0勝3敗、防御率6.94
「E」ペレス:16試合、打率. 238、4本塁打、10打点
「E」ゴームズ:18試合、打率.169、1本塁打、7打点

“ゴームズショック”を吹き飛ばせたか!?

 補強の目玉だったメジャー通算162発のゴームズが4月末に家庭の事情で帰国し、そのまま5月6日に退団するという誤算はあった。だが、来日2年目のウィーラーはシーズンを通して主力として奮闘。アマダーはケガの影響で満足に出場できなかったが、7月に入団したペゲーロは8月末に3試合連続本塁打を放つなど、来季に向けて期待を抱かせる数字を残した。この3選手は来季の残留が濃厚だ。

 投手陣ではミコライオがセットアッパーとして結果を残し、椎間板ヘルニアでシーズンを棒に振った昨季からの完全復活をアピールした。このミコライオに加えて、先発ローテーションを張れる外国人投手を見つけ出したいところ。再び優勝争いに加わるために、今度こそ“スーパー”な助っ人を招き入れたい。

【埼玉西武ライオンズ】
「A」メヒア:126試合、打率.263、34本塁打、98打点
「C」ウルフ:3試合3勝0敗、防御率2.60
「E」郭俊麟:12試合0勝3敗、防御率8.46
「E」バンヘッケン:10試合0勝4敗、防御率6.31
「E」バスケス:19試合0勝0敗、防御率5.51
「E」C.C.リー:18試合0勝0敗、防御率6.48
「E」ポーリーノ:9試合0勝6敗、防御率4.70

メヒア再爆発も投手陣総崩れ

3年連続のBクラスが確実の西武は、助っ人投手陣が総崩れの状態だった。飛躍が期待された2年目の郭俊麟がまったく振るわず、開幕ローテーション入りしたバンヘッケンは未勝利のまま7月に契約解除。この2人に比べればまだマシだが、バスケス、C.C.リーの中継ぎコンビも8月以降は2軍暮らしで、途中加入のポーリーノは8試合に先発して0勝6敗。外国人投手5人を合わせても0勝という体たらくぶりだった。

 一方、昨季は打撃不振に苦しんだメヒアが今季は復調し、来季から新たに3年契約で合意したことを発表済み。また、投手陣では途中加入のウルフが8月末にチームの外国人選手として今季初めての勝利を挙げてから3連勝をマークし、来季の残留が確実だ。

【オリックス・バファローズ】
「C」ディクソン:24試合9勝9敗、防御率4.31
「D」モレル:94試合、打率.244、8本塁打、38打点
「E」コーディエ:13試合0勝2敗、防御率7.30
「E」ミッシュ:3試合0勝1敗、防御率8.44
「E」ボグセビック:60試合、打率.187、3本塁打、18打点
「E」ブランコ:27試合、打率.218、3本塁打、13打点
「E」クラーク:11試合、打率.172、2本、4打点

最悪の費用対効果…

 計7人の外国人選手と契約したオリックス。唯一、来日4年目のディクソンが今季もローテーションの一角として結果を残したが、それも昨季の防御率2.48と比べると物足りない内容。前評判の高かったボグセビック、実績のあるブランコなどは低打率に苦しんで期待外れ。外国人の推定年俸の合計8億円は球界トップクラスの金額だが、つぎ込んだ費用とはかけ離れた低い効果しか得られなかった。

 来季へ向けてはディクソンを除く6選手の退団が濃厚だったが、ここに来てモレルが残留する可能性が出てきた。1年目の反省を2年目に活かしたいところだが、現状ではそれほど大きな期待は持てない。今オフも新たな外国人を求めて奔走することになりそうだ。

(1軍出場選手を対象、成績はすべて9月16日現在)

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