【MLB】日米通算4367安打、シーズン最多262安打…「記録男」イチローが歩んできた足跡

【MLB】日米通算4367安打、シーズン最多262安打…「記録男」イチローが歩んできた足跡

現役引退を表明したマリナーズ・イチロー【写真:Getty Images】

日本で9年、メジャーで19年プレー 多くの記録と記憶に刻まれたイチロー

 イチローは、NPBでもMLBでも史上まれに見る「記録男」だった。数字の上でイチローの主な事績をまとめておきたい。

【NPB】
NPB史上初のシーズン200安打(最終210安打)(94年)
130試合制でのシーズン200安打(ただ1人)(94年)
シーズン最多安打5回(パ・リーグ記録)
月間48安打(96年)
通算打率.353(3000打数以上で史上1位)(92年〜00年)
シーズン打率.387(パ・リーグ記録)(00年)

 1994年、オリックス・ブルーウェーブのイチローは、過去誰も達成していなかったシーズン200安打を記録(最終的に210安打)。この記録は2010年に阪神のマートン(214安打)、2015年に西武の秋山翔吾(216安打)が更新し、歴代3位になっているが、マートンは144試合制、秋山は143試合制での達成。130試合制での200安打はイチローただ1人。

 1996年8月には24試合で月間48安打のNPB記録。きっちり1試合で2安打ずつ打ったことになる。NPBは、4000打数での通算打率のランキングを公表している。イチローは載っていないが、3000打数以上では1位(2位青木宣親.329、3位ロバート・ローズ.325)。青木のようにNPBに復帰していれば、4000打数以上での1位も可能だった。

首位打者7回(1位タイ)
7年連続首位打者(ただ1人)
打撃5タイトル同時獲得(1995年 ただ1人)
打点王と盗塁王を同時獲得(1995年 ただ1人)
3年連続MVP(1位タイ)
シーズン連続打席無三振(1位) 216試合(1997年4月16日〜6月24日)

 NPB在籍は10年だったが、張本勲と並び史上最多の首位打者7回を記録。1994年から7年連続首位打者はイチローだけ。1995年は2年連続の首位打者、最多安打、最高出塁率に加え、打点王、盗塁王の5タイトルを獲得。本塁打も1位のダイエー小久保裕紀の28本に3本と迫る25本。もし本塁打王を取っていたら空前の「打撃タイトル全部門独占」になるところだった。1997年のシーズン連続打席無三振はイチロー自身が「狙っていた」と語った。2軍時代のイチローは、1992年から93年にかけてファーム記録である「46試合連続安打」も記録している。

【MLB】
シーズン最多安打262(1位)(2004年)
シーズン200安打以上10回(1位タイ)
最多安打7回(1位タイ)
10年連続200安打(1位)
シーズン最多単打225(1位)(2004年)
新人最多安打(2001年)
MVP、新人王同時受賞(史上2人目)(2001年)
オールスターでのランニング本塁打(2007年)

 MLBでのイチローはアベレージヒッターというより、安打製造機だった。2004年には、ジョージ・シスラーが1920年に記録した257安打のMLB記録を更新する262安打をマーク。ベーブ・ルースの714本塁打と並び「アンタッチャブル」と言われた記録を84年ぶりに破った。2004年には225本のシーズン最多単打も記録した。

 また2001年から2010年まで10年連続で200安打。これもMLB記録。最多安打10回は、ピート・ローズと並ぶ最多タイだ。

 イチローは、デビュー年の2001年、首位打者、最多安打、盗塁王を獲得。新人王とMVPを同時受賞した。MVP、新人王同時受賞は、1975年のレッドソックス、フレッド・リンとイチローだけ。また、2007年のオールスターではジャイアンツの本拠地、AT&Tパークで、5回にパドレスのクリス・ヤングからオールスター史上唯一のランニング本塁打を放ち、MVPに選ばれている。

【日米通算】
最多安打 4367
最多打数 13553
最多試合数 3604

「日米通算」は正式記録ではなく、さまざまな議論を呼んだが、この数字から見えてくるのは、野球選手イチローの「強靭さ」だ。18歳でプロ入りしてから、45歳になるまで、大きな故障はほとんどなかった。最多試合数3604は、ピート・ローズの3562を抜く1位。これがなにより偉大だといえるだろう。

イチローの日米通算記録が話題になりつつあった2013年からアメリカのデータサイト「Baseball Reference」は、「All Levels」という項目で日米、メジャー、マイナー全記録の合算を表示するようになった。

 21日の引退記者会見で「僕の記録はいずれ誰かが抜くと思う」と語ったが、それは簡単なことではない。イチローが残した記録は現役を退いた日から、さらに偉大になっていくことだろう。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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