楽天バッテリーの配球ズバリ ソフトBデスパイネ、頭脳が生んだサヨナラ打

楽天バッテリーの配球ズバリ ソフトBデスパイネ、頭脳が生んだサヨナラ打

ソフトバンクのアルフレド・デスパイネ【写真:(C)PLM】

柳田敬遠の後に劇的サヨナラ打「自分の仕事をすることは変わらない」

 勝負を決めた一打には、キューバ人助っ人の鋭い読みが隠されていた。3日の楽天戦(ヤフオクD)。ソフトバンクに劇的なサヨナラ勝ちをもたらしたのは、アルフレド・デスパイネ内野手のバットだった。

 両チーム無得点の0-0で迎えた9回裏。1死から、今宮が中前安打を放って出塁すると、3番の中村晃が犠打。柳田は2ボールとなったところで敬遠されて四球となり、1死一、二塁。ここで打席に入ったのがデスパイネだった。

 マウンド上は、8回までソフトバンク打線を3安打無失点に封じこめていた楽天先発の則本。「柳田は左打者だし、敬遠されるのは予想していた。ここは自分との勝負だというのは分かっていた。自分の前の打者が敬遠されても、自分の仕事をすることは変わらない」。目の前で柳田が勝負を避けられても、冷静さは失っていなかった。

 則本が投じた初球。内角に来た真っ直ぐを迷いなく振り抜いた。打球は鋭いライナーとなって中堅へ。突っ込んできた中堅・島内の出したグラブはわずかに及ばず。二塁走者の今宮が一気に本塁へと生還した。劇的なサヨナラ勝ち。マウンド付近で膝をつき、がっくりとうなだれる則本を横目に、デスパイネはチームメートにもみくちゃにされた。

 5回の第2打席で右前へ、7回の第3打席では左前に安打を放っていたデスパイネ。8回までにチームが放った3安打のうち、2安打はこの男が放っていた。そして、第4打席のサヨナラ打。デスパイネの中には、それまでの3打席の、あるイメージが残っていたという。

ロッテ時代には則本と好相性「素晴らしい投手だけど、相性が良かったね」

「それまでの打席では変化球で入ってきていた。なので、初球は真っ直ぐ狙いでいきました」

 それは、各打席の則本の初球の入り方だった。1打席目はスライダーで空振り、2打席目もスライダーでこれは見逃し、3打席目はカーブでボールだった。いずれも変化球から入ってきた楽天バッテリー。第4打席は足立から嶋に捕手が変わっていたものの、デスパイネはストレートで入ってくると予測。ストレート1本に狙いを絞り込んでいた。そこに来た、やや甘く入った144キロのストレートを、打ち損じることなく、きっちりとはじき返した。

 今季こそ、対則本は13打席ノーヒット5三振を喫していたデスパイネだが、ロッテ時代の2015年は14打数6安打2本塁打の打率.429、2016年は7打数4安打1本塁打の打率.571と好相性を誇っていた。試合後は「相性はもともといいんだよ。則本は素晴らしい投手だけど、相性が良かったね」と振り返った。元来の相性の良さはもとより、相手の入りを読んだ頭脳が生んだサヨナラ打でもあった。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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