遊撃で来季NPB史上最多出場数に到達の可能性 巨人坂本勇が侍で三塁を守る意味

遊撃で来季NPB史上最多出場数に到達の可能性 巨人坂本勇が侍で三塁を守る意味

侍ジャパンの巨人・坂本勇人【写真:Getty Images】

まだ30歳も遊撃手出場試合数では4位、NPBの歴史を代表する遊撃手

 巨人の坂本勇人が「プレミア12」へ向けて三塁守備の練習をしている。すでにNPB屈指の遊撃手となっている坂本にとって、三塁手は新たな挑戦になる。

 1988年12月生まれの坂本はまだ30歳だが、NPBの歴史を代表する遊撃手になりつつある。

 遊撃手出場試合数10傑。刺=刺殺 補=補殺 失=失策 併=併殺 率=守備率 ※は現役。

1 石井琢朗 1767試合(2677刺5243補142失1081併 率.982)
2 鳥谷敬 1761試合(2555刺5292補126失1002併 率.984)※
3 吉田義男 1730試合(2969刺5242補327失951併 率.962)
4 坂本勇人 1646試合(2511刺5131補169失947併 率.978)※
5 豊田泰光 1579試合(2758刺4522補358失758併 率.953)
6 白石勝巳 1561試合(2675刺4728補633失845併 率.921)
7 高橋慶彦 1543試合(2478刺4532補248失860併 率.966)
8 松井稼頭央 1531試合(2408刺4338補149失887併 率.978)
9 井端弘和 1525試合(2250刺4685補65失869併 率.991)
10 小池兼司 1494試合(2527刺4108補230失896併 率.966)

 今季、坂本は遊撃手として141試合に出場している。来季も遊撃手のレギュラーの座を保てば、シーズン終盤には石井琢朗を抜いて、遊撃手としてNPB史上最多出場となる可能性が高い。坂本は来季、31歳での2000本安打で注目されるだろうが、もう一つ球史に残る記録を作ることになる。

 プレミア12の合宿で、坂本は三塁でもノックを受けているが、公式戦では1試合も三塁を守ったことはない(一塁は3試合、二塁は1試合守っている)。遊撃手は、守備位置を交代するときは打球の方向が似ている三塁を守ることが多い。

遊撃手のままでキャリアを全うすることは極めて難しい

 NPB史上、遊撃手で1000試合以上出場した選手は35人いるが、公式戦で1試合も三塁を守ったことがないのは坂本の他には久慈照嘉(遊撃で1098試合出場)がいるだけだ。

 しかし遊撃手のままでキャリアを全うすることは極めて難しい。遊撃手は内野手の中で最も守備範囲が広く、俊敏性も求められるし強い肩も必要だ。ベテランになって身体能力が衰えると、他のポジションにコンバートされることが多い。

 今季の坂本は遊撃手としてリーグ最多の141試合に出場しているが、守備率でも打球の処理数でも、中日の京田陽太が上だった。今季の遊撃でのベストナイン選出は確実だろうが、2016、17年と獲得したゴールデングラブ賞(2018年は広島・田中広輔)は微妙だ。

 将来、打撃を活かすために坂本が他のポジションにコンバートされる可能性もあるだろう。プレミア12で三塁を守るとすれば、それは“予行演習”となるかもしれない。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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