【MLB】菊池雄星、田中将大への憧れの思いとは「苫小牧からでも甲子園決勝で…」

【MLB】菊池雄星、田中将大への憧れの思いとは「苫小牧からでも甲子園決勝で…」

変化球のリリースについてアドバイスを田中(左)に求める菊池【写真:木崎英夫】

27日の本拠地ヤンキース戦で田中将大と日米通じて初めて投げ合う

■マリナーズ – ヤンキース(日本時間28日・シアトル)

 マリナーズの菊池雄星投手は本拠地・ヤンキース戦登板を翌日に控えた26日(日本時間27日)、平地とブルペンでの投球練習を行い、5月8日(同9日)に2勝目を挙げた相手との再戦へ向け最終調整を終えた。

 意識したのは高めの直球。今季初完投を完封で飾った18日の敵地・ブルージェイズ戦で好投の一番の要因とした投球を突き詰めた。それだけではない。2日前のブルペンと前日の平地での投球練習でも、カーブ、スライダー、チェンジアップが切れ、手応えは十分に感じている。

「状態はずっとキャッチボールからすごくいい。久しぶりに自分のボールが1週間を通して投げられたなというふうには思いますけど」

 ここまでの26登板で連勝は5月の1度のみ。以降、好感触を掴みながらも急転直下で調子を崩す登板を何度か繰り返してここまで来たが、終盤で行き着いた完封劇は心技に安定感をもたらす。2日前に8月の月間本塁打記録を塗り替えたヤンキース打線はこの日もその勢いは衰えず、マリナーズの同僚左腕ミローンに2ランを含む3発を見舞った。その相手に菊池は達観している。

「あした急に球種が増えるわけではないですし、とにかく今持っているもの。そこをいかに使えるかだと思う。相手がヤンキースだから前回と大きく変えるとかっていうのはないですし。逆に、5月やった時とはまた打線が全然違うので。先入観を持たずに自分のボールを出すんだ、投げるんだ、という気持ちで投げたいと思います」

菊池は田中と投げ合う前日に技術面のアドバイスを求める

 気持ちに余裕も生まれたからか、中学時代に憧れの存在だった田中に技術面のアドバイスを求めた。5月のヤンキースタジアムで初対面した田中にはほぼ挨拶程度だったが、この日は違った。

「いろいろ、お聞きしたいことがあったんで。ついつい、聞いちゃいました(笑)。滅多にお会いできないので」

 田中は握ったボールの押し込み方を示すように、右の人差し指と中指を開き菊池に何やらアドバイス。田中にしてみれば“スプリット”だが、菊池にしてみればほぼ同じ握りからリリースする“チェンジアップ”。6月から実戦で多投し出したその球の参考にしたいのは容易に察しが付く。第4の球種の精度向上には余念がない。

 27日に投げ合う田中は憧れの存在の1人。2006年の夏、甲子園の決勝戦に挑む姿を見た当時中学3年の菊池は、花巻東高への進学を決めた。

「(雪国の)苫小牧からでも甲子園の決勝でやれるんだ」

 一方、田中は憧れの存在と伝え聞き、「無理やり聞いて、無理やり答え出してもらったんでしょ? そんなん、聞いたことない。優しいからそう言ってくれたんでしょ?」と苦笑。

 13年の時を経て、同じ夢舞台を目指した2人の青年がシアトルの地で同じマウンドを分かつ。(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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