広島廣瀬、引退会見で明かしたプロ生活一番の思い出 「やっぱり記録のこと」

試合は降雨ノーゲーム、「ユニフォームを脱ぐ時が長引いた」

 25日の広島-ヤクルトの試合前、今季限りで引退が決まっている倉義和と廣瀬純が記者会見を行った。試合前には息子の始球式に笑顔を見せていた広瀬だが、雨天のため1回でノーゲームとなり、「次の機会まで、ユニフォームを脱ぐ時が長引いた。ありがたいけど、CSで大事な時期なので複雑です」と、ポストシーズンに向かうチームを気にかけていた。

 試合前に行われた引退会見で、廣瀬は久しぶりの1軍練習について話し始めた。

「楽しく練習できた。ここ2年間、1軍に上がっていなかったので、その時間を楽しもうと思った」

 練習中は、チームメイトやスタッフが、もはや恒例となったTシャツ着用のサプライズを行った。「思っていなかったことなので、ありがたかった」という廣瀬は、自分の練習を最後まで見届けた菊池ら後輩に「最後まで同じ時間を共有してくれて、本当にありがとうと言いたい」と感謝した。

「今年はファームからスタートしたが、昨年よりも体調が良かった」という廣瀬だが、「シーズン終盤に体に痛みが出て、思うような動きができなくなった」と、引退を決意した経緯を明かした。

広島は「選手間のチームワークが素晴らしいチーム」

 2年間、1軍に上がれなかった時期には、心が折れそうな時もあったという。だが、「それまで自分がやってきた野球に対して、失礼がないようにしたかった。ここでだらけたり、ふてくされたりした態度は取りたくなかった。野球に対して、変な態度をとらないように、常に思っていた」と心境を明かした。

 プロ生活での一番の思い出は、「たくさん思い浮かぶけど、野球は失敗のスポーツ。守備要員で入った試合でトンネルをしたり、バントを失敗したり、ミスばかり」と言ったが、「ただ、やっぱり記録のことはありますね」と、13年に記録した連続打席出塁の日本記録を挙げた。

 自身のブログで、トレードマークとなっていた敬礼ポーズは丸に、「広島伝説」のフレーズがある応援歌は、菊池に継承することを記した。

「敬礼ポーズは、広島の土砂災害の時に現地で働いていた消防士の人に、何かできないかと思い、僕らもグラウンドで頑張るのでという気持ちでやった。丸もその考えに同意してくれていたので、これからも続けてほしい。菊池は、もみあげつながりということもある。僕がもっと伸ばせよ、といったことで今の長さになった。あとは菊池のお兄さんが僕を応援してくれていたので、それもあります。菊池には『広島伝説』という言葉が似合うし、これから先、曲が流れた時に、あの曲は元は廣瀬の応援歌だった、と思い出してもらえれば嬉しいので」

 チームに残したいもの、という質問に「難しいですね」と少し考えた廣瀬だが、「選手間のチームワークが素晴らしいチーム。これからもお互いに切磋琢磨して、お互いに高め合うチームになってほしい」と願いを込めた。「16年間、こんな僕を応援してくれて、本当にありがとうございました」という廣瀬は、最後もおきまりの敬礼ポーズで、会見場を後にした。

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo

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