“投手の打球とは思えない”本塁打 阪神・秋山拓巳は“投手最強の左打者”

“投手の打球とは思えない”本塁打 阪神・秋山拓巳は“投手最強の左打者”

【表】阪神・秋山拓巳の年度別打撃成績

プロ初本塁打をマークした阪神・秋山

 阪神の秋山拓巳は18日の中日戦で7回を被安打5、自責点2で抑え、自身初の10勝目を挙げた。この試合で秋山は6回に二塁打の坂本誠志郎を置いて、中日2番手伊藤準規の初球を振りぬき、ナゴヤドームの右翼席中段に叩き込んだ。秋山の本塁打はプロ初だった。

 秋山は打撃の良い投手だ。本塁打は初めてだが、通算では75打数16安打、打率.213、打点も5ある。.200を打てば合格と言われる投手では、強打者の内だ。

 愛媛・西条高校ではエースで4番。投打の柱だった。18日の本塁打は「投手の打球とは思えない」と言われたが、高校時代の片りんを見せたと言えよう。

 今季、20打席以上立った投手の打率10傑は以下の通り。

1菅野智之(巨).231(19試合39打数9安打0本0打点)
2秋山拓巳(神).216(18試合37打数8安打1本2打点)
3石田健大(De).200(13試合25打数5安打0本0打点)
4原樹理(ヤ).190(20試合21打数4安打0本1打点)
5メッセンジャー(神).140(21試合43打数6安打1本2打点)
6今永昇太(De).139(18試合36打数5安打0本0打点)
7マイコラス(巨).130(20試合46打数6安打1本4打点)
8野村祐輔(広).129(19試合31打数4安打0本1打点)
9大瀬良大地(広).121(19試合33打数4安打0本0打点)
10バルデス(中).116(22試合43打数5安打1本5打点)

 打率2割超は3人だけ。秋山は打率で巨人・菅野に次いで2位。菅野は右打者だが、秋山は右投げ左打ちだから、投手最強の左打者だと言えるだろう。

秋山は日本人投手で今季1号、ここまで無安打続く投手も

 菅野も打撃が得意な投手だ。プロ入りから毎年安打を打ち、5年間で36安打を放っている。犠打は打席に立った投手には重要な仕事だが、今季は巨人の田口麗斗が「7」でトップ。続いてDeNA石田ら5人が「6」で続いている。

 今季、投手の本塁打はこれで4本。これまでの4本は4月1日巨人戦の中日バルデス、5月17日広島戦のDeNAウィーランド、7月23日ヤクルト戦の阪神メッセンジャー、8月1日ヤクルト戦の巨人マイコラスとすべて外国人選手だった。秋山は日本人投手としても今季第1号だった。

 もともと交流戦以外で投手が打席に立たないパ・リーグでは、投手の安打は非常に少ない。今季はリーグ全体で5本。日本ハムの有原航平、ソフトバンク松本裕樹、西武の菊池雄星と佐野泰雄、オリックスの西勇輝がそれぞれ1安打している。

 セ・リーグで20打席以上立った投手は30人いるが、中日の大野雄大(27打数)、DeNAM口遥大(23打数)、巨人の大竹寛(19打数)、中日の吉見一起(18打数)、ヤクルト山中浩史(16打数)と0安打のままの投手が5人いる。確かに投手の仕事は安打を打つことではないが、ここまで「安全パイ」だと、打席に立たせる意味がないようにも思われる。こうした投手は、もう少し奮起すべきではないか。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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