広島は「上がってくる」 山崎武司氏が分析、大苦戦の要因&浮上の鍵は「投手に尽きる」

広島は「上がってくる」 山崎武司氏が分析、大苦戦の要因&浮上の鍵は「投手に尽きる」

広島・緒方監督【写真:荒川祐史】

サプライズとなった広島の出遅れ「ピッチャーがてんてこ舞いになっている」

 開幕してから約3週間が経過したプロ野球。セ・リーグではヤクルトとDeNA、巨人が首位を争う。その一方で昨季まで3連覇中の広島が5カード連続でカード負け越しとなり、大きく出遅れる波乱が起きている。パ・リーグは昨季2年連続日本一に輝いたソフトバンクが怪我人を多く抱えながらも首位に立ち、楽天、日本ハム、西武が追う展開となっている。

 各球団が14試合ないし15試合を消化した4月の半ば。それぞれの球団の戦いぶりを識者はどう分析しているのか。中日、オリックス、楽天で27年間に渡ってプレーし、史上3人目となる両リーグでの本塁打王にも輝いた野球解説者の山崎武司氏が「Full-Count」のインタビューに応じ、ここまでの戦いへの見解を語った。

 今季のプロ野球で、この3週間での最大のサプライズといえば、やはり広島の出遅れだろう。開幕から5カード連続で負け越し、現在、4勝11敗の借金7。チーム打率.212はリーグ最下位、チーム防御率4.09はリーグ5位と、3連覇中の常勝チームとは思えないほどの不振に喘いでいる。

 広島が苦戦を強いられている要因はどこにあるのか。かつて在籍した中日、楽天を中心に解説、評論を行い、セパ両リーグをチェックしている山崎氏は「ピッチャーがてんてこ舞いになっている。理由は簡単。ピッチャーが全く機能していない。そこに尽きる」と、投手陣が原因にあると指摘する。

 エースの大瀬良や床田、野村は奮闘しているが、頼みのジョンソンが防御率9.00と結果を残せず、開幕ローテに入った岡田は2試合連続で炎上し、防御率10.80で2軍降格となった。守護神の中崎はすでに2敗を喫し、フランスアも防御率7.20と不振だ。

 丸佳浩が巨人にFAで流出したものの、山崎氏は「丸がいなくなったから、というのは思わない。やっぱりピッチャーが悪い。ジョンソンも良くないし、岡田もダメ」とする。これまでも、打線に比べ、投手力の弱さは指摘されてきた。それでも、年替りで若手が台頭したり、と、課題を何とか潰してきており、山崎氏は「今年まだそれが出てきていない」という。

それでも…「カープが上がってきそうな雰囲気はあるよね」

 ただ、そこはリーグ3連覇中の王者・広島。山崎氏は「ただピッチャーが整ってくれば、上がってくると思う」と言い切る。やはり選手層の厚さはセ・リーグでも指折りのものがあり「メンバーはいる。去年は中日が広島に勝ち越しているけど、普通にメンバーを見て、どっちが上にいくかと聞いたら、100人が100人カープって言うでしょ」と語った。

 3連覇をしているチームの停滞感や気の緩みの有無についても「そんなことはないと思う。勝って当たり前と言われるくらいで、気が緩んでいるというようなものは感じない。キャンプでも、ちゃんとした練習もしていたし、そういうものは感じられない」とし「やっぱりピッチャーだよ」と、投手陣の整備を広島の最重要課題に掲げる。

 ただ、山崎氏は広島は「上がってくると思う」と言い切る。その要因の1つが、他の5球団の戦力にあるという。「カープがどうこうというよりも、他のチームが絶対的なものを持っていないから。だから、カープが上がってきそうな雰囲気はあるよね」。広島と比較し、突き抜けた力をリーグの他球団はまだ持っていないという山崎氏。まだ14試合。ここから広島の巻き返しが始まるだろうか。(Full-Count編集部)

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