【MLB】佐々木朗希の登板回避騒動、米メディアも注目「広範囲な議論の引き金になった」

【MLB】佐々木朗希の登板回避騒動、米メディアも注目「広範囲な議論の引き金になった」

大船渡・佐々木朗希【写真:荒川祐史】

議論を呼んだ国保監督の決断「問い合わせが殺到した」

 最速163キロを誇る岩手・大船渡高の佐々木朗希投手が、甲子園出場を懸けた花巻東との県大会決勝戦に出場しなかったことに、日本国内では議論が沸き起こった。米大手通信社、AP通信も「令和の怪物」をめぐる騒動に言及。日本の高校野球が抱える問題点を指摘した。

「そのギャンブルは失敗に終わった。大船渡高校には(佐々木が登板を回避した)説明を求める問い合わせが殺到した」。AP通信は、今回の佐々木をめぐる騒動を、こう報じた。

 日本の高校生史上最速の163キロを誇る佐々木は、岩手県大会で準決勝までに4試合に登板。29回、計435球を投げて9安打2失点(自責2)と快投を演じ続けた。最速は4回戦でマークした160キロ。準決勝から「連戦」で行われた花巻東との決勝戦(7月25日)は大きな注目を浴びたが、佐々木は登板を回避した。守備に就くこともなく、2−12で大敗した試合をベンチから見届けた。

 APは「それによって監督に対する厳しい批判だけでなく、何が何でも勝つというスタンスに関して、より広範囲な議論の引き金になった。(日本の)ニュース番組で幅広く議論されている」と指摘。米大リーグ、カブスのダルビッシュ有投手らが大船渡・国保陽平監督の決断を擁護したことや、一方で野球評論家の張本勲氏が登板回避を批判したりするなど、日本国内で議論が沸騰していることを伝えた。

完投は「日本のスポーツ文化の表れ」も、高野連の対策も評価

 米大リーグでは、故障につながる可能性がある酷使を避けるため、ほとんどの球団が先発投手に関して、100球をメドにするガイドラインを忠実に守っていると指摘。レッドソックス在籍時の2011年にトミー・ジョン手術を受けた松坂大輔投手(中日)が、現在も右肩の故障に苦しんでシーズンの大半で離脱していると説明した。
 
 また、APは「連日に渡ってマラソンのような投球をすることは、日本の高校野球の試合では長きに渡って当たり前となっている。完投すること、そして延長にもつれ込んでも投げ続けることは、日本のスポーツ文化を牛耳るファイティングスピリットの表れだと考えられている」と日本の高校野球事情を説明。ただ、延長戦が2000年より18回制から15回制に変更されたことや、2013年より準々決勝の後に休みを1日設けるようになったことにも触れ、「甲子園で選手たちを守るために高野連は対策を講じている。ただ、コクボ(監督)の決断が(高校野球の現状に)変化をもたらすかどうかは、まだ分からない」と結んだ。(Full-Count編集部=AP)

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