2軍降格は“リフレッシュ休暇” ハム栗山監督流、酷使しないリリーフ運用術

2軍降格は“リフレッシュ休暇” ハム栗山監督流、酷使しないリリーフ運用術

日本ハム・栗山監督【写真:荒川祐史】

疲労を考慮しリリーフ陣を一旦、休ませる

 日本ハムの栗山英樹監督が、リリーフ陣の“リフレシュ休暇”を導入して、勝負の時に備えている。今月中旬、緊急登板やイニングまたぎなどチームを支えてきた2人のリリーバーの出場選手登録を相次いで抹消した。

 20試合に登板して防御率2.49の成績を残していた2年目右腕の玉井大翔投手を11日に、新人ながらチームで3番目に多い24試合に登板して防御率3.74の西村天裕投手を13日に抹消した。

 理由は不調のためではない。13日に西村を抹消した時に栗山監督はこんな話をしていた。「勝ちパターンのピッチャーは(肩を)つくる機会は限られる。だけど、ほかの中継ぎの人たちは、1年間持たせるのが大変だから。どこでどう休ませてあげるか考えていたけど、今かなって。玉井も、西村も。もう少し早めにやってあげればよかったかなと思うけれど、でもチーム事情が許さなかったので」

 2年目の玉井は開幕1軍こそ逃したものの、4月10日に昇格すると、5月20日楽天戦まで14試合連続無失点の快投を見せた。危険球で退場した上沢直之投手の後を受けて緊急登板した4月17日西武戦、サヨナラのピンチで火消しをした後にイニングまたぎで勝ち投手になった5月11日ソフトバンク戦などファンの記憶に残る登板も多い。

 一方の西村も新人とは思えない投げっぷりで開幕1軍をつかむと、4月7日ロッテ戦でプロ初勝利を挙げた。投げる度に信頼度を高め、チーム内で石川直也、宮西尚生に次ぐ8ホールドを記録していた。

 2人とも疲労が見え始め、失点する場面も増えてきたために与えられた“リフレッシュ休暇”。「前半戦は彼らの力が大きかった」と評価する高橋憲幸投手コーチは、ファームで2人がそれぞれ取り組むべき課題を明確にしている。

“リフレッシュ休暇”の投手には課題も与える

 玉井に対してはボールのキレを取り戻すこと。「ボールが落ちてきたので、一度さらな状態に戻して、ボールのキレを取り戻してほしい。試合に追われると、チェックポイントもできないということもあるしね。体力強化もしてほしい」と話す。

 西村に対しては「力任せでなくても投げられる動作を身につけてほしい。いい真っすぐを持っているが、アバウトなところもあるので、ポイントでは低めに投げられるように。最近はシュート回転していたので」と注文を付ける。

 ファームでリフレッシュした2人が同時に課題もクリアして戻ってくれば、夏場以降さらに大きな力になることは間違いない。

 “リフレッシュ休暇”には、2人のように一度抹消するケースもあれば、抹消せずにやりくりするケースもある。17日ヤクルト戦では宮西尚生投手をベンチ入メンバーから外した。試合後に栗山監督は「みんな連投が続いているので、順番に(休ませる)。いれば使ってしまうので、今日は休ませると昨日から決めていた」と説明した。

 リリーフ陣のことを「生命線」とか「宝物」と語ることもある栗山監督。それぞれの調子を見極め、大事に使いながら、勝負の時を待つ。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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