荻野貴司、鈴木大地、マーティン、種市篤暉ら若手投手…CS出場を狙うロッテの魅力に迫る

荻野貴司、鈴木大地、マーティン、種市篤暉ら若手投手…CS出場を狙うロッテの魅力に迫る

ロッテのレオネス・マーティン【画像:パーソル パ・リーグTV】

開幕スタメン落ちした荻野、鈴木が1、2番コンビを形成して躍動

 シーズン終盤を迎え、楽天と激しいパ・リーグ3位争いを繰り広げているロッテ。2016年以来のクライマックス・シリーズ(CS)進出を目指し、選手とファンが一丸となって終盤戦を戦っている。振り返れば17年、18年と2年連続で80敗以上を喫し、選手もファンも悔しい思いをしたのではないだろうか。井口資仁監督2年目の今季は、19日現在で67勝67敗4分けでCS進出圏内につけている。そんなロッテの魅力に迫っていきたい。

 今季のロッテの魅力を語るうえで外せないのは、荻野貴司、鈴木大地の1、2番コンビだ。荻野は自主トレから短いバットを使用していたが、オープン戦で打率.059と振るわず。鈴木は、今季から加入したレアードとの三塁手のポジション争いに敗れ、2人は開幕戦ベンチスタートだった。

 荻野は、「バットを去年と同じものに戻しました。ちょっとバットが出てこない感じがあったので、コンパクトにいくイメージです」と、開幕直後に自主トレから使っていた短いバットから、昨年までと同じ約85センチのバットを短く持つスタイルに変更。6月7日の巨人戦から7月4日のオリックス戦にかけて20試合連続安打を放つなど、前半戦をリーグトップの打率.330で終えた。

 これまで毎年のように故障による離脱で悔しいシーズンを送ってきた。腰痛で登録抹消はあったものの、後半戦に入っても大きな故障がなく、プロ10年目で自身初の規定打席に到達。不動のリードオフマンとしてチームを引っ張っている。

 同じく開幕スタメン落ちした鈴木も、開幕直後は出場機会に恵まれなかった。だが、井上晴哉が打撃不振で出場選手登録を抹消されると、一塁で出場。このチャンスをモノにし、再びレギュラーの座をつかんだ。井上が1軍再昇格した後も、指名打者、一塁、三塁、二塁、ときには左翼で出場するなど献身的な働きでチームを鼓舞している。

 打撃面では鈴木が試合を決める場面が何度もあった。「この先の中でも、ナンバーワンになる場面で打たせてもらったと思っています」と、5点差をひっくり返すサヨナラ打を放った6月16日の中日戦をはじめ3度のサヨナラ打を放っている。本塁打と打点はキャリアハイを更新し、荻野とともに打線をけん引した。

途中加入の助っ人マーティンが起爆剤に

 荻野、鈴木に加え、前半戦はレアードが活躍し、長年の課題である長打力を補った。後半戦に入ってレアードがやや調子を落とすと、途中加入のマーティンが打線を盛り上げた。

 メジャー通算58本塁打のマーティンは、来日2戦目となった7月27日の楽天戦で初本塁打を含むマルチ安打をマーク。「ちょっと違いはあると思いますけど、同じ野球なのでそんなにメジャーと日本の違いは感じていないです」と、日本の野球にすぐに溶け込んだ。

 本拠地のZOZOマリンスタジアムで10本のアーチを描くなど、47試合で14本塁打をマーク。外野守備では強肩を武器に5つの補殺を記録するなど、アグレッシブなプレーで球場を沸かせている。7月30日からZOZOマリンで販売されている「いただきマーティン丼」は、マーティンが走者を刺したら割引サービスが実施されるなど、プレーだけでなく、スタジアムグルメでもファンを喜ばせている。

 7月25日までチームは42勝46敗2分けだったが、マーティンが初出場した7月26日以降は25勝21敗2分け。終盤戦まで熱い戦いができているのも、マーティンの加入が大きいのではないだろうか。

種市、岩下ら若手投手が次々に台頭

 投手陣では種市篤暉、岩下大輝をはじめ、若手が次々に台頭した。種市はチームトップタイの7勝をマークするなど、オールスター明けは9試合に登板して3勝1敗、防御率3.04。「調子がよかっただけだと思います」と謙遜するが、クオリティ・スタートも6度達成するなど、エース級の働きを見せている。

 1軍復帰後はリリーフを務めている岩下は、前半戦は先発ローテーションに入った。「緊張もするし、大事なポジションでプレッシャーは大きい。そこを任せてもらえるというか、そこのポジションで投げられることは非常に光栄」と7月2日のオリックス戦からはカード頭を任され、球宴明け初戦の7月15日の西武戦にも先発した。

 岩下、種市が1軍に定着する中、夏場以降は2軍で安定した投球を見せていた土肥星也、小島和哉、佐々木千隼、中村稔弥、東妻勇輔ら若手が1軍に昇格して結果を残した。

 彼らが活躍している理由のひとつに、ファームでの過ごし方がある。小野晋吾二軍投手コーチは「いつチャンスが巡ってくるかわからない中で、常に意識を高くもってやるように言っています。競争意識は、突っついてというか、意識させるようにしています」という。さらに「準備の意識が高くなってきていると思います。試合への準備、試合でいいパフォーマンスを出すための準備の意識が高くなっている」と目を細める。

 また、2軍ではコーチの考えを選手に押し付けるのではなく、常に選手本人に自覚を持たせて考えさせるようにし、悩んでいる投手にはタイミングを見て声をかけるという。2軍での過ごし方が若手台頭のきっかけになったといえる。

躍進を支えた熱きファンの存在

 そして、ロッテの魅力を語るうえで忘れてはならないのがマリーンズファンの存在だ。ピンストライプのユニフォームで埋め尽くされた本拠地のZOZOマリンスタジアムで、選手がファンとともに勝利を分かち合う「We Are」は、選手とファンが一つになる瞬間だ。ビジターでは、黒の軍団が敵地をホームに変えるほどの熱い声援で選手を後押ししている。

 長いシーズンも残り5試合。CS出場を争う楽天は残り6試合と、1試合多いのは気になるところ。ただ、シーズンラスト3試合は本拠地ZOZOマリンスタジアムでのゲーム。23日には、長年千葉ロッテを支えてきた福浦和也選手兼2軍打撃コーチの引退セレモニーが行われる。

 選手とファンが一体となって最後まで全力を尽くし、3年ぶりのCS出場、さらにはその先の日本シリーズへ。9年ぶりの歓喜の瞬間を迎えるため、全力で戦っていく(記録はすべて9月19日時点)。(「パ・リーグ インサイト」岩下雄太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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