派手さはなくとも勝負強い “新生”中島宏之が臨むオリックス4年目の進化

派手さはなくとも勝負強い “新生”中島宏之が臨むオリックス4年目の進化

オリックスでの4年目のシーズンを迎える中島宏之【写真:荒川祐史】

2017年は打率&出塁率で10傑入り

 心機一転を図った登録名変更から2年。かつて遊撃手として一世を風靡した男が、当時とは異なる立場で新たな自分を確立しつつある。

 オリックスの中島宏之内野手は、昨年日本球界復帰後3年目のシーズンを終えた。埼玉西武時代ほどの派手さはなくとも、持ち前の柔軟なバッティングと勝負強さで、リーグ7位の打率.285を記録。出塁率.360もリーグ8位とトップ10入りした。

 兵庫県の伊丹北高校出身の中島は、2000年ドラフトで西武(現・埼玉西武)から5位指名を受けると、松井稼頭央がメジャーリーグに挑戦した2004年にチャンスをつかむ。全133試合出場、144安打27本塁打90打点、打率.287という成績を残してチームの日本一に大きく貢献し、リーグを代表する「華のある」好打者として君臨した。

 2012年オフに米アスレチックスと契約。2015年からオリックスに入団し、日本球界に復帰したが、復帰後1年目は故障の影響もあって苦しい結果に終わってしまう。しかし、登録名を本名の「裕之」から「宏之」に変更した2016年が1つの転機となった。96試合の出場にとどまったが、夏場は打率3割超をマークし、最終的に91安打8本塁打47打点、打率.290という好成績。復活の兆しを見せる1年とした。

2000安打の大台も視野

 2017年も、6月以降はほぼ2割8分以上の打率をキープする安定した打撃を披露し、不振からの脱却を強く印象付けた。124試合123安打9本塁打49打点、打率.285という数字には埼玉西武時代ほどのインパクトはないかもしれないが、規定に到達した3割打者が2人だけというパ・リーグにあっては非常に優秀な数字。かつてリーグ屈指のヒットメーカーとして鳴らした男の、復活の狼煙と見ることもできるだろう。

 相次ぐ故障の影響で、近年は一塁や三塁を守る機会も多い。渡米までに141個積み上げた盗塁もオリックス入団後は2個にとどまり、かつての「中島裕之」とは異なるスタイルで日々戦っている。だが、真摯にファンサービスへ取り組み、豊富な経験をチームに還元する「中島宏之」も、現在のオリックスにとっては大きな存在である。

 若くして主力として活躍してきた中島が、これまで1軍で積み上げた安打数は1694。このまま活躍を続ければ、通算2000本の大台も決して非現実的な数字ではない。入団以来経験していないオリックスのAクラス入りに向け、今年も中島はそのプレーで、その背中で、チームを引っ張っていってくれるはずだ。(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

関連記事(外部サイト)