ハム宮西、目前に迫る日本記録 11年間の積み重ねと、わずか4センチの変化

ハム宮西、目前に迫る日本記録 11年間の積み重ねと、わずか4センチの変化

日本ハム・宮西尚生【写真:石川加奈子】

巨人の山口鉄也が持つ通算最多ホールド記録まで、あと「2」

 日本ハムの宮西尚生投手が、ホールドの日本記録達成目前だ。プロ11年目で重ねたホールド数は271。巨人の山口鉄也投手が持つ史上最多の273まであと2つと迫っている。

「初めからホールドを目指してやっていたわけじゃなかった。記録や表彰ができたのも最近なので、不思議な感じ」

 カウントダウンが始まっている日本記録について問われると、宮西はそう言って笑った。記録がクローズアップされる中、それだけ多くの勝利に貢献してきたことをあらためて実感している。「失敗も多かったけれど、同点からホールドがついたこともあるし、半分以上はチームが勝っている状況ということは実感できる数かな」とうなずいた。

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場した昨季は51試合登板で防御率3.32と不本意な成績に終わった。雪辱を期す今季はリリースポイントを4センチ上げたフォームで臨み、開幕から16試合連続無失点。23試合に登板して防御率1.56、14ホールドを挙げている。

 これだけ出色の成績を残していても「最初の1か月は本当にしんどかった。肩をつくっている回数は1番多かったんじゃないかな」と明かす。増井浩俊投手やマーティン投手が抜けて若返ったリリーフ陣の中で、経験と実績があるのは宮西だけ。開幕から1か月間は、様々な場面で対応できるようブルペンで準備していた。

「自分の感覚を一番大事にして、いかに状況に合わせてできるか」

 その時に溜まった疲労がいま表れ始めている。「今が今年一発目のヤマ場」と笑うが、新人から10年連続50試合以上登板を果たしている左腕は、その乗り越え方も熟知している。

「まずは自分の体を知ること。投球フォームを修正したり、投げ込んだり、あまり投げずに体のケアをしたり。何がいいのかは、その人にしかわからない。その辺の見極めが大事。コンディションが悪い中で投げても崩すだけなので」

 今月5日には扁桃腺炎で体調を崩した。交流戦終盤は札幌ドームで行っていたウエートトレーニングも休止し、コンディションを整えることを最優先した。「コンディションが整ったら再開しようと思っている。ここまでは思い通りに来ている。ここから登板の仕方がずれてくるので、自分の感覚を一番大事にして、いかに状況に合わせてできるか。それができるかできないかで、終わったときの数字が違ってくる」と話す。

 日本記録はあくまで通過点。優勝争いするチームでフル回転することが使命だ。今目の前にある山場を乗り越えて、日本記録を達成、その先には再び調子の上昇カーブを思い描いている。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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