U-12W杯初戦で満塁弾 助言送った仁志監督も「本当にHRになっちゃった」

U-12W杯初戦で満塁弾 助言送った仁志監督も「本当にHRになっちゃった」

満塁弾を放った侍ジャパンU-12代表・戸井零士【写真:Getty Images】

W杯開幕、侍ジャパンU-12代表が初戦チェコ戦で大勝発進

 試合を決める大きな一振りだった。28日、台湾・台南市で開幕した「第4回 WBSC U-12ワールドカップ」。世界一を目指す侍ジャパンU-12代表は、初戦でチェコと対戦した。13-0の5回コールドゲームで上々の船出となった。この試合で、3回に勝利を決定づける1発を放ったのは、7番に入った戸井零士(松原ボーイズ)だった。

U-12W杯が開幕へ 仁志監督が明かす、侍ジャパン初優勝への鍵「確率のいい戦略を」(侍ジャパン応援特設サイトへ)

 3点をリードして迎えたこの回。3つの四球と内野安打で1点を追加し、なおも無死満塁の大チャンスで、打席が巡ってきた。ここでチェコはジリ・グロスマンからルーカス・カランドラへとスイッチ。初球を見逃し、2球目はボール。そして3球目、高めのボールを思い切り振り抜いた。甲高い快音を残した打球は台湾の空にアーチを描き、中堅のフェンスを越えていった。

 リードを8点に広げるチーム1号本塁打となるグランドスラム。打った戸井自身も「ビックリしました」と驚く1発で、侍ジャパンU-12代表は勝利を決定づけた。

 この1本が出る数分前。戸井は仁志敏久監督から、ある言葉をかけられていた。

「大きいヤツを狙ってこい」

仁志監督も期待、「もっと上手くなる」

 これが、戸井に力を与えた。迷いなくフルスイングしたことで、打球は悠々とフェンスを越えた。

「思い切り打ったら、本塁打になりました」と戸井。仁志監督の一言に、100点満点で応えてみせたのは、素晴らしいの一言。これには指揮官も「ホームランを狙っちゃなんですけど、デカイのを狙っていいよ、と言ったら、本当にホームランになっちゃった」と目を見張った。

 台湾入りする前に、都内で合宿を行った侍ジャパンU-12代表。ここで戸井は打撃の調子を落としていたという。「調子は悪かったですね。タイミングが合わなかった」。仁志監督は「こっちに来る時にバッティングが小さくなっていて、もったいないと思っていた」と見ていた。

 合宿中、そして台湾入りしてからも、夜間に行う素振りの時間。ここで仁志監督は戸井にアドバイスを送った。「大きく振れるような感じになるように話をした。そこからバッティング練習でもすごく感じが良くなった」。プロ通算1591安打、154本塁打を放った仁志監督の助言が効いた。

「体を作って、バランスを整えて出来るようになれば、もっと上手くなる。すごく期待しています」と仁志監督がその素質を認める戸井。大勝での船出となり「1回は0点でしたけど、2回からは打線が爆発して点が取れて良かったです」と語るその表情には笑顔が浮かんでいた。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

関連記事(外部サイト)