パは柳田が突出&秋山躍進、セは上位混戦…今季貢献度高い打者は?

パは柳田が突出&秋山躍進、セは上位混戦…今季貢献度高い打者は?

ソフトバンク・柳田悠岐【写真:藤浦一都】

「RC27」で見る打者の貢献度、セパ10傑は?

 ペナントレースもあと1か月余り。優勝、ポストシーズンの行方も気になるが、同時にMVPを誰が受賞するかも話題になりつつある。

 MVPは、優勝チームから出ることが多い。打者、投手どちらが受賞するかもわからないが、ここでは打者の候補をRC27という指標で占っていこう。

 RC(Run Create)は、安打、長打、盗塁、四死球、犠打犠飛、さらには三振、盗塁死など、打点、得点を除くオフェンス面の数値を組み合わせて算出される。古いセイバーメトリクスの指標だが、打者の総合的な実力を表すものとして今も使われる。

 RCは積み上げ型の数値。試合数が多ければ数値は上がるが、RCを基に算出されるRC27というデータは、その選手が27アウト(つまり1試合分)で平均何点取ることができるかを表すものだ。積み上げ型ではなく、選手個々の攻撃力を示した数字。「9」を超えればMVP級、「8」以上でリーグを代表する強打者と言える。

 2017年、規定打席以上の選手のRC27の10傑を出してみた。

【パ・リーグ】
1柳田悠岐(ソ)9.64(114試124安29本91点14盗、率.317)
2秋山翔吾(西)8.82(115試149安21本75点12盗、率.327)
3T-岡田(オ)7.28(112試110安25本50点0盗、率.282)
4茂木栄五郎(楽)7.25(81試96安15本40点3盗、率.302)
5ペゲーロ(楽)6.81(92試111安23本67点3盗、率.304)
6西川遥輝(日)6.51(112試131安7本31点31盗、率.300)
7浅村栄斗(西)6.04(115試141安15本84点5盗、率.306)
8ウィーラー(楽)5.96(109試115安26本68点7盗、率.270)
9デスパイネ(ソ)5.85(111試100安29本82点3盗、率.256)
10鈴木大地(ロ)5.54(113試109安10本47点4盗、率.270)

 ソフトバンクの柳田は昨年、最高出塁率以外のタイトルはなく、WBC代表にも選出されなかったが、RC27は9.29で1位だった。今季も9.64で1位。安打数も長打も多く、盗塁も2桁、さらに四球も多い柳田の貢献度は抜群だ。同じ本塁打数の僚友デスパイネとは、大差が開いている。

セ1位・丸を追い上げる筒香

 2位は長打が増えた西武の秋山。昨年は6.54で5位だったが、現時点で8.82と大躍進した。4位の楽天・茂木も昨年は4.58で19位だった。今季は長打が増えて中心打者にのし上がった。10位のロッテの鈴木はチームが低迷する中、孤軍奮闘している。なお、昨年MVPに輝いた日本ハムの大谷翔平は、規定打席未満ではあったがRC27は8.84だった。

【セ・リーグ】
1丸佳浩(広)8.17(119試147安21本81点12盗、率.315)
2筒香嘉智(De)7.94(111試116安21本79点1盗、率.291)
3鈴木誠也(広)7.44(115試131安26本90点16盗、率.300)
4エルドレッド(広)7.42(103試90安27本78点0盗、率.280)
5坂本勇人(巨)6.96(114試135安14本57点13盗、率.314)
6バレンティン(ヤ)6.88(100試101安29本68点0盗、率.282)
7マギー(巨)6.74(111試130安14本63点4盗、率.315)
8ロペス(De)6.40(114試140安26本88点0盗、率.304)
9ゲレーロ(中)6.34(111試110安31本74点0盗、率.275)
10田中広輔(広)6.24(119試142安5本51点29盗、率.294)

 セは傑出した打者がいない。3割を打ち、21本塁打、リーグ3位タイの69四球を選んでいる広島の丸が1位。これを僅差でDeNAの筒香が追いかけている。筒香は昨年、10.60という高いRC27を記録して1位だったが、今季は後半戦からじわじわと数値を伸ばしている。

 3位の広島・鈴木は骨折で戦線離脱。この数字をさらに伸ばすのは厳しくなった。ヤクルトのバレンティン、中日のゲレーロは本塁打では2位、1位だが、貢献度はそれほど高くない。10位以内に阪神の選手が1人もいない。糸井嘉男の5.88が11位で一番上。攻撃面では見劣りする。

 RC27は本塁打、打率などのタイトル部門だけでは見えない総合的な貢献度が見える。MVPは様々な観点から選ばれるが、この顔ぶれからMVPは出るだろうか。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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