西武栗山が球団安打記録更新! 入団18年目で成し遂げた偉業をデータで振り返る

西武栗山が球団安打記録更新! 入団18年目で成し遂げた偉業をデータで振り返る

西武・栗山巧【写真:荒川祐史】

“全盛期”に任された2番打者で全安打の1/3以上をマーク

 西武の栗山巧外野手が、「5番・DH」で出場した8月31日のソフトバンク戦(メットライフドーム)で通算1807本目の安打を放ち、石毛宏典氏が保持していた球団の最多安打記録を更新した。西武一筋18年目のベテランが打ち立てた金字塔を記念して、栗山がこれまで放ってきた安打の数々を、データの側面から振り返る。

 まずは、栗山が放った安打の内訳を打順ごとに見てみる。先発出場した際の安打数は下記の通りだ。

1番:350本
2番:665本
3番:335本
4番:6本
5番:135本
6番:127本
7番:134本
8番:10本
9番:10本

 最多安打のタイトルを獲得した2008年から4年間務めた2番としての数字が最多。665本と実に全安打の1/3以上を稼ぎ出している。次に多いのが1番で350本。僅差で続くのが335本の3番。20代中盤から後半にかけての脂の乗った時期に多くの打席を経験した打順が上位を占める。

 栗山は全打順で先発出場を経験している。ただ、4番打者としては8試合で6安打と、打順別では最も少ない数字に。8番と9番でも10本ずつだが、ベテランの域に差し掛かってから任されることが増えた5、6、7番では堅実に安打を積み重ねており、若き日とはまた違った形でチームに貢献し続けている。

打球方向は変化、若い頃は左翼、近年は右翼方向への安打が増加

 次に、安打の打球方向を見ていきたい。

内野安打:155本
中堅:508本
左翼:473本
左中間:99本
右翼:464本
右中間:108本

 左翼473本、中堅508本、右翼464本と、引っ張りや流し打ちに偏ることなく打ち分けている。左中間(99本)と右中間(108本)の安打数の差が9本というのも特徴的だ。また、高い打撃技術に加えて一定以上の脚力も備えており、通算155本の内野安打も記録している。

 年度別でも3方向にまんべんなく打ち分けているシーズンが多い。144試合中94試合で2番を務めた2010年(左翼50本、中堅61本、右翼31本)と、1番が84試合、2番が48試合だった2011年(左翼55本、中堅42本、右翼38本)は、流し打ちの傾向が強くなっていた。

 一方、昨年は左翼14本、中堅20本、右翼29本。今年は左翼10本、中堅26本、右翼39本。30代中盤から後半に差し掛かり、5番や7番を任されることが増えたここ2年は引っ張りが増加。年齢面に加えて、与えられた役割の変化が打球方向にも表れている可能性はありそうだ。

やはりホームで強し、本拠地で1試合1本以上の安打を積み重ねる

 最後に、球場別の安打数を見てみる。

札幌ドーム:112本
楽天生命パーク宮城:151本
ZOZOマリンスタジアム:150本
メットライフドーム:865本
県営大宮球場:24本
京セラドーム大阪:101本
ほっともっと神戸フィールド:48本
ヤフオクドーム:122本
セ・リーグ本拠地:149本
地方球場:85本

 本拠地のメットライフドームでは、857試合で865安打。1試合1安打を上回るペースで安打を記録しており、通算打率も.290を上回っている。1つのチームで長年プレーし続けるにあたって、本拠地に強いことが安打をを積み重ねる上で重要なものとなったことは疑いようがない。

 他球団の本拠地では楽天生命パーク宮城での成績が目を引く。メットライフドーム以外では球場別で最多の151安打を記録。試合数(135試合)を大きく上回る数字を記録しており、とりわけ相性のいい球場といえそうだ。また、今年の8月11日に通算100本塁打を達成した地でもあるZOZOマリンスタジアムでも153試合で150安打を記録している。

 地方球場での成績も優れている。毎年3試合開催されている県営大宮球場では29試合で24安打と今一つだが、それ以外の地方球場では計73試合で85安打をマーク。県営大宮を含めた地方開催試合を合計した安打数は100本を超えており、年に数回の野球観戦を心待ちにしているファンの印象に残る活躍を見せ続けている。

 優れたバットコントロールと、幾度となく窮地を救った勝負強さで、長年にわたってチームを支えてきた生え抜き野手の偉業は、多くのファンにとって感慨深いものとなったはず。ここからは栗山が放つ安打の一本一本が球団記録を更新していくことになる。2008年と2018年のリーグ優勝に貢献したベテランは、これからもその打撃センスを武器にチームに貢献し続けてくれることだろう。

※データは2019年8月31日記録達成時時点のもの(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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