NPB記録まで「1」…5試合連続2桁奪三振の楽天則本は野茂を追い越すか?

NPB記録まで「1」…5試合連続2桁奪三振の楽天則本は野茂を追い越すか?

楽天・則本昂大【写真:荒川祐史】

野茂、杉内、ダルビッシュ、能見が5試合連続2桁奪三振を達成

 楽天のエース、則本昂大が、5月17日の日本ハム戦で5試合連続2桁奪三振を記録した。これは6試合連続で達成した1991年・野茂英雄に次ぐNPB史上2位タイの記録となる。

 デビュー2年目の2014年から3年連続で200奪三振を記録し、奪三振王に輝く則本だが、2桁奪三振の試合数も2013年1回、2014年7回、2015年6回、2016年は開幕から3戦連続を含む7試合と増加。今季は7回目の登板で早くも5回目を記録している。

 2桁奪三振の連続試合記録は、NPBでは1971年8月〜9月に阪神の江夏豊が記録した「4」がしばらく最長記録だったが、1990年にデビューした野茂英雄が初めて5試合連続を記録。野茂は翌年に6試合連続で2桁奪三振を記録し、これが現在までのNPB記録になっている。

 5試合以上連続2桁奪三振を記録したのは、今回の則本を含め5人で6例ある(○は勝利、●は敗戦)

○1990年 近鉄 野茂英雄 5試合連続
 7月30日 10(近鉄戦 9回完投自責点2 ○)
 8月5日 10(西武戦 8回完投自責点4 ●)
 8月11日 12(ロッテ戦 9回完投自責点3 ○)
 8月18日 10(日本ハム戦 8回完投自責点5 ●)
 8月24日 10(オリックス戦 9回完投自責点0 ○)
2桁奪三振を記録した期間中すべて完投したのは、この1例だけだ。

○1991年 近鉄 野茂英雄 6試合連続(NPB記録、パ・リーグ記録、開幕から)
 4月7日 11(日本ハム戦 9回完投自責点4 ●)開幕戦
 4月14日 10(ロッテ戦 8回完投自責点5 ●)
 4月20日 10(西武戦 9回完投自責点2 ○)
 4月27日 10(オリックス戦 9回完投自責点3 ○)
 5月4日 10(西武戦 6回自責点9 ●)
 5月9日 10(日本ハム戦 8回完投自責点5 ●)

○2009年 ソフトバンク 杉内俊哉 5試合連続(左腕では最高記録)
 8月23日 15(日本ハム戦 9回完投自責点1 ○)
 8月30日 10(日本ハム戦 7回自責点2 ○)
 9月6日 11(西武戦 8回自責点1 ○)
 9月13日 11(楽天戦 9回完投自責点1 ○)
 9月20日 10(西武戦 6回2/3自責点5 ●)

 杉内は9月26日の日本ハム戦は8奪三振に終わったが、続く10月6日のオリックス戦で11奪三振を奪っており、9月26日にもう2つ三振を奪っていれば7試合連続になっていた。

ダルビッシュ、能見は…

○2010年 日本ハム ダルビッシュ有 5試合連続(開幕から)
 3月20日 13(ソフトバンク戦 9回完投自責点3 ●) 開幕戦
 3月27日 11(ロッテ戦 6回自責点1 勝敗付かず)
 4月3日 11(西武戦 8回自責点1 ○)
 4月10日 12(ソフトバンク戦 8回自責点1 ○)
 4月17日 10(西武戦 7回自責点5 ○)

○2014年 阪神 能見篤史 5試合連続(セ・リーグ記録)
 5月16日 11(DeNA戦 8回自責点3 ●)
 5月24日 13(ソフトバンク戦 6回自責点3 ○)
 5月31日 10(日本ハム戦 8回自責点1 勝敗付かず)
 6月6日 10(オリックス戦 7回1/3自責点2 勝敗付かず)
 6月14日 10(西武戦 6回自責点3 ●)

 能見はこの記録中の5月28日に35歳の誕生日を迎えた。30代での記録達成は能見だけ。また交流戦を含む記録も、この1例だけだ。

○2017年 楽天 則本昂大 5試合連続 継続中
 4月19日 10(西武戦 8回自責点3 勝敗付かず)
 4月26日 10(ロッテ戦 7回自責点1 ○)
 5月3日 12(オリックス戦 8日自責点2 ○)
 5月10日 12(ロッテ戦 9回完封 ○)
 5月17日 12(日本ハム戦 7回自責点5 ○)

 期間中負けなしは、この則本による1例だけだ。

 近年は、投手が操る変化球の多様化や球速のアップなどもあって、リーグの奪三振率は上がっている傾向にある。2桁奪三振は珍しい記録ではないが、5試合連続となると1か月以上の期間、好調を維持しなければならない。エース級であっても、それは非常に難しい。

 NPB記録である1991年に野茂が達成した6試合連続は、6回自責点9という大荒れの試合を含んでいた。5月17日の則本も自責点5で7回まで投げて12奪三振を記録。初回に5点を奪われた後、2回以降は完璧に立ち直っての記録達成だった。

 次回先発試合で、則本は野茂のNPB記録に並ぶだろうか。注目したい。

広尾晃●文 text by Koh Hiroo

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