セ・パの“真の実力派”投手は? MLBで重視される“疑似防御率”のトップ10

セ・パの“真の実力派”投手は? MLBで重視される“疑似防御率”のトップ10

楽天・則本昂大【写真:荒川祐史】

メジャーで重視されるFIPの前半戦トップ10は?

 プロ野球前半戦で大きなトピックスの1つとなったのが、則本昂大投手(楽天)の8試合連続2桁奪三振。野茂英雄氏の日本記録(6試合)を更新し、メジャー記録に並ぶ快挙だった。では、セイバーメトリクスの指標で前半戦に好成績を残した投手は誰だったのか。

 メジャーリーグでは近年、FIP(Fielding Independent Pitching)という指標が重視されている。これは、守備の関与しない与四球、奪三振、被本塁打という3つの項目から、守備から独立した失点率を推定・評価した指標。本塁打以外の打球が安打になるかどうかは運の要素が大きいとする考え方に基づき、投手の成績を独立して評価するために用いられる。

 専門家の中では、運、バックの守備力、救援投手の出来などによって左右されることもある防御率より、“疑似防御率”と言えるFIPを重視すべきとの声もあり、投手を評価する指標の1つとして定着している。

 では、日本においてFIPが優秀な投手は誰なのか。DELTAが独自集計した数値で、前半戦の両リーグFIPトップ10(規定投球回以上)を見てみよう。FIPの数値の横の()内は防御率。

○セ・リーグ

1、マイコラス(巨) 2.84(2.73)
2、メッセンジャー(神) 2.86(2.97)
3、菅野智之(巨) 3.05(2.20)
4、岡田明丈(広) 3.32(3.54)
5、秋山拓巳(神) 3.43(3.44)
6、野村祐輔(広) 3.65(2.55)
7、井納翔一(De) 3.75(3.34)
8、今永昇太(De) 3.94(3.06)
9、大瀬良大地(広) 3.97(3.02)
10、バルデス(中) 4.13(2.93)

 防御率はリーグ4位のマイコラスが、FIPではトップ。一方、防御率トップ(2.09)の田口はFIPでは同11位の4.27と大きな開きがある。つまり、“運のよさ”が防御率の良さにつながっているとデータ上は見ることができる。一方で、メッセンジャー、岡田、秋山らは防御率よりもFIPの数字が良い。

防御率よりもFIPが圧倒的に優秀な則本

○パ・リーグ

1、則本昂大(楽) 2.31(3.21)
2、菊池雄星(西) 3.01(2.03)
3、岸孝之(楽) 3.16(2.10)
4、ディクソン(オ) 3.29(2.66)
5、美馬学(楽) 3.34(2.46)
6、東浜巨(ソ) 3.39(2.48)
7、ウルフ(西) 3.70(2.63)
8、バンデンハーク(ソ) 3.74(3.54)
9、西勇輝(オ) 3.89(3.29)
10、涌井秀章(ロ) 4.10(4.15)

 防御率リーグ7位の則本がFIPではトップ。圧倒的な奪三振能力を誇り、相手をねじ伏せる“実力派”として優秀な数字を叩き出している。パ・リーグのトップ10では唯一、FIPが防御率よりも良く、しかも大幅な差がある。その他の投手は、防御率に近い順位となっている。

 FIPを重視すれば、セはマイコラス、パは則本がNO1の“実力者”となるが、後半戦はどのように推移していくのか。この数字に注目してみても、面白いかもしれない。(Full-Count編集部)

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