松井秀喜氏が明かした“指導者論”と“親子論”「僕だったらミスでは怒らない」

松井秀喜氏が明かした“指導者論”と“親子論”「僕だったらミスでは怒らない」

ジャイアンツ球場で親子向けの野球教室を実施した松井秀喜氏【写真:編集部】

初めて親子参加の野球教室を実施、「親子のキャッチボールは原点」

 巨人、ヤンキースで活躍した松井秀喜氏が25日に「松井55ベースボールファウンデーション」のイベントでジャイアンツ球場で親子向けの野球教室を実施した。同イベントを日本で行うのは3回目だが、親子参加の形は初。松井氏は自身の“指導者論”や“親子論”などを明かした。

 この日はランニングやストレッチなどウォーミングアップを行うと、自ら打撃投手を務め、参加者に力のこもったボールを投げ込んだ。最後はジャイアンツ球場でフリー打撃を行い、柵越えも披露。16本中2本が柵越えという結果に「全然駄目でしょ」と苦笑いだったが、子どもたちからは何度も歓声が上がった。

 その後、行われた質疑応答では子供たちからの素朴な疑問にも丁寧に答えた松井氏。さらに、親からも受け付けると、少年野球のコーチをやっているという参加者の1人から鋭い質問が飛んだ。「松井さんだったら、今の子供たちを厳しく指導しますか? それとも褒めますか?」。少しの時間、考えた松井氏は持論を展開した。

「プレーで上手くいったら、褒めることが大切だと思います。少年野球ではミスもしますけど、そのミスで厳しく言うのではなく、礼儀とか、野球に対する姿勢だとか、チームメートへの接し方とか、そういう部分では厳しく言うと思います。(子供は)野球を好きでい続けないといけない。僕だったらミスでは怒らない。いい加減にやっていたりしたら、怒ると思います」

親へ「時間を割いてでもキャッチボールをしてあげてください」

 最後に「(少年野球のコーチを)やったことがないので、分からないですけどね」と付け加えたものの、明確な答えを示した。この日も、参加者に対して伝えたかったのは「野球の楽しさっていうか、それだけです。好きになってほしいし、うまくいけばもっと好きになるだろうし。それがどんどん続いていってもらえたら嬉しいなということです」という純粋な思い。「野球を好きでい続けてもらいたい」という思いが、常に根底にある。

 松井氏自身は、2013年に待望の長男が誕生。さらに、今年1月には次男も生まれた。イベント終了後に取材に応じ、参加者の親へのアドバイスを求められると、「時間があったら時間を割いてでもキャッチボールをしてあげてください。ただ、場所があるかどうかは別にしてね、都会は特にね。それだけです。それが子供にとって、気持ちが通じ合うという意味で大切なことだと思います」と話した。この日のようなイベントでの子供との接し方も、徐々に変わってきているのかもしれない。

「(映画)『フィールド・オブ・ドリームス』じゃないけど、親子のキャッチボールは僕にとって原点になっている。そういうことはね、伝わってくれたら嬉しいなと思います」

 初の親子イベントで、松井氏の思いはしっかりと参加者に伝わったはず。この“指導者論”、そして“親子論”が広がっていけば、日本の野球の“形”も少しずつ変わっていくかもしれない。

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