パ・リーグTV公式LINEスタンプ開設、誕生のきっかけはインターン生

ツイッター上のアンケートからゆるキャラ「よんたまくん」が誕生

 現在、若い世代だけでなく幅広い年齢層で利用されている無料トークアプリ「LINE」。中でも文字だけでなく、イラストで気持ちを表現するスタンプ機能はコミュニケーションを円滑にするものとして日常的に多く使われている。

 そんな中、「パ・リーグTV」が4月13日に公式LINEスタンプを開設。24種類のスタンプがあり「観戦なう!」「雨天中止…」といった、野球ファンが観戦中に思わず使用したくなるようなスタンプが並んでいる。

 実はこの公式LINEスタンプ、「パ・リーグTV」を運営するパシフィックリーグマーケティング株式会社のインターン生によって企画、作成された。

 そのきっかけとなったのは、ライト層ファン向けのパ・リーグTV Twitterアカウント「パ・リーグTV Lite」(@ptv_lite)でのツイートからだった。「四球(フォアボール)を『よんたま』と言う」とツイートしたところ、朝日新聞の記者から「四球は『よつだま』と言うけど『よんたま』は初めて聞いた」という返信が来る。そこで「四球を何と呼ぶ?」とTwitter上でアンケートを実施したところ、「よんたま」に約75%の票が集まった。

 この反応を受けて、スコアボードに提示している緑色のボールカウントをモチーフにした、ゆるキャラの「よんたまくん」が誕生する。イラストを担当したインターンの水野菜々子さんは言う。

「面白さとシンプルさをコンセプトに『よんたまくん』を作り上げました。最初からSNSで公表することは決まっていたので、ネット利用者の大半を占める若年層を中心にウケそうなものをイメージしました」

「よんたまくん」誕生で「何かできないか」と考えた13人のインターンは、公式LINEスタンプ企画会議を行った。インターンを取り仕切る鈴木智大さんは振り返る。

「最初は『よんたまくん』を主役として出すスタンプにするべきか、それとも野球をメインにして『よんたまくん』をサブで使うべきかという意見が出て、後者の案を取り入れました。試合を見ながらLINEグループで会話をする野球ファンに使ってもらえるようなスタンプにしよう、と」

100種類以上のスタンプ案から24種類を厳選

 スタンプ案は一つ一つのカウント別といった詳細なものも含めて100種類以上にも及んだ。その中でも日常会話として有用なもの、スタンダードなものに絞り、第1弾として24種類のスタンプに落ち着いた。

 スタンプ作成の過程で苦労したのは、ターゲットの線引きだった。コアな野球ファン向けか、ライトな野球ファン向けかで意見が分かれたが、最終的には新しいファンにスタンプを使ってもらいたいという考えによって、ライトな野球ファン向けに定まった。

 2月下旬に最初の会議が行われ、約1か月半という早いサイクルでスタンプ発売に至る。それでも、現状に満足しているわけではない。前出の水野さんは語る。

「アイデアを出している最中に『あれはやってはダメ』という縛りを強く持ち過ぎていた。もう少し柔軟に考えられれば良かったかなとも思います。スタンプが出てからしばらく経ち、客観的に見られるようになったと今は感じていますね」

 このLINEスタンプの根底にあるのは「野球を身近に」という思いだ。鈴木さんは次のように説明する。

「現状、野球用語をあまり知らない人が多いと思います。そんな人たちが気構えを持たずに、誰でも使えるようなものに持っていきたいですね。『よんたまくん』の存在によって、四球のイメージが変わればなと感じています。今後の展開としてはLINEスタンプに限らず、野球用語をキャラクター化し、それらを網羅したルールブックを出すのも面白いかもしれません」

 パシフィックリーグマーケティングのミッションの一つに「プロ野球の新しいファンを増やすこと」がある。パ・リーグTV公式LINEスタンプ開設も、その試みの一つと言える。インターン生たちは、既に次の取り組みに目を向けている。「このLINEスタンプ作りは今後のインターン生の試みのための試金石。次につながる取り組みにしたいですね」とインターン生の馬塲呉葉さんは意気込む。LINEスタンプに次ぐ新しい企画に注目だ。

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

「パ・リーグ インサイト」武山智史●文

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