「安泰じゃないでしょ」 ソフトBの1000勝を知る男が語る、強さの“礎”

「安泰じゃないでしょ」 ソフトBの1000勝を知る男が語る、強さの“礎”

ソフトバンク・明石健志【写真:編集部】

ダイエー時代から在籍、ソフトバンクの13年間を知る男・明石の実感

 球団史に刻む1勝となった。15日のオリックス戦。序盤に奪ったリードを守り抜き、勝利を飾ったソフトバンクは12球団一番乗りで今季70勝目を挙げ、この白星が、ソフトバンク球団として節目の通算1000勝目。ソフトバンクとなった2005年から13年目での1000勝到達となった。

 2004年オフに、経営難に陥っていたダイエーからソフトバンクが買収したことでソフトバンクホークスが誕生。1年目の2005年はプレーオフで敗れたものの、リーグ1位。その後、2010年、2011年、2014年、2015年とリーグ制覇を成し遂げ、Bクラスになったのは2008年(6位)と2013年(4位)の2度だけと安定した成績を残してきた。

 この日の勝利の立役者となったのは明石健志。2回の先制の2点適時三塁打、1点差に迫られた8回には貴重なタイムリーを放ち、2安打3打点の活躍だった。この明石は、2003年のドラフト4位で当時のダイエーに入団した生え抜き。ソフトバンクとしての13年間全てを知る現役選手は、この明石と、同期入団の城所龍磨、2004年のドラフト1位だった江川智晃の3人だけだ(2001年ドラフト1位の寺原は横浜在籍期間があり、2002年のドラフト1位・和田はメジャー挑戦があった)。

 何の因果か、その節目の1勝で、ヒーローとなった明石。2010年から4度のリーグ優勝を誇り、近年は常勝軍団となりつつあるソフトバンクの強さの要因について問われると、13年間を知る男はこう語った。

「安泰じゃないでしょ、ここは。2軍にもいい選手がいるし、僕らもその中でやっているから、まだ抜かせないぞという思いで、成長していると思う。去年、今年とちょっと下(ファーム)にいきましたけど、レベルが高いなと思います。僕らも焦りますし、やらなきゃいけないと貪欲になる。(若いときは)高い壁しかなかった。メンタルを鍛えられた気がしますね」

“常勝ソフトバンク”は競争こそ強さの礎

 明石がプロ生活をスタートさせた2004年は内野に川崎宗則、井口資仁、松中信彦らがおり、2003年から2005年まで3年連続でリーグ1位に輝いた黄金期だった。その後も本多雄一や松田宣浩、今宮健太といった選手が加わり、今でも、メジャーからソフトバンクに復帰した川崎をはじめ、川島慶三、若い世代でも高田知季、牧原大成など、他球団が羨むほどの選手層がある。

 不動のレギュラーでこそないが、複数の守備位置、打順で打てる明石や川島といった存在は、チームにとって必要不可欠な人材である。そんなプロ14年目を迎えた31歳ですら、気を抜けば、いつでも取って代わられると認識している。厳しい競争の世界であるからこそ、安穏としていることは出来ないのだ。

 競争こそ強さの礎。常勝を義務付けられるまでになったソフトバンクの13年間を知る男の実感するところだった。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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