落合、イチローも…広島安部、史上18人目の初規定打席、即首位打者なるか?

落合、イチローも…広島安部、史上18人目の初規定打席、即首位打者なるか?

広島・安部友裕【写真:荒川祐史】

規定打席到達で打率1位に、初の規定打席で首位打者をとった打者は過去17人

 広島の安部友裕は、5月26日の巨人戦に「5番・三塁」で先発出場し、三塁打を含む4打数2安打、2打点と活躍。“隠れ首位打者”だったが、この試合で規定打席に達し、打率.351で巨人の坂本勇人を抜いて打率1位に躍り出た。

 安部は2007年の高校生ドラフト1巡目。4年目の2011年から1軍の試合に出場しているが、2016年の292打席が最高で、ここまで規定打席に達したことはない。

 層の厚い広島野手陣にあって、なかなか出場機会が確保できなかった。安部は内野のすべてのポジションを守るユーティリティとしてチームに貢献してきた。地道な努力が実を結び、28歳にして規定打席到達、即打率1位という派手な形での登場となった。

 初の規定打席で首位打者をとった打者は、過去17人いる。

1936年 中根之(名古屋)26歳
打率.376(93打数35安打) ※日本プロ野球初年度

1946年 金田正泰(大阪)26歳
打率.347(438打数152安打)

1962年 J.ブルーム(近鉄)30歳
打率.374(401打数150安打)

1969年 永淵洋三(近鉄)27歳
打率.333(486打数162安打)

1972年 若松勉(ヤクルト)25歳
打率.329(365打数120安打)

1976年 吉岡悟(太平洋)27歳
打率.309(382打数118安打)

1981年 落合博満(ロッテ)28歳
打率.326(423打数138安打)

1987年 正田耕三(広島)25歳
打率.333(393打数131安打)

1991年 古田敦也(ヤクルト)26歳
打率.340(412打数140安打)

1991年 平井光親(ロッテ)24歳
打率.314(353打数111安打)

1992年 J.ハウエル(ヤクルト)31歳
打率.331(387打数128安打)

1994年 イチロー(オリックス)21歳
打率.385(546打数210安打)

2000年 金城龍彦(横浜)24歳
打率.346(419打数145安打)

2004年 嶋重宣(広島)28歳
打率.337(561打数189安打)

2008年 内川聖一(横浜)26歳
打率.378(500打数189安打)

2012年 角中勝也(ロッテ)25歳
打率.312(477打数149安打)

「遅咲きの大打者」になるか、「一発屋」で終わるのか

 若松勉、落合博満、古田敦也と殿堂入りした選手が3人、イチローも含まれているが、ドラフト制度施行後の選手では、ドラフト1位(巡目)は、内川聖一だけ。あとは2位以下だ。また外国人と中根を除いて、プロ入り1年目の選手はいない。

 いずれも競争を勝ち抜き、レギュラーの座をつかんで一気に才能が開花した選手たちだ。イチローはこの年から7年連続首位打者、正田耕三も2年連続首位打者になっている。一方で、吉岡悟は、規定打席に達したのは2回だけ、安部の先輩、嶋重宣も3回だけだった。

昨年の首位打者である巨人、坂本勇人は円熟味を増し、安打製造機になろうとしている。シーズンはまだまだ長い。安部が首位打者をとるのは厳しいかもしれない。しかし、ここから猛烈に打ち出す可能性もある。

 安部友裕が「遅咲きの大打者」になるのか「一発屋」で終わるのか。まずは今シーズンの打席に注目だ。

広尾晃●文 text by Koh Hiroo

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