日本Sは4試合で決着…流れ決めた第1戦、巨人の得点力を“激減”させた鷹の千賀&甲斐

日本Sは4試合で決着…流れ決めた第1戦、巨人の得点力を“激減”させた鷹の千賀&甲斐

ソフトバンク・千賀滉大(左)と甲斐拓也【写真:荒川祐史】

4連敗の巨人にとっては痛すぎた「ミス」と「坂本勇&丸の不調」

■ソフトバンク 4-3 巨人(日本シリーズ・23日・東京ドーム)

 日本シリーズは23日、東京ドームで第4戦が行われ、ソフトバンクが4-3で巨人に勝利。4連勝で3年連続の日本一に輝いた。パ・リーグ2位から頂上決戦に進んできたソフトバンクが、セ・リーグ王者の巨人を圧倒した形だが、両チームの最も大きな差はどこにあったのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手としてプレーし、昨季まで2年間はヤクルトでバッテリーコーチを務めた野球解説者の野口寿浩氏は、「ミス」と「坂本勇&丸の不調」が巨人の最大の敗因と指摘。一方で、ソフトバンクの選手層、経験値に脱帽した。

 巨人はこの試合もミスで大きな1点を失った。1点差に追い上げた直後の7回、1死から福田の三ゴロを岡本がファンブル。1死一、二塁となったところで、代打・長谷川勇のニゴロを今度は山本が二塁悪送球。ミスが重なり、追加点を献上した。その裏に丸がシリーズ初ヒットとなるタイムリーを放ったが、1点が遠かった巨人。ミスが大きく響いてしまった。

「この試合でも信じられないようなミスが出ました。山本のエラーでの失点は、ただの1点ではなくて、もっと重みを感じる1点でした。ゲッツーは取れないにしても、普通ならセカンドはアウトにできるプレー。それがああなってしまうのは、山本が第2戦で三ゴロをエラーしていたのもあったでしょうし、完全にメンタル面でしょう。久しぶりの日本シリーズで初出場の選手も少なくない中、ベンチはああいうミスは出るだろうとある程度は覚悟していたでしょうが、痛いところで出すぎてしまった。結果論かもしれませんが、ミスはほとんど点に絡んでしまった。せっかく追い上げたところで出たミスなので痛かったですね」

 一方で、ソフトバンクはミスらしいミスはなかった。

「今年に関しては、ソフトバンクでポストシーズンに初めて出たのはルーキーだけです。選手層の厚さは非常に素晴らしいものがあります。各選手がその瞬間に何をすべきかを非常によく分かっている。レギュラシーズンの最終戦みたいな感じですよね。日本シリーズのような雰囲気がない。それが強さだと感じました」

 野口氏はこう話した上で、初戦に徹底した内角攻めで坂本勇、丸の打撃を“崩した”ソフトバンクのバッテリーをあらためて称えた。

「坂本勇と丸については、最後にようやく回復しかけて、終わってしまった」

「何度も言いますが、初戦の千賀、甲斐が大きかったと思います。巨人をソフトバンクのバッテリーが大きく上回った。あの日のあの1試合が、大きな意味を持った。2番(坂本勇)、3番(丸)が機能しなくなれば、巨人の得点能力は半減以下にある。まんまとそうなりましたよね。第4戦で、ようやく2人の状態に変化が出てきていた。最後の打者となった坂本勇が例えばサヨナラホームランでも打っていたら、流れは大きく変わったかもしれません。丸がようやく打って、あとは坂本勇だったので。ただ、最後の最後まで乗れずに終わってしまった。結局、坂本と丸で1安打ずつ。坂本は打点ゼロ。やっぱり敗因はそこですよね。その2人が打てなかったこととミス。その2つに尽きます。坂本勇と丸については、最後にようやく回復しかけて、終わってしまった。ソフトバンクのバッテリーが見事に潰しました」

 ポストシーズンでは、パ・リーグ王者の西武、セ・リーグ王者の巨人に全勝。圧倒的な強さを見せたソフトバンクとの差を他球団は埋めることができるのか。

 野口氏は「一番の違いはやはり経験ではないでしょうか。例えば、坂本勇にしても、日本シリーズの経験はたくさんあっても、キャプテン、チームのトップの人間として迎える日本シリーズは初めてです。そこのメンタルの違いは大きい。今までは引っ張ってくれる先輩がいたので。自分が背中で引っ張って、自分が結果を出さなきゃいけないというのは初めての日本シリーズ。そのへんは大きかったのかなと。結局は“戦犯”扱いされてしまうかもしれない山本が、この経験を来年以降に生かして、とてつもない守備の達人になっていくかもしれない。とにかくいい経験をしたと思います」と言う。来年以降も、日本一を目指す球団の前にはソフトバンクが“高い壁”として立ちはだかることになりそうだ。(Full-Count編集部)

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