【MLB】後半戦でつまずいたレンジャーズ…ダルビッシュ放出に絡む複雑な要素

【MLB】後半戦でつまずいたレンジャーズ…ダルビッシュ放出に絡む複雑な要素

去就問題で注目を集めるレンジャーズ・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

球団公式サイト「ユウ放出は突拍子もないことではない」

 後半戦スタートでつまずいたレンジャーズは今季95試合終了時点で借金5となり、ワイルドカード(WC)でのプレーオフ進出争いでも遅れを取っている。ダニエルズGMはあくまでプレーオフ進出を諦めない姿勢を見せているが、7月31日のトレード期限までにWC争いでのゲーム差がこれ以上広がることになれば、チームがエースのダルビッシュ有投手の放出に踏み切る可能性も捨てきれない。日本人右腕の去就はチーム状況に大きく左右されることになるが、同時に新労使協定で定められた条項が大きな影響をもたらすかもしれない。球団公式サイトが報じている。

 3季連続のプレーオフ進出を目指すレンジャーズは、21日現在ア・リーグ西地区4位と苦しい状況だ。だが、球宴明け直後にダニエルズGMは、改めてトレード期限を前に戦力放出に方針転換するには「何か劇的なことが起こらない限りない」と発言していた。だが、後半戦スタートから1週間が経ち、チームは2勝5敗と大きく負け越して状況に変化が生まれつつある。

 記事では「ユウ放出は突拍子もないことではない」とし、今季限りで契約満了となるダルビッシュの去就について考察している。日本人右腕がトレード市場に出れば「優勝争いをするチームに最大のインパクトをもたらす先発になるであろうことは明白」と分析しているが、同時に今季終了後にFAとなるため、プレーオフを含め約3か月のみのレンタル移籍になることも指摘している。

 ダルビッシュの去就を考える時に大きなポイントとなるのが、昨年12月から施行されている新労使協定だ。これまでチームは契約満了でFAとなった所属選手にクオリファイング・オファー(QO)を提示した場合、当該選手が他球団を契約を結んだ保証として、ドラフト1巡目終了後に指名権が得られていた。だが、新労使協定では収益の少ない16球団はドラフト1巡目終了後に指名権を得られるが、レンジャーズを含むそれ以外の14球団はドラフト2巡目終了後の指名権となる。

新労使協定で変わったドラフト指名権の順番

 ダルビッシュをトレードに出した場合、ドラフト2巡目終了後の指名権以上の価値を持つ若手有望株を獲得できる可能性が高いと見られている。さらに、米スポーツサイト「ファンラグ・スポーツ」のジョン・ヘイマン記者によれば、レンジャーズがダルビッシュと再契約する可能性は低そうだという。ダルビッシュの代理人はストラスバーグがナショナルズと結んだ7年1億7500万ドル(約195億9000万円)に匹敵する契約を求めているようで、レンジャーズはそこまでの大型契約を結ぶ準備はないという。となれば、ますますトレード放出した方が、レンジャーズは多くの見返りを期待できることになる。

 一方で、プレーオフを含めて約3か月のレンタル移籍選手に対して、複数の若手有望株を見返りに放出するチームがいくつあるのかも計りかねる部分だ。同じく複数の若手有望株を放出するのであれば、来季以降も球団が保有権を持てる選手の獲得に動く可能性もあるだろう。また、ダルビッシュ自身が10球団に対してのトレード拒否権を持っていることも忘れてはいけない点だ。

 8月16日に31歳の誕生日を迎える日本人右腕を巡る去就問題は、トレード期限を過ぎても大きな注目を集め続けることになりそうだ。(Full-Count編集部)

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