広島黒田、倉の引退試合で「まさかの四球」も「心配りができる捕手だった」

広島黒田、倉の引退試合で「まさかの四球」も「心配りができる捕手だった」

広島・黒田博樹【写真:編集部】

スタメンマスクも降雨ノーゲーム、四球に黒田は「申し訳ないことをした」

 25日の広島-ヤクルトは、1回のヤクルトの攻撃中に雨が激しくなり、降雨ノーゲームとなった。今季限りで引退が決まっている倉が先発出場し、打者1人限定で黒田と9年ぶりにバッテリーを組んだが、結果はストレートの四球に終わった。

 中止決定後、報道陣に囲まれた黒田は「まさかストレートのフォアボールになるとは思わなかった。倉には申し訳ないことをした」と話し、「記録には残らないけどね」と周囲を笑わせた。最後のバッテリーとなるが、「普段とあまり変わりはなかった。終わった後は、ありがとうございました、と言われた」と感慨深そうだった。

 わずか4球に終わった最後の試合について、倉は「ああいう結果も、僕らしいかなと思う。黒田さんは間隔が空いての登板だったし、ピッチャーとしては難しいところだったと思う」と先輩をかばい、「CSに向けての中で、逆に黒田さんにすみませんという気持ちになった」と恐縮していた。

中止決定後はヘッスラのパフォーマンス、「黒田さんにやれと言われた」

 雨天中止が決まった直後、雨が降りしきるグラウンドに出た倉は、ダイヤモンドを一周して、最後にホームベースに敷かれた防雨シートにヘッドスライディングをするパフォーマンスを見せた。

 倉は「黒田さんにやれと言われた。今日しか来られないお客さんもいるはずなので、その人たちのためにも何かしたいと思った」と事情を説明した。黒田は、「見ていなかったので、もう一回やってくれと言った。引退する人があんなことをやるなんてね」と笑い、「明らかに新井の戦略でしょう」と責任転嫁もした。

 長年コンビを組んだ恋女房について、黒田は「ピッチャーが投げやすいように、すべての心配りができるキャッチャーだった」と称賛した。最後の試合で守備について、初めてスタンドを見渡したという倉は、「みんなが応援してくれているのが、よくわかった。『感謝の心』のプロ人生でした」と話し、「今日は泣かないでおこうと思っていた」という言葉通り、最後まで笑顔を見せていた。

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo

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