過去の成績はソフトB×、楽天◎ パ3強の優勝争いで鍵握るのは西武菊池!?

過去の成績はソフトB×、楽天◎ パ3強の優勝争いで鍵握るのは西武菊池!?

西武・菊池雄星【写真:編集部】

猛追の西武は楽天と3.5差、ソフトBとは6.5差まで接近

 ソフトバンクと楽天がデッドヒートを繰り広げてきた今季のパ・リーグ。ここにきてソフトバンクが首位に躍り出て、楽天に今季最大の3ゲーム差をつけた。そして、13連勝のあった3位の西武は楽天に3.5ゲーム差に接近。首位のソフトバンクにも6.5ゲーム差と、その差を詰め、優勝争いに割って入ろうかという勢いを見せている。

 ソフトバンク、楽天、そして、まだ若干の差こそあるが、西武と、この3強が覇権を争う構図となってきた。残り2か月弱の今季のペナントレース。ここから先、優勝の行方の鍵を握りそうな男が、1人いる。

 西武の菊池雄星投手だ。

 今季、ここまで19試合に先発し、11勝5敗の成績を残している菊池。リーグトップの防御率2.06をマークし、19試合中17試合で6回以上を投げて自責3以内のクオリティースタート(QS)を達成している。その安定感は、パ・リーグでは屈指と言えるだろう。

 ただ、その菊池。ソフトバンクに滅法弱く、楽天には滅法強いのである。

 菊池がソフトバンクを苦手としているのは、これまで何度もマスコミに取り上げられている。2009年にドラフト1位で西武に入団した菊池。プロ入りした2010年からの8年間で、ソフトバンク戦16試合に登板して0勝11敗。一度も勝利したことなく、11連敗を喫している。

 今季も4月7日と5月19日のメットライフドーム、そして6月23日のヤフオクドームと3試合に先発。本拠地での試合は7回5安打4失点、8回7安打2失点と大崩れはしなかったものの、2試合ともに敗戦投手になった。

 摩訶不思議だったのは敵地での登板。150キロ超を誇る菊池のストレートが140キロ台前半しか出なくなるなど、別人のような投球になり、3回途中7失点でKOされてしまった。今季6回まで投げられなかった試合は、この1試合しかない。

楽天戦は今季防御率0.84も…“ソフトバンク恐怖症”克服が西武優勝への道

 一方の楽天戦は今季4試合に先発して全勝。5月5日のメットライフドーム、5月26日、7月7日のKoboパーク宮城、8月3日のメットライフドームと、全てで勝利投手となっている。しかも、だ。4試合で喫したのは、たった3失点。5月5日、5月26日、8月3日にそれぞれ1失点ずつ。7月7日の敵地の試合では9回5安打14奪三振で完封勝利を収めている。

 今季の楽天戦は防御率0.84をマークし、32イニングで43個の三振を奪っている。打たれた安打は14安打で、1試合平均4本に満たない。パリーグの他3球団と比較しても、この相性の良さは群を抜いている。ソフトバンクに喫した3敗、楽天が奪った4勝。この差だけでも、パ・リーグの今の順位がひっくり返る。

 その菊池は、17日に本拠地メットライフドームで得意の楽天戦に先発予定。ローテ通りに行けば、その翌週、24日にヤフオクドームでのソフトバンク戦に先発し、さらにその1週間後には、再びKoboパーク宮城での楽天戦のマウンドに上がる。勝負の9月に入れば、ソフトバンク、楽天との直接対決に、あえて左腕を持ってくる作戦だって考えられるだろう。

 大逆転でのリーグ優勝の可能性が見えてきた西武にとって、一刻も早く菊池の“ソフトバンク恐怖症”は克服してもらわなければならない大きな問題である。シーズンでソフトバンクを避けていくことは可能ではあるが、クライマックスシリーズで対戦することになれば、菊池の力は絶対に必要となる。いずれにしても、避けては通れない相手となる。菊池がソフトバンク、楽天をことごとく倒すことが出来てこそ、逆転優勝の可能性も膨らむと言えるだろう。

 ソフトバンクにとっては、苦手意識を払拭されるのは、先を見ても避けたいところ。対戦の機会があれば、これまで通り叩いておきたいだろう。楽天にとっては、逆に自分たちの苦手意識を拭い去りたいところ。何としても、攻略の糸口を掴んでおかなければならないだろう。

 直接対決で、あと何度、先発のマウンドに上がるのか。西武、ソフトバンク、楽天…。菊池雄星の登板日は、様々な意味が込められる試合になっていきそうだ。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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