巨人坂本が3割割れ、阪神鳥谷が急浮上 セ・リーグ首位打者戦線に異状アリ

巨人坂本が3割割れ、阪神鳥谷が急浮上 セ・リーグ首位打者戦線に異状アリ

阪神・鳥谷敬【写真:Getty Images】

1位宮崎と2位マギーは2毛差、3位以下の差も小さく…

 セ・リーグの首位打者争いが激化している。9月6日終了時点で、1位のDeNA宮崎敏郎を、2位の巨人マギーが2毛差で追う接戦だ。3位以下の選手とも差は少なく、予断を許さない。

 1か月前、8月6日の打撃10傑と現在の打撃10傑を比較してみよう。

8月6日
1宮崎敏郎(De) .337
2坂本勇人(巨) .335
3丸佳浩(広) .312
4大島洋平(中) .312
5マギー(巨) .311
6ロペス(De) .309
7雄平(ヤ) .307
8安部友裕(広) .306
9鈴木誠也(広) .305
10田中広輔(広) .299

9月6日
1宮崎敏郎(De) .3178
2マギー(巨) .3176
3大島洋平(中) .313
4安部友裕(広) .310
5丸佳浩(広) .308
6鳥谷敬(神) .301
7鈴木誠也(広) .300
8ロペス(De) .2993
9坂本勇人(巨) .2987
10坂口智隆(ヤ) .297

 リーグ打率は8月6日は.253、9月6日は.252と大きな変動はないが、この1か月間、打率上位の打者が大きく数字を落としている。このためトップと10位の差が.038から.020とぐっと縮まった。

 今も辛うじて首位を維持するDeNA宮崎はこの1か月、97打数25安打の.258と不振だった。1か月前、5位だった巨人のマギーが96打数33安打の.344と好調で、間合いを詰めた。

意外だった坂本の失速、経験も立場も異なる打者たちの争いに

 意外だったのは巨人の坂本勇人。昨年の首位打者であり、この顔ぶれでは実績も十分だったが、この1か月は88打数12安打の.136と信じられないような不振。9月5日にはついに3割を割ってしまった。

 8月6日の時点で7位につけていたヤクルトの雄平は、6月28日に右手首を骨折してすでに戦線離脱。現在は規定打席から外れている。また、広島、鈴木誠也も8月23日に右足首を骨折。鈴木はすでにシーズンの規定打席をクリアしており、ランキングから外れることはないが、今後、数字が動くことはない。

 1か月の間に新たにランクインしたのは、6位の阪神・鳥谷敬と、10位のヤクルト・坂口智隆の両ベテラン。2000本安打を目前にした鳥谷は1か月前は.288で11位だったが、この1か月は95打数33安打の.347と打って.301と3割超え。坂口は1か月前は.279で16位だったが、この1か月は92打数34安打の.370と鳥谷を上回る勢いだった。

 残り試合は阪神、巨人、DeNAが20試合、中日、ヤクルトが18試合、広島は16試合。各打者は60〜80回程度、打席に立つ。この僅差を考えると、打率3割前後の打者でも十分に首位打者が狙えると言えよう。

 こういう展開では、規定打席未達で好成績を上げている打者が、規定打席に達して突如上位に浮上することがある。「潜航艇」といわれるパターンだ。広島の松山竜平は.321と好調だが、最終の規定打席443には現時点で115足りず、浮上は絶望的。他にはそうした選手は見当たらず、首位打者はこのランキングの中で決まるだろう。

 キャリアで初めて規定打席に到達したDeNA宮崎、広島の安部、3割の常連の阪神鳥谷、巨人坂本、1年契約の巨人マギー。経験値も立場も異なる打者の打率争いはさらにヒートアップするだろう。これからも目が離せない。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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