“怪物”日本ハム清宮幸太郎の1年を振り返る 高卒新人としては傑出した成績

“怪物”日本ハム清宮幸太郎の1年を振り返る 高卒新人としては傑出した成績

日本ハム・清宮幸太郎【画像:(C)PLM】

予測どおりの競合指名、そして衝撃のデビュー戦

 日本中から注目を集めたゴールデンルーキーのプロ1年目が終わった。日本ハムの清宮幸太郎内野手は1軍で53試合に出場し、32安打7本塁打18打点と、高卒新人としては非凡な数字とインパクトを残した。

 日本ラグビー界を代表する名監督・克幸氏を父に持つ清宮は、幼少期からその才能を随所で示し、早稲田実業高校時代には通算111本塁打で高校野球史上最多の本塁打記録を樹立。早いうちから2017年のドラフト1位指名が確実視され、その進路は全国的な注目を集めた。

 結果的には、福留(現阪神)と並んで高校生野手としては最多となる7球団競合を経て、日本ハムに入団。春に体調不良で実戦から離れたため開幕1軍こそ逃したものの、5月2日に1軍デビューを飾ると、プロ初打席で今季の最優秀防御率投手である楽天の岸孝之投手からフェンス直撃の二塁打を放ち、そのポテンシャルをいきなり見せつけた。

 その後も好調を維持し、ドラフト制度導入後の高卒新人新記録となる「デビュー戦から7戦連続安打」。その7試合目、5月9日のオリックス戦では記念すべきプロ初本塁打も描いた。

 だが、ここから容赦ない「プロの洗礼」を浴びることに。連続試合安打の記録が途絶えた5月10日のオリックス戦から4試合続けて安打が出ず、1本出てもなかなか後が続かない。5月25日と26日に計3安打を放ってようやく復調の兆しを見せたが、それでも打率は.179。厳しい現実に直面し、2軍での再調整を余儀なくされた。

 しかし、2軍では本塁打を量産し、7月に再昇格した際にはわずか2試合で再び抹消されたものの、8月末に3度目の昇格を果たすと、以降はシーズン終了まで1軍に同行。8月と9月に3発ずつを放ち、母校の大先輩・王貞治氏が高卒1年目に放った7本塁打に並んだ。

 チームの日本シリーズ進出を懸けた「パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージのメンバー入りも果たしたが、出番は第1戦の1打席のみ。最終的な成績は、53試合に出場して7本塁打18打点、打率.200。ちなみに2軍成績は45試合で17本塁打42打点、打率.244。1本差でイースタン・リーグの本塁打王こそ逃したものの、優れた長打力の一端を示した。

平成の高卒新人の中でも優れた成績

 将来は球界を代表するスラッガーに成長すると見込まれている清宮だが、相対的に見た場合、高卒1年目の野手としての成績はどれほどのものだったのか。パワーヒッターとして活躍している現役の高卒選手を対象に、1年目の成績を列記していきたい。

〇主な高卒スラッガーの1年目の成績
森友哉(西武)41試合6本塁打15打点 打率.275
筒香嘉智(DeNA)3試合1本塁打1打点 打率.143
鈴木誠也(広島)11試合0本塁打1打点 打率.083
T-岡田(オリックス)3試合0本塁打0打点 打率.167
岡本和真(巨人)17試合1本塁打4打点 打率.214

 以上のように、西武の森が例外的に好成績を収めているが、近年のプロ野球界では高卒1年目から活躍することは非常に難しいことが分かる。平成の高卒新人で2桁本塁打を放ったのは、1993年に巨人で11本のアーチをかけた松井秀喜氏が唯一だ。

 ちなみに、ヤクルトの山田哲人や西武の中村剛也、日本ハムの中田翔といった球界を代表する打者でも、高卒1年目で1軍出場機会を得ることはできなかった。清宮が放った7本塁打は、数字の印象以上に価値あるものと言える。

 プロの壁に苦しめられながらも、随所で大器の片鱗を見せ付けた清宮。元号も新たになる2019年からは、まだ幼さの残るこの19歳が、新時代を象徴する輝きを放つことだろう。(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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