サファテが見せつける絶対守護神の力 36歳で驚異の進化、理由は本人も「?」

サファテが見せつける絶対守護神の力 36歳で驚異の進化、理由は本人も「?」

ソフトバンクのデニス・サファテ【写真:藤浦一都】

歴代の名ストッパーと肩を並べたデニス・サファテ

 歴代の名ストッパーに肩を並べた。ソフトバンクのデニス・サファテ投手が、2日の楽天戦(ヤフオクD)で今季46セーブ目をマーク。2005年の中日・岩瀬仁紀、2007年の阪神・藤川球児の持つプロ野球記録に、今季121試合目、22試合を残した段階で到達した。

 3日の同戦では、そこまで3連投となっていたために、守護神は休養日として登板はなし。記録の更新は5日のオリックス戦(京セラD)以降に持ち越しとなったが、それも時間の問題だろう。47セーブに止まらず、50セーブ、それ以上どこまで数字を残すことになるのだろうか。

 2011年、広島への入団を機に来日したサファテ。2013年には西武に移籍し、ソフトバンクには2014年に加入して4年目となる。今季で来日7年目。ソフトバンクでは加入1年目から37セーブをマークし、41、43、そして46セーブと、セーブ数を増やし続けている。それだけチームが勝ち続けていることももちろんそうなのだが、今季で36歳となったサファテが、いまだに進化を遂げている。

 まず、その球速。アメリカ時代には最速159キロをマークしていたというが、それは、まだ20代の時期のこと。それが36歳を迎えた今季、4月に自己最速タイとなる159キロをマーク。シーズン終盤になっても、150キロ台中盤の球速を連発しており、衰え知らずどころか、昨季よりも平均的な球速が上がっている印象すら受ける。

 それ以外の指標でも、過去3年を比べると、成績が向上しているものはある。

向上する数字、サファテ登板で漂う“諦めムード”

防御率 1.11(15年)、1.88(16年)、0.95(17年)
K/9 14.20(15年)、10.54(16年)、14.21(17年)
BB/9 1.95(15年)、1.59(16年)、1.42(17年)
WHIP 0.63(15年)、0.82(16年)、0.70(17年)

 K/9は1試合9イニングを投げた際に平均何個の三振を奪うか(つまり奪三振率)、BB/9は奪三振率と同様に1試合9イニングを投げた際に何個の四球を与えるかという制球力を示し、WHIPは1イニングあたりで何人走者を出すかを示す指標である。

 見れば分かるように、防御率、K/9、BB/9と、いずれも過去3年で最高の数字を現時点で叩き出している。WHIPは2015年に比べると若干下回っているものの、それでも0.70というのは驚異的な数字である。伸び上がるような真っ直ぐの球速を維持、ないし高めながら、これまで以上に制球力を向上させ、自滅するリスクが年々低下していっていると言える。

 昨季は同点の場面での登板だけで7敗を喫したものの、今季は2敗だけ。セーブシチュエーションの失敗は1度だけと、驚くほどの安定感を見せている。サファテ自身は昨季からの変化を問われ、「妻の体調が悪かったというのがあって、野球のことを深く考えていなかった。野球のことに入り込み過ぎなかったのが良かったのかな。年も取ったし、よりスマートな考えが出来るようになったのかもしれないね。正直、よく分からないよ」と答えていた。

 ただ、昨季喫した7敗はよほど悔しかったのだろう、オフには相当なトレーニングを積んできていた。シーズン中もトレーニングを欠かさない真面目さを支えに、36歳でも、進化し続ける絶対守護神。1点でもリードした状況で、この「キング・オブ・クローザー」がマウンドに上がれば、敵チームのファンには諦めムードが漂い、ホークスファンは勝利を確信する。それほどの圧倒的な力を、サファテは示している。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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