「食うか、食われるか。試合は戦い」―異例のキャンプでロッテは生まれ変わる

「食うか、食われるか。試合は戦い」―異例のキャンプでロッテは生まれ変わる

ロッテ・井口資仁監督【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

2年目の井口監督のもと、前例のないスケジュール「チームは生まれ変わろうとしている」

 石垣島キャンプ前日の1月31日。選手たちは自主的にグラウンドに姿を現し、積極的に体を動かした。投手陣は続々とブルペン入り。室内で打ち込んだ打撃陣も鋭い当たりを見せた。昨年は59勝81敗3分けの5位。千葉ロッテマリーンズの選手たちがいかに昨年の悔しさを胸にしながらオフを過ごしてきたかは、この練習を見れば分かる。ハツラツと動く選手たちの姿を、井口監督は言葉を発することなく、ただ、静かに凝視していた。

「みんないい動きをしていた。キャンプ初日に紅白戦を行うことはオフに入る前から伝えてきた。そこに向けて、しっかりとみんな体を作り上げてきた」

 バックネット裏で一人、選手たちの動きをチェックしていた指揮官は満足そうに口にした。キャンプ初日から体を動かし始めるのではない。初日には全力で戦えるように、個々でしっかりと鍛えて来てほしい。その構想の下、2月1日のキャンプインと同時に紅白戦を設定した。基礎的な動き、基本的なことはこの時点でできていて当たり前。その想いが選手たちに伝わっていることがうれしかった。

 2年目の井口マリーンズのキャンプのもう一つの特徴は、1日から11日(6日は休日)という異例の期間の短さだ。短期集中でチームを作り上げ、あとは他球団との練習試合の中で骨格を作り、固める作業に入る。これまでのマリーンズには前例のないスケジュールだが、若き指揮官に迷いはなかった。実戦の中で感覚を研ぎ澄ませ、チームを完成へと導き、開幕にピークを持ってくる新たな試みに果敢に挑む。

「練習で100%の力を出せない選手が試合で100%の力を出せるはずがない」

「昨年の秋からずっと言ってきたことがある。それは、練習で100%の力を出せない選手が試合で100%の力を出せるはずがないということ。今年は試合が多い。試合に繋がる練習をして欲しい。試合で100%で動いていないと思ったら、2軍に落とす」

 実戦はアピールの場であり、競争の場。ゲームの中で100%の力を出し切ることを求め、その中で選手たちの戦う姿勢を見定める。「食うか、食われるか。試合は戦い。そういう気持ちを持って一年間プレーをして欲しい」。連日続く実戦という競争の中で、全力を出し切っていないと思えることがあれば、非情な決断を下す考えだ。

「チームは大きく変わろうとしている。新しく生まれ変わろうとしている」

 井口マリーンズ2年目。新たな一歩は過去の常識にとらわれず、変革を恐れず、新しいことに貪欲にチャレンジしながら、強い足取りで歩を進めていく。闘う態勢は新たな段階に入った。(マリーンズ球団広報 梶原紀章)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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