【MLB】イチロー氏、本拠地セレモニー&英語スピーチに感慨「何が欠けても今日はない」

【MLB】イチロー氏、本拠地セレモニー&英語スピーチに感慨「何が欠けても今日はない」

「フランチャイズ・アチーブメント賞」の授賞式で英語でスピーチしたイチロー氏【写真:Getty Images】

冒頭では「ディー、雄星、今夜は泣くなよ」、終了後には「今日は大丈夫でした」

■マリナーズ – Wソックス(日本時間15日・シアトル)

 マリナーズは14日(日本時間15日)、球団に貢献し、大きな功績を残した人物に贈られる「フランチャイズ・アチーブメント賞」の授賞式を本拠地ホワイトソックスの試合前にT-モバイル・パークで行い、今年3月に現役を引退したイチロー氏が表彰された。英語でのスピーチを行ったイチロー氏は終了後、「何が欠けても今日はない」としみじみと振り返った。

 授与式には殿堂入りしているエドガー・マルティネス氏、ケン・グリフィー・ジュニア氏ら元チームメートらも出席。現役選手たちもダグアウトから出てきて、背番号51のユニホーム姿で登場したイチロー氏の後方に並んだ。イチロー氏は「とても緊張しています。ディー(ゴードン)、雄星(菊池)、今夜は泣くなよ」と冒頭にジョークを飛ばすと、「これは幸せな式典です。今夜、私はあなたたちからの何年にも渡るサポートに対して感謝の気持ちを示したいと思います」などとファンに感謝。約5分間のスピーチを「レッツ・プレイ・ベースボール!」と締めくくった。

 大リーグの年間最多安打記録を樹立した翌年の2005年4月にも、その功績を称えるコミッショナー特別表彰の際に英語でスピーチを行っていたイチロー氏。終了後に取材に応じ、当時は試合よりも緊張したと振り返っていたことを振られると「僕、今試合ないですから。試合よりということはないんですけど、違う種類のものですね。そもそも言葉が違うし、ただ、思いは伝えたいので。言葉はできなくても、思いは伝わったらいいなという気持ちで立ちました」と話した。

「やっぱり自分なりに頑張ってきてよかったな」

 自作の文章を補足してもらう形で完成したというスピーチ。少しずつ練習はしていたというものの、英語での最終版が完成したのはこの日の午後だったといい、「そこからブツブツ言いながら」頭に入れたという。イチロー氏は「 日本で僕引退しましたから、白いユニホームを着てシアトルのファンの前に出られなかったですから、その姿を見せて最後きっちり形を。僕からこれをお願いすることはできないので、球団からそれをいただいた機会ですから、それに応えたいということですね」と振り返り「チームメートが後ろまでダグアウトから出てきてくれて、人の思いはやっぱりいいなとあらためて思いましたね」と同僚に感謝した。

 さらに「何が欠けても今日は多分ない。何だってそうじゃないですか。東京ドームの最後も何が欠けてもあれは起きなかったというふうに考えると、やっぱり自分なりに頑張ってきてよかったなということですよね。それしか何が起こるかわからないですから」としみじみ。最後は、スピーチに冒頭で心配していた菊池が泣いていなかったかを聞かれて「さすがに今日は大丈夫でした」と笑った。

 イチローの“思い”を受け取った本拠地はスピーチが終わった後、大きな「イチローコール」に包まれた。(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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