大物選手を積極補強、80年代はクロマティが活躍…歴代外国人選手診断【巨人編】

大物選手を積極補強、80年代はクロマティが活躍…歴代外国人選手診断【巨人編】

MLBエクスポズでも活躍したウォーレン・クロマティ氏【写真:Getty Images】

外国人投手最多勝利はスタルヒンの199勝

 NPBでは今季も外国人選手の活躍が目立った。外国人選手は、1936年の日本プロ野球開始時から在籍していた。その総数は、なんと1200人に達しようとしている。その中から、これまで各球団に所属した全外国人選手の中から、最も成功した外国人選手を振り返っていきたい。

 まずは、巨人から見てみよう。戦前の日本統治下の台湾人選手は含まない。

○巨人の外国人選手 安打数10傑

1与那嶺要 1308安打(1951-1960)
2クロマティ 951安打(1984-1990)
3ラミレス 666安打(2008-2011)
4宮本敏雄 610安打(1955-1962)
5李スンヨプ 421安打(2006-2010)
6ホワイト 348安打(1980-1982)
7マギー 307安打(2017-2018)
8シピン 302安打(1978-1980)
9マック 273安打(1995-1996)
10Tローズ 241安打(2004-2005)

○本塁打数5傑

1クロマティ 171本塁打(1984-1990)
2ラミレス 148本塁打(2008-2011)
3李スンヨプ 100本塁打(2006-2010)
4与那嶺要 81本塁打(1951-1960)
5宮本敏雄 79本塁打(1955-1962)

○勝利数10傑

1スタルヒン 199勝(1936-1944)
2ガルベス 46勝(1996-2000)
3グライシンガー 31勝(2008-2011)
4マイコラス 31勝(2015-2017)
5ゴンザレス 27勝(2009-2012)
6マシソン 25勝(2012-2018)
7ライト 22勝(1976-1978)
8メイ 22勝(2000-2001)
9ガリクソン 21勝(1988-1989)
10ホールトン 21勝(2012-2013)

○セーブ数5傑

1クルーン 93セーブ(2008-2010)
2マシソン 53セーブ(2012-2018)
3カミネロ 40セーブ(2017-2018)
4サンチェ 28セーブ(1986-1987)
5マリオ 19セーブ(1996)

1975年ジョンソンを皮切りに大物選手と続々契約

 草創期の職業野球には、亡命ロシア人家系のビクトル・スタルヒンが加わっていた。9歳から北海道で育ったスタルヒンは巨人に入団し、澤村栄治とともにエースとして活躍。巨人の外国人最多勝はスタルヒンの199勝となっている。

 また、プロ野球では草創期から日系2世選手が活躍していた。巨人では1951年にハワイから来日した与那嶺要(ウォーリー与那嶺)が、首位打者3度、最多安打3度を記録するなど、川上哲治の最大のライバルとして活躍した。また、宮本敏雄(エンディ宮本)も打点王2回と活躍した。

 しかし、巨人はV9時代まで日系以外の外国人選手をとらない「純血主義」を貫いていた。それを解除したのが1975年。長嶋茂雄の引退、監督就任に伴い、ブレーブス時代の1973年に43本塁打を放った大物内野手デービー・ジョンソンを獲得した。しかし、ジョンソンは1年目に不振を極め、「ジョン損」と揶揄されることも。これ以降、巨人は積極的に外国人選手を獲得するようになる。

 巨人の外国人補強の特色は「大物選手を獲る」こと。MLB通算2020安打、314本塁打のレジー・スミス(1983-1984)をはじめ、1803安打160本塁打のロイ・ホワイト(1980-1982)、100勝のクライド・ライト(1976-1978)などだ。

 そうした中で、打者として最も成功したのはウォーレン・クロマティだろう。クロマティもモントリオール・エクスポズで1063安打を記録する一流選手だったが、巨人では首位打者1回、最多安打1回、MVP1回、ベストナイン3回を記録。80年代の巨人を牽引した。

シピン、ペタジーニら他球団で実績上げた選手も

 巨人の外国人補強における、もう1つの特徴は「他球団で実績を作った外国人を獲得する」傾向にあることだ。

 資金力のある巨人は、大洋で活躍していたジョン・シピン、ヤクルトのロベルト・ペタジーニ、アレックス・ラミレス、セス・グライシンガー、ロッテの李スンヨプ、近鉄のタフィ・ローズなど、他球団で活躍して年俸が上がった選手を獲得し、成功することが多かった。

 今季、中日から移籍したゲレーロもその1人。また、すでに退団が決まったケーシー・マギーもMLB復帰をはさんではいたが、楽天で活躍した選手だ。一方、マイルズ・マイコラスは巨人でエース級の活躍をしてMLBから注目され、カージナルスと2年契約を結んで今季からMLBに復帰。復帰1年目に18勝4敗で最多勝を獲得した。

 しかし、最近はマルティネス、アダメス、メルセデスのように米マイナーでプレーしていた若手外国人を獲得し、育成期間を経て実績を上げている例もみられる。

 来季もすでにビヤヌエバという新外国人選手の獲得が決まっている。シーズン中には、どの選手が活躍するのだろうか?(広尾晃 / Koh Hiroo)

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