現役続行への“狭き門” 戦力外からトライアウトで契約に至った選手たち

現役続行への“狭き門” 戦力外からトライアウトで契約に至った選手たち

10月にヤクルトから戦力外となった鵜久森【写真:荒川祐史】

今オフは西岡や成瀬も戦力外に、過去5年で“ラストチャンス“をモノにした選手は…

 13日にタマホームスタジアム筑後で12球団合同トライアウトが開催される。今オフは、2010年の首位打者・西岡剛内野手(阪神)や、2007年に最優秀防御率を記録した成瀬善久投手(ヤクルト)など、ビックネームも戦力外に。他球団での現役続行を模索する選手の多くは、このトライアウトを受け、スカウトにアピールすることで契約を目指す。そして、球団側も優勝へのラストピースとなる存在や、大きなポテンシャルを秘めたダイヤの原石を見つけるべく目を光らせている。実際に、工藤隆人外野手(中日)や、井野卓捕手(ヤクルト)など、トライアウトから拾われて欠かせない戦力になった選手もいる。

 そこで、過去5年間でトライアウトから他球団との契約に至った主な選手をピックアップした。

※年の横のカッコ内は総受験者数。選手の横のカッコ内は当時の年齢。

◯2013年(65人)
岸敬祐投手(26)
巨人戦力外→ロッテ(育成)

金森敬之投手(28)
日本ハム戦力外→愛媛マンダリンパイレーツ→ロッテ(育成)

有馬翔投手(23)
ソフトバンク戦力外→楽天(育成)

細山田武史捕手(27)
DeNA戦力外→ソフトバンク(育成)

松冨倫内野手(23)
巨人戦力外→ソフトバンク(育成)

勧野甲輝内野手(21)
楽天戦力外→ソフトバンク(育成)

工藤隆人外野手(32)
ロッテ戦力外→中日

 静岡県草薙総合運動硬式野球場とナゴヤ球場で開催された2013年トライアウト。計65人が受験した。2012年に日本ハムを戦力外となった金森は、四国アイランドリーグを経てロッテとの育成契約を結び、その後支配下登録を勝ち取り2014〜2016年で計27試合に登板した。中日と契約した工藤は、代打・代走・守備固めとして息の長い活躍を見せ、2018年オフに現役引退を発表した。

巨人戦力外→ヤクルトと契約の井野は今季キャリアハイを更新

◯2014年(60人)
北方悠誠投手(20)
DeNA戦力外→ソフトバンク(育成)

東野峻投手(28)
オリックス戦力外→DeNA

梅津智弘投手(31)
広島戦力外→楽天(育成)

八木智哉投手(31)
オリックス戦力外→中日

佐藤祥万投手(25)
日本ハム戦力外→広島

田中大輔捕手(29)
中日戦力外→オリックス

井野卓捕手(30)
巨人戦力外→ヤクルト

森越祐人内野手(26)
中日戦力外→阪神

堂上剛裕外野手(29)
中日戦力外→巨人(育成)

 静岡県草薙総合運動硬式野球場と読売ジャイアンツ球場で開催された2013年トライアウト。計60人が受験した。2010年に13勝を挙げた東野はDeNAと契約を結んだが、2015年はわずか3試合の登板に終わり現役引退。広島時代に計290試合に登板した経験豊富なリリーフ梅津は楽天と育成契約。その後、支配下登録を勝ち取るも1試合の登板にとどまり同年オフに引退した。ヤクルトと契約を結んだ井野は、4年目の2018年にはキャリア最多の47試合に出場。多くの部門でキャリアハイを記録した。

◯2015年(47人)
山内壮馬投手(30)
中日戦力外→楽天

金伏ウーゴ投手(26)
ヤクルト戦力外→巨人(育成)

鵜久森淳志外野手(28)
日本ハム戦力外→ヤクルト

白根尚貴外野手(22)
ソフトバンク戦力外→DeNA

 これまで2回にわたって開催されていたトライアウトだが、この年から1回に短縮された。静岡県草薙総合運動硬式野球場で開催された2015年トライアウト。計47人が受験した。2012年にセ8位の防御率2.43、10勝を挙げた山内は楽天と契約したが、2016年は1試合の登板にとどまり引退。ヤクルトと契約した鵜久森は2016年にキャリア最多の46試合、続く2017年も45試合に出場し、この2年だけで11年を過ごした日本ハム時代の通算本塁打にあと1本に迫る5本の本塁打を放ったが、今オフに2度目の戦力外通告を受けた。

2016、17年ともにトライアウトから契約に至った選手は3人のみ

◯2016年(65人)
久保裕也投手(36)
DeNA戦力外→楽天

榎本葵外野手(24)
楽天戦力外→ヤクルト

柴田講平外野手(30)
阪神戦力外→ロッテ

 阪神甲子園球場で開催された2016年トライアウト。計65人が受験した。元巨人の久保は楽天と契約し、2017年、ほとんど後半戦のみにもかかわらず27試合に登板、楽天投手陣を支えた。今季も25試合に登板した。ロッテと契約した柴田は代走・守備固めとして期待されたが17試合、打率.121に終わり、この年限りで現役を引退した。

◯2017年(51人)
大隣憲司投手(32)
ソフトバンク戦力外→ロッテ

山崎憲晴内野手(30)
DeNA戦力外→阪神

田代将太郎外野手(27)
西武戦力外→ヤクルト

 MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島で開催された2017年トライアウト。計51人が受験した。ソフトバンクで2度の2桁勝利をあげた大隣は、ロッテと契約も2試合のみの登板に終わり、今シーズン限りでの引退を表明した。ヤクルトと契約した田代は、自己最多の73試合に出場、打席数は少ないながらも打率.323を記録した。

 昨年は契約に至った選手がわずか3人と、近年は減少傾向にあるトライアウトからの再契約選手。今年は何人がこの関門をくぐりぬけ、契約することができるのか。シートノック、シート打撃の一挙手一投足に各球団スカウトが注目している。(Full-Count編集部)

関連記事(外部サイト)