「清宮は米国の大学に行くべき」―史上最強助っ人が力説「彼のレベルが上がる」

「清宮は米国の大学に行くべき」―史上最強助っ人が力説「彼のレベルが上がる」

米大学行きの利点を力説するクロマティ氏【写真:編集部】

史上最多高校通算111本塁打、日本の至宝は「守備も走塁も向上の余地がある」

「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)に出場している侍ジャパンU-18代表は、スーパーラウンド第2戦でカナダに4-6で敗戦。主将の清宮幸太郎内野手(早稲田実業)は2点を追う5回にバックスクリーンへのソロ本塁打を放ち、史上最多とされる高校通算本塁打記録を111本と伸ばしたが、チャンスであと1本が出なかった。

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 ただ、同世代ではやはり群を抜く長打力を誇る清宮。超高校級の逸材については、高校卒業後の進路に注目が集まっている。プロ野球か、大学進学か。その他も様々な選択肢がある中、「新たな道」を勧める声が上がっている。

「あのホームランバッター、キヨミヤさん、彼は高校卒業した後にアメリカに行くべきだと個人的には考えています。日本の大学進学やプロ球団に行くよりもアメリカの大学に入学することが彼の成長には有益でしょう。それが彼の成長の近道だと思います。現時点で彼はホームランヒッターです。しかし、それだけに過ぎません。守備も走塁もまだまだ向上の余地があります。そして、彼はアメリカに行くことで、彼よりも優秀な選手とプレーする機会があります。彼は自分以上のタレントから刺激を受け、学ぶチャンスを手にできるのです。彼のプレーのレベルが上がります」

 こう語ったのは巨人史上最強の助っ人と呼ばれるウォーレン・クロマティ氏だ。7月に宮城県石巻市で行われたリトルリーグ小学4・5年生の全国大会「MLBカップ」にゲストとして参加するために来日。16チーム、250人の野球選手に直接指導を行い、東日本大震災の被災地復興にも2年連続で貢献したクロマティ氏は都内でインタビューに応じた。

 1989年にMVPに輝いた名手は、2か月間の滞在となる日本でプロ野球のみならず、高校生の試合も視察したという。そして、高校通算本塁打記録を塗り替えている清宮の進路について、アメリカの大学という意外な選択肢を勧めた。それは自身の経験に基づくものだった。

「日本に留まっていたら、彼は変わりませんし、安全なままです」

「アメリカのジュニアカレッジ(2年制大学)が最高の選択になると思う。アメリカでは高校からメジャーにも行ける。大学でも可能だ。ジュニアカレッジは1年目でドラフトされてもMLBに行ける。2年目にドラフトされても行けるんだ。カレッジでは1年目には行けない。行きたくても待たなければいけない。私の場合は高校でもドラフトされたが、そこではプロに進まなかった。ジュニアカレッジに進学した。父親の『大学に行け』という勧めもあった。

 実はジュニアカレッジの野球のレベルもすごく高い。ほとんど1Aと同じレベルなんだ。ジュニアカレッジなら1年か2年で契約できるが、カレッジに行ってしまうと、待たなければいけない。21歳の段階でドラフトにかけられてAボール(シングルA)に行きたくない。もっと高いレベルでスタートしたい。だから、ジュニアカレッジに行った。それは決断なんだ」

 クロマティ氏は1974年にマイアミ・デイド短大からドラフト1巡目でエクスポズに入団した。ジュニアカレッジのレベルはクラスAに相当し、実力者がひしめくという。つまり、清宮は未来のメジャーの強打者と切磋琢磨するチャンスがある。そして、パワーヒッターとしての才能に加え、走塁や守備技術なども向上させるような刺激を受けるのではないか、とクロマティ氏は語っている。

「彼はパワーヒッターだ。その一方、守備も走塁もまだ向上の余地もある。今のままでいいというなら日本に留まるべきだろう。パ・リーグのDHになればいい。日本に留まっていたら、彼は変わりませんし、安全なままです。パワーヒッターとして、誰も彼にホームランを打つことを求めます。アメリカの大学に進学すれば、彼は自分のスキルを高めることができるでしょう。彼のメンタルもそうです。語学やコミュニケーション能力も上達するでしょう」

 まずは、現在のU-18ワールドカップで世界一を目指している清宮。その先にどんな未来が待っているのか。クロマティ氏は自身の経験から、日本球界の至宝にアメリカ進学の道を指し示していた。(Full-Count編集部)

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