楽天栗原、引退会見全文 「自分の思うような打撃ができなくなった」

楽天栗原が涙で現役引退報告

楽天栗原、引退会見全文 「自分の思うような打撃ができなくなった」

楽天栗原、引退会見全文 「自分の思うような打撃ができなくなった」

コボスタ宮城で引退会見を開いた、楽天・栗原健太【写真:高橋昌江】

涙で現役引退を報告、支えてくれた家族からも「悔いはないよ」

 楽天・栗原健太内野手が1日、コボスタ宮城で引退会見を開いた。昨オフ、16年間プレーした広島から楽天にテスト入団。しかし、1度も1軍に昇格することはできず、ユニホームを脱ぐ決断をした。

 それでも、山形出身の栗原は最後の1年を東北を本拠地とする楽天でプレーできたことについて、「感謝の気持ちでいっぱい」と話した。家族には涙ながらに感謝。25年ぶりのリーグVを果たした古巣・広島への思いを吐露する場面もあった。

 会見の内容は以下の通り。

「本日はお忙しい中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。私、栗原健太は今シーズンを持ちまして、現役引退を決めたことを報告させていただきます」

――引退を決断した経緯やきっかけは?

「去年の秋季キャンプでテストさせてもらって入団してから、自分の中で今年は1年勝負という気持ちでやってきました。そう言った中で1軍の戦力になれなかったというところで、この辺が引き際かなという思いがありました。あとは、自分の思うようなバッティングができなくなったという理由からです」

――今の心境は?

「今まで肩に重くのしかかっていたものが取れ、スッキリしたというか。自分の中では精一杯やってきて悔いはないという感じですね」

――悔いはないと言い切れる気持ち?

「そうですね。いい時も悪い時もありましたけど、どんな時でも真剣に野球に取り組んできたつもりでいます。プロに入った時はここまで長くやれると思っていませんでした。いろんな方に支えられて、長くやってこられたので感謝の気持ちでいっぱいです」

――ご家族の支えも大きかったのでは?

「そうですね。いつも近くで支えてもらいました。普段、野球の話をすることはないんですけど。特に怪我をしてから心配をかけましたし、なんとか復帰してほしいなという気持ちでいたと思います。辞めると伝えた時には『一生懸命やっているのを見ているから、悔いはないよ』と言ってもらったので……(涙)。本当に感謝したいです」

「怪我をしてからは引退の二文字が頭の中に」

――現役を振り返って、プロ生活はどんな日々だったか。

「プロに入ってここまで長くやれるとは思いませんでした。カープ時代の厳しい練習や1軍でレギュラーつかめたことなど、いろいろと経験させてもらいました。WBCという国際大会にも呼んでいただきましたし、本当にすごくいい経験をさせていただきました。本当にいい思い出ですね」

――思い出に残っている試合は?

「そうですね……、やはり、1軍で初ヒットが初ホームランだった、その試合ですかね。その日から僕の野球人生が始まったと思っていたので」

――最後は東北でユニホームを脱ぐことになった。楽天での1年間は?

「チームの力になりたいという思いで入団して、期待に応えることはできなかったんですけど、シーズンをファームで過ごして、自分の中ですごいいい経験ができました。皆さんと一緒に野球ができて感謝の気持ちでいっぱいです」

――これからの道は?

「今後はまだ未定なんですけど、今まで経験してきたことを今後に生かして頑張っていきたいと思います」

――ファンの存在というのは?

「プロに入ってからファンの方々にはたくさん応援していただいて、いい時も悪い時も変わらず、たくさんの声援をいただきました。怪我をしてからは引退の二文字が頭の中にありながらのシーズンだったわけですけど、ダメになりそうな気持ちを勇気づけられてここまでやってこられました。本当にありがとうございました、と言いたいです」

――1週間前のファームの試合が最後の打席になった。どんな気持ちで入ったのか?

「フルスイングで、今までやってきたことを出そうと思って臨んだ試合でした。結果はサードゴロでしたけど、自分のスイングはできたかなと思っています」

古巣広島の25年ぶりVに「自分も嬉しかった」

――怪我との戦いを支えてきたものは?

「ファンの方の声援だったり、家族の応援だったり、そういうので勇気付けられ、最後まで前を向いて頑張ってくることができました。いろんな方に支えられてきたことに感謝したいです」

――後輩たちに。

「いい選手がたくさんいるので、強いイーグルスを作ってほしいなという気持ちでいます」

――日大山形の恩師・渋谷良弥監督には?

「電話で話しました。僕の方から『今シーズンで引退しようと思います』と伝え、監督の方から『お疲れ様』と言われました」

――山形県からは7年ぶりのプロ野球選手誕生だった。

「(プロに)入った時は現役が1人だったので、すごくメディアにも取り上げてもらって、県民の皆さんの期待も感じていました。なんとか1軍で活躍している姿を見せたいなと思っていたので、そういう姿を少しでも見せられたのは良かったです」

――最も悔しかったことは。

「悔いは本当にないですけど、唯一、挙げるとすれば、リーグ優勝の経験がないので。悔いがあるとすればそこなんですけど。怪我をして手術を3回しましたが、それについては、一生懸命、練習やゲームをしての怪我なので全く、それで後悔はしていないです」

――今シーズン、広島が優勝した。栗原選手自身も引退。どんな2016年だったか?

「カープが25年ぶりの優勝をして、その中にいられなかったのは残念でしたけど、カープファンの方々が待ち望んでいたことなので自分もうれしかったです。自分はイーグルスに入って、なんとかチームの力になりたいと思ってきた1年でした。それが1軍に上がることができなくて残念だったんですけど、イーグルスの皆さんにはよくしていただいて、自分の中でいい経験になり、良かったと思います」

高橋昌江●文 text by Masae Takahashi

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