貯金1の中日は「御の字のスタート」 山崎武司が指摘、Aクラスの鍵は京田の出塁率

貯金1の中日は「御の字のスタート」 山崎武司が指摘、Aクラスの鍵は京田の出塁率

中日・京田陽太【写真:荒川祐史】

中日は1046日ぶりの貯金を作るなど、15試合を8勝7敗で発進

 開幕して、各球団の対戦が一巡したプロ野球。セ・リーグではヤクルトとDeNA、巨人が首位争いを展開し、昨季までリーグ3連覇中の広島が5カード連続で負け越して最下位という波乱含みのスタートとなっている。

 各球団が15試合ないし16試合を消化したここまでの戦いを、識者はどう分析するか。中日、オリックス、楽天で27年間に渡ってプレーし、史上3人目となる両リーグでの本塁打王にも輝いた野球解説者の山崎武司氏が「Full-Count」のインタビューに応じて見解を語った。

 山崎氏が19年間在籍した中日はここまで8勝7敗の貯金1。13日の阪神戦で勝利した際には、1046日ぶりの“貯金1”となった。その古巣の戦いを山崎氏は「当初の予想を考えると、ここまでは頑張っていると思う。たった15試合だけど、ドラゴンズにとっても“想定外”の5割だと思う。対戦が一回りして、ドラゴンズとしては御の字かなというところ」と、決して悪くない出だしだったと評価した。

 もともと、山崎氏の中日への評価は高くなかった。「昨季からの上乗せという部分で、補強がなかった。なかなか個々の力、現状いる選手を何%か底上げするというのは難しい。上乗せがなかったというので、ドラゴンズをBクラスの予想に置いた」と開幕前の戦力を分析。

 その中で「先発が足りないと言われている中で、笠原だったり柳だったり、ベテランの(山井)大介だったり、吉見とピッチャーが頑張っているね。ピッチャーの頑張りでここにいるんじゃないかな。いないと言われた先発投手がゲームを作っている」と、リーグ1位のチーム防御率3.36と踏ん張る投手陣を評価した。

 ただ、ペナントレースはまだ始まったばかり。残りは130試合近く残っている。広島だって、このまま黙っていることはないだろう。昨季まで6年連続Bクラスと低迷を続けてきた中日が、Aクラスに入るための鍵はどこにあるのか。山崎氏は1、2番をポイントに挙げ、そして、京田陽太内野手の名前を挙げた。

「京田は打率よりも出塁率を上げることが重要。四球が取れない」

「どこもそうだけど、ピッチャーをどうやり繰りしていくかということ。そして、攻撃に関しては1、2番がしっかりしてくれると点数が入るから、1、2番の安定かな」とした上で、京田に「数字は残しているけど、ただ京田は打率よりも出塁率。塁に出るところ。1、2番の安定感が出てくれば、点数も入りやすくなる」と“注文”した。

 開幕スタメンから外される悔しさを味わった京田だが、ここまで15試合で59打数21安打2本塁打9打点、打率.356と好成績を残している。ただ、その一方で四球は1つしかなく、出塁率は.367。プロ入りからの2シーズンも、出塁率は2017年が.297、2018年が.266と3割を超えたことはない。

 山崎氏も、京田が1、2番の上位に入るなら、そこが課題だという。「京田は四球が取れない。そういう部分で出塁率を上げるというのは重要。これから成長していく選手だから、1つ大きな課題じゃないかな」。今季ここまで中日で出塁率が高いのは.385の大島(打率.291)、.403の高橋(打率.315)、.418の平田(打率.347)、.409のビシエド(打率.304)ら。全員は京田の打率を下回っているものの、出塁率は上を行く。

 ここに京田の出塁率がアップすれば、より一層、攻撃には厚みをもたらせる。山崎氏も「出塁率だよね。期待値だけではダメだから、プロ野球は。勝つために、どこに適正があるのかという数字を京田は求められる」と語っている。

 この先の中日の戦いについて、山崎氏は「貯金は作りたいけど、借金しないように。そのところにいると面白くなる。最近は、クライマックスシリーズ(CS)というところで言えば、5割で何とかなる。チャンスはあるんじゃないかな。何でもいいから、とにかく食らいついていくこと。追い越そうではなく、5割をどうやって守っていくかを戦っていったほうがいい」。中日は7年ぶりのAクラス、そしてクライマックスシリーズ進出を手にできるか。(Full-Count編集部)

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