「マドンナジャパン」堅実守備で初代アジア王者に「いや?、しんどかった」

「マドンナジャパン」堅実守備で初代アジア王者に「いや?、しんどかった」

香港戦に勝利しハイタッチをかわす「マドンナジャパン」の選手たち【写真:Getty Images】

香港に勝利して優勝が決定、厳しい試合の勝因は内野の高い守備力

 香港で開催されている「第1回 BFA 女子野球アジアカップ」は5日、大会4日目が行われ、野球女子日本代表「マドンナジャパン」は地元・香港を2-0で下した。勝てば優勝が決まる一戦で日本は堅実な守備力を見せた。

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 試合後、「いや〜、本当にしんどかったですね」と言ったのは橘田恵監督だった。攻撃では、毎回のように走者を出してもフライアウトに打ち取られ、得点できたのは2イニング。守りでも2回以外はすべて走者が塁上にいた。厳しい試合となったが、勝因は内野の守備力だった。

 初回、四球と左前打でいきなり無死一、二塁とされた。犠打も決められ、1死二、三塁とさらにピンチは広がった。今大会、ここまで野手として出場していた先発・小野あゆみ(埼玉栄高)は「緊張して力が入ってしまった」と振り返る。それでも、「後ろに頼れる守備の方がいたので、ランナーがたまっても落ち着いて投げられました」と、ここから粘った。4番打者には初球を打たれ、打球はサードへ。球足の速い打球だったが、三塁手の阿部希(福知山成美高)がしっかりさばき、三塁走者の動きを確認して一塁へ送球。2死とした。そして、5番打者にはカウント2-2からカーブを投じ、タイミングをずらして空振り三振を奪った。

 3回からは2番手として松島瑠菜(履正社高)が登板。1死から中安を許したが、次打者のバントを自ら処理し、二塁でアウトを奪った。4回には四球と左安で無死一、二塁とされたが、6番打者への5球目で飛び出した二塁走者を2-6-5でアウトに。慌てず、冷静なプレーを見せた。

厳しい展開の中で光った守備、ピッチャーの姫野は「あれは大きかった」

 6回には3番手で登板していた姫野真由(花咲徳栄高)が連打にミスも絡み、盗塁も決められて無死二、三塁とされたが、見逃し三振で1死を奪うと、捕ゴロと三ゴロでピンチを脱した。そして、2-0の7回。1死一、三塁で橘田監督はマウンドに向かった。「サードランナーを返さないという野球をするとなると、内野手にもプレッシャーがかかりますので、サードランナーは気にせず、ゲッツーでいいんじゃないかという話をしました」。一度、間も取りたかったという。

 打席には初回に左前打を放っている2番打者。カウント2-2から香港は仕掛けてきた。一塁走者が盗塁。捕手の金満梨々那(開志学園高)が二塁に送球すると三塁走者がホームへスタートを切った。しかし、日本は二塁手の蛭田菜月(埼玉栄高)がセカンドベース手前でしっかりカットし、「丁寧にプレーしようと思いました」と落ち着いて金満に送球。三塁走者はホームでアウトになった。

「あれは大きかったです」とマウンド上の姫野。遊撃手の吉井温愛主将(履正社高)は「日本で練習試合をした時も全く同じプレーがありました。その時は自分がセカンドだったんですけど。そのプレーがちゃんと決まって、点を阻止できたのでよかったと思います」と安堵した。

 攻撃の歯車がかみ合わず、守備でもピンチが多かったが、見事にしのいで見せた日本。「国際大会で日本を背負っているということがあるので、ランナーが三塁にいったり、ピンチになったりするといつもより重圧感がありました」と吉井主将。大きなプレッシャーのかかるスリリングな試合だったが、日本らしい守備力を発揮して勝利をつかんだ。(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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