ソフトB、楽天、西武が優秀な数字 ペナントを左右する救援投手の「自責0率」

ソフトB、楽天、西武が優秀な数字 ペナントを左右する救援投手の「自責0率」

楽天・松井祐樹【写真:荒川祐史】

パは上位3球団所属の投手が6位まで占める、救援投手が自責0で抑えた試合の数は?

 8月26日の巨人-阪神戦。阪神の桑原謙太郎は6回からマウンドに上がり1回2/3を無失点に抑えた。この時点で阪神は5-3とリードしていたが、桑原ら救援陣の踏ん張りもあってリードを保ち、8-4で勝利した。

 救援投手は短いイニングを任される。先発投手にはQS(6回以上投げて自責点3以下)という「最低限の仕事」の基準があるが、救援投手の場合「無失点に抑える」ことが責任だろう。失点しても試合の状況によってはホールドやセーブが付くこともあるが、救援投手としては「成功した」とは言えない。救援投手は「無失点に抑えてなんぼ」の役どころだと言えよう。

 自責点0で抑えた試合を「成功」として、45試合以上救援登板した投手の「救援成功率」を出してみた。

【パ・リーグ】※右の数字は防御率

1.松井裕樹(楽).978(45試合44成功)0.19
2.福山博之(楽).938(48試合45成功)1.05
3.嘉弥真新也(ソ).913(46試合42成功)2.02
4.サファテ(ソ).906(53試合48成功)1.02
5.牧田和久(西).894(47試合42成功)1.54
6.シュリッター(西).882(51試合45成功)1.41
7.黒木優太(オ).854(48試合41成功)3.42
8.岩嵜翔(ソ).845(58試合49成功)1.69
9.鍵谷陽平(日).813(48試合39成功)2.54
10.武隈祥太(西).804(51試合41成功)2.84
11.ハーマン(楽).778(45試合35成功)2.93
12.森唯斗(ソ).750(52試合39成功)3.67

 左肩の故障で戦線離脱していたが、楽天の松井は4月29日の日本ハム戦で自責点1がついたのみ。NPB史上、「自責点1」で最も多くの投球回数を投げたのは、1957年の中日、田原藤太郎の30回1/3(防御率0.29)。このままシーズンを終えても松井は歴史に残る好投をしたことになる。「成功率」は.978と驚異的だ。

 2位の楽天、福山は7月11日に失点するまで35試合連続で救援成功。楽天の前半戦の快進撃にはこの2人が大きく貢献した。3、4位にソフトバンク勢の嘉弥真、サファテが続く。この2人も成功率は9割を超す。絶対的な存在と言ってよいだろう。

 西武の牧田、シュリッターの成功率も高い。こうしてみると、優秀な救援陣をそろえたチームが上位にいることがわかる。

セ・リーグも上位は広島と阪神の2球団が占める

【セ・リーグ】※右の数字は防御率

1.一岡竜司(広).891(46試合41成功)1.80
2.桑原謙太朗(神).887(53試合47成功)1.01
3.ドリス(神).878(49試合43成功)2.59
4.高橋聡文(神).875(48試合42成功)2.02
5.中崎翔太(広).867(45試合39成功)1.44
6.ジャクソン(広).857(49試合42成功)2.25
7.岩崎優(神).840(50試合42成功)2.47
8.山ア康晃(De)833(54試合45成功)1.92
9.マシソン(巨)822(45試合37成功)1.93
10.田島慎二(中)815(54試合44成功)2.68
11.ルーキ(ヤ)804(51試合41成功)3.08
12.今村猛(広)800(55試合44成功)2.58
12.マテオ(神)800(50試合40成功)2.70
14.岩瀬仁紀(中)796(49試合39成功)4.29
15.砂田毅樹(De)792(48試合38成功)4.46
16.パットン(De)787(47試合37成功)3.30
17.三上朋也(De)780(50試合39成功)5.57
18.中田廉(広)766(47試合36成功)2.57
19.石山泰稚(ヤ)755(53試合40成功)3.63
20.田中健二朗(De)745(47試合35成功)4.05

 セで45試合以上投げた救援投手は20人。パよりも8人多いが、救援成功率はかなり見劣りする。

 1位は広島の一岡、目立たないが安定感がある。ただ一岡は5月5日の阪神戦で自責点5、これが防御率に響いている。2位〜4位には阪神の桑原、ドリス、高橋が続く。JFKの「勝利の方程式」の時代から阪神は救援投手でもっていると言えよう。上位には広島、阪神とペナントレースでも1、2位に位置するチームの選手が並ぶ。

 救援投手の出来は、やはり勝敗に大きく影響している。巨人はマシソンが.822で9位にいるが、他に45試合以上投げた救援投手はなし。優秀な先発陣を擁しているが、後を託せる投手のコマ不足が痛いところだ。

 DeNA、ヤクルト、中日も見劣りする。ポストシーズンをめぐる競り合いでは、救援投手の出来不出来が決め手になるのではないかと思われる。

 厳しい消耗戦が続く両リーグのペナントレース。救援投手たちの「成功率」はどう推移していくだろうか。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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