千賀の快挙に瞳潤ませた“女房”甲斐 記録よりも優先させた共通理解「1番は勝つこと」

千賀の快挙に瞳潤ませた“女房”甲斐 記録よりも優先させた共通理解「1番は勝つこと」

ソフトバンク・甲斐拓也(左)と千賀滉大【写真:荒川祐史】

「お前のために頑張るからな」甲斐は朝に千賀にLINEを送る

■ソフトバンク 2-0 ロッテ(6日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクの千賀滉大投手が、史上80人目(91度目)となるノーヒットノーランを達成した。6日、本拠地ヤフオクドームで行われたロッテ戦。9回を投げて133球、無安打4四死球無失点、12個の三振を奪う快投で快挙を達成した。

 圧巻の好投を支えたのは、育成同期入団で苦楽を共にしてきた女房役の甲斐だった。ノーヒットノーランの快投をリードで支え、5回1死一、三塁のチャンスでは決勝打となる先制の適時打。攻守で快挙達成を支えた。試合後は“相棒”とお立ち台に立ち「最高に嬉しいですね」と瞳を潤ませ、声を震わせた。

 試合後も我が事のように、快挙を喜んだ。「やっぱりうれしいですね。捕手としてこんなに嬉しいことはない。こういうことはなかなか経験できないことなので嬉しかったですね」。千賀は3連敗中。苦しむ姿を目にしていただけに「今日は朝から千賀のために、なんとかしてやろうと思っていた」と決意を胸にグラウンドに来た。

 朝には千賀にLINEを送った。「お前のために頑張るからな」。試合中も普段と座る場所を変え、千賀の隣に座った。イニングの合間もコミュニケーションを取り、マウンドでも言葉を掛け合った。ノーヒットノーランを意識したのは8回が終わってから。それでも、“夫婦”の間では、1つの共通認識が確認されていた。

「9回行く前に千賀と話をして、ランナーが出た時に4、5番に回った時にどういこうかと話して。1番はチームが勝つこと。ヒットを惜しまずにやろうと話した」。点差は2点差。一発が出れば、同点に追いつかれる。ノーヒットノーランよりも、チームの勝利を最優先に考えよう。その意識のもとで9回の攻防に臨んでいた。

 9回、連続四球で走者2人を背負った。2死一、三塁で迎えたのは4番の井上。追い込んで、最後に選択したのは伝家の宝刀フォークだった。「あそこは一発だけはやっちゃいけない。勝つための選択をした」。チームが勝つためにどうすべきかーー。快挙達成の裏には、チームの勝利を最優先にする信頼し合う2人の考えがあった。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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