中日の「鉄腕」岩瀬の凄すぎる成績 サファテの日本記録樹立で改めて脚光

中日の「鉄腕」岩瀬の凄すぎる成績 サファテの日本記録樹立で改めて脚光

中日・岩瀬仁紀【写真:荒川祐史】

サファテが日本新47セーブ、記録達成の際に必ず名前が出てくる岩瀬

 ついに歴史が塗り替えられる瞬間が訪れた。5日、京セラドーム大阪で行われたオリックスvsソフトバンク戦。延長11回表にソフトバンクが勝ち越しに成功し、その裏にマウンドに上がったのはデニス・サファテ投手だった。

 先頭の伊藤、続く安達を2者連続で空振り三振に仕留めると、最後は駿太を平凡な左飛に打ち取り、試合を締めた。これで、サファテは今季47セーブ目。2005年の中日・岩瀬仁紀、2007年の阪神・藤川球児がマークした46セーブのシーズン最多セーブ記録を更新し、新たなプロ野球記録を樹立した。

「キング・オブ・クローザー」と称され、ついに歴代1位の金字塔を打ち立てたサファテ。今季は、マーク・クルーンが持っていた外国人最多セーブ記録の更新を皮切りに、通算200セーブ達成、4年連続30セーブ、3年連続40セーブ、自身が2016年にマークしたシーズン最多セーブのパ・リーグ記録更新、そしてシーズン最多セーブ記録のプロ野球記録と、数々の記録を打ち立ててきた。
 
 サファテの数々の快挙達成の一方で、そのたびに、その偉大さを改めて痛感させる人物がいる。何かしらのセーブ記録が達成される際に、必ずといっていいほど名前が出てくるのが、中日の岩瀬仁紀投手である。
 
「光栄だし、2人とも凄い投手。1年目、日本に来た時から姿を見ていて、尊敬している2人に並べて光栄だね」(46セーブ到達時)

「偉大な2人の記録を越えることが出来て嬉しく思う」(47セーブ達成時)
 
 サファテも、これまで度々、藤川とともに岩瀬への尊敬の思いを口にしている。今回のシーズン最多セーブ記録はもちろんのこと、サファテの4年連続30セーブ、3年連続40セーブは、どちらも史上2人目のことだった。これまでに唯一、それを達成してきたのが、この岩瀬である。

 1998年のドラフト2位で、NTT東海から中日に入団した岩瀬が築き上げてきた実績はとにかく輝かしい。1999年から今季でプロ19年目。42歳にして、今なお現役でマウンドに立ち続けている左腕のこれまでの成績は以下のようになっている。

圧倒的な年度別&通算成績、サファテも「それは無理だよ…」と苦笑い!?

1999年 65試合 10勝2敗1セーブ 防1.57
2000年 58試合 10勝5敗1セーブ 防1.90
2001年 61試合 8勝3敗0セーブ 防3.30
2002年 52試合 4勝2敗0セーブ 防1.06
2003年 58試合 5勝2敗4セーブ 防1.41
2004年 60試合 2勝3敗22セーブ 防2.80
2005年 60試合 1勝2敗46セーブ2ホールド 防1.88
2006年 56試合 2勝2敗40セーブ5ホールド 防1.30
2007年 61試合 2勝4敗43セーブ3ホールド 防2.44
2008年 51試合 3勝3敗36セーブ5ホールド 防2.94
2009年 54試合 2勝3敗41セーブ1ホールド 防2.12
2010年 54試合 1勝3敗42セーブ3ホールド 防2.25
2011年 56試合 0勝1敗37セーブ7ホールド 防1.48
2012年 54試合 1勝3敗33セーブ6ホールド 防2.29
2013年 55試合 2勝3敗36セーブ8ホールド 防1.86
2014年 34試合 1勝2敗20セーブ4ホールド 防3.52
2015年 1軍登板なし
2016年 15試合 0勝2敗 0セーブ2ホールド 防6.10
2017年 49試合 3勝6敗 2セーブ26ホールド 防4.29

通算 953試合 57勝51敗404セーブ72ホールド 防2.21

 1年目の1999年から中継ぎとして65試合に登板し、いきなり10勝をマーク。2年目の2000年にも中継ぎとして58試合に投げ、2年連続の2桁10勝を挙げた。入団から15年連続50試合登板、2004年途中からクローザーとなると2005年から9年連続30セーブ、同じく2005年から3年連続40セーブを記録している。

 今のサファテと同じ36歳時点で岩瀬も37セーブをマークしており、そこからさらに38歳の2013年まで30セーブを記録している。2015年は1軍登板なし、2016年も15試合止まりだったが、42歳で迎えた今季、驚異の復活を遂げた。49試合に登板し、3年ぶりのセーブを挙げるなど、2セーブ26ホールドの結果を残し「鉄腕」健在を証明した。

 今季の49試合で通算953試合登板となり、米田哲也氏の949を超えて通算登板数は歴代1位に。通算404セーブも、2位の高津臣吾氏に118セーブの差を付けるダントツの歴代1位である。サファテが今季47セーブ目で通算222セーブとしたが、岩瀬は、まだ182セーブ先を行っているのだから、驚異的である。

 史上2人目となった4年連続30セーブを達成した際に、岩瀬が持つ9年連続の記録を聞かされたサファテは「9年? それは無理だよ…」と苦笑いで“白旗”を揚げていた。19年にわたって、大きな怪我もなく、マウンドに立ち続けてきた岩瀬の肉体と精神力。シーズン最多セーブ記録こそ塗り替えられたものの、サファテの記録は、改めて、岩瀬の凄さを感じさせるものとなった。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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