西武・森の捕手4人目の快挙なるか? 猛追のオリ吉田正か? どうなるパの首位打者争い

西武・森の捕手4人目の快挙なるか? 猛追のオリ吉田正か? どうなるパの首位打者争い

西武・森友哉(左)、オリックス・吉田正尚【写真:荒川祐史】

2年前の首位打者・秋山は多い打席数がネックに、伏兵はSBグラシアル

 いよいよ今季の各部門タイトル争いも佳境に入ってきた。この時点でのパ・リーグの首位打者争いを見ていこう。

【パ・リーグ】 8月27日時点での打率5傑

1森友哉 (西)398打数132安打 打率.332(.363)
2吉田正尚(オ)426打数139安打 打率.326(.417)
3秋山翔吾(西)488打数152安打 打率.311(.343)
4銀次  (楽)440打数136安打 打率.309(.367)
5荻野貴司(ロ)448打数138安打 打率.308(.301)

()は、8月の月間打率

 森が1位をキープ。2位に吉田正がつけている。月間打率はともに高いが、吉田正は4割超えで、森を猛追している。

 例年、8月は投手陣の調子が落ちる。今年も8月のリーグ防御率は4.14にはね上がっている。打者にとって8月は「稼ぎ時」だ。残り20数試合、打席数にして100前後もある。吉田正が森を追い詰めることは十分に可能だ。

 森も好調を維持している。ただ捕手という重労働。その負担が、どう影響してくるか。森は24歳、吉田正は26歳と、ともに若い。今後の競り合いが見ものだ。

 首位打者争いの常連である秋山が3位につけている。2017年の首位打者で、2位も2度ある。打率では同僚の森と2分近くあるが、十分に射程圏内ではある。ただ、秋山の場合「多すぎる打数」が、足かせになる可能性がある。

 秋山は過去4年連続でリーグの「最多打席」「最多打数」。上位を打つことが多く、打席がよく回ってくる。安打数争いでは有利で、今季も既に152安打で2位の茂木(楽天)に9本差をつけてトップをひた走る。打数が多いと1安打当たりの打率の変動幅が小さくなる。追い上げる立場としては不利だ。

 銀次もアベレージヒッターで、四球が少なく打数が多い。首位打者争いではやや不利だ。

 荻野は7月までは首位打者争いに絡んでいたが、今月は打率を下げている。10年目で初めての規定打席到達で、ペース配分が難しかった可能性もある。

「伏兵」はSBグラシアル、規定打席到達で“逆転首位打者”の可能性

 そしてもう一人、「伏兵」がいる。ソフトバンクのグラシアルだ。

グラシアル(ソ)292打数93安打 打率.318(.269)

 グラシアルの打席数は320。今季はキューバの国際大会出場のため一時期戦線離脱した。その影響で規定打席には現時点で「49」足りない。しかし、ソフトバンクの残り24試合にフル出場した場合、最終的な規定打席432に到達する可能性がある。現在の打率は.318だが、打数が少ないだけに、森、吉田らに追いつく可能性も十分にある。8月は調子が上がらず、ここまで月間打率.269だが、外国人選手は爆発力があるから、可能性はあるだろう。

昨年と一昨年の8月末時点での打率5傑

○2018年
1柳田悠岐(ソ)391打数138安打 打率.353
2秋山翔吾(西)480打数156安打 打率.325
3近藤健介(日)367打数118安打 打率.322
4浅村栄斗(西)470打数148安打 打率.315
5吉田正尚(オ)425打数129安打 打率.304

○2017年
1秋山翔吾(西)465打数156安打 打率.335
2柳田悠岐(ソ)396打数125安打 打率.316
3浅村栄斗(西)475打数146安打 打率.307
4ペゲーロ(楽)377打数114安打 打率.303
5西川遥輝(日)444打数133安打 打率.300

 いずれの年も、この時点での首位打者が最終的にタイトルを取っている。近年、首位打者争いはソフトバンクの柳田と秋山を軸に回っていたが、今季は柳田が故障のため長期離脱。首位打者戦線に異変が起こったといえよう。

 森が、捕手としては2012年の巨人阿部慎之助以来史上4人目の首位打者を獲得するか。吉田正が、オリックスの選手としては2014年の糸井嘉男以来の首位打者になるか。
あるいは、ここから秋山ら実力者や伏兵グラシアルが急追してくるか、注目される。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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