先発・救援別成績から見る各球団の投手事情…勝てる理由と勝てない理由

先発・救援別成績から見る各球団の投手事情…勝てる理由と勝てない理由

ソフトバンクのデニス・サファテ【写真:藤浦一都】

パ・リーグはホークス救援が断トツ、西武の先発安定も少ないセーブ数

 9月9日の阪神とDeNAの2位決戦は、先発の秋山と石田が投手戦を演じた。勝負は1-1のまま救援投手にリレーされ、延長12回裏、阪神が鳥谷のサヨナラ安打で勝利した。殊勲者は鳥谷だが、先発、救援の好投が接戦を生んだ。

 投手陣の成績を、先発と救援に分けてみると、そのチームの強みと弱みがはっきりと見えてくる。まずは、パ・リーグから、先発、救援別の投手成績を見てみよう。

ソフトバンク
・先発64勝32敗、防御率3.32
・救援22勝8敗、108HD、52SV、防御率2.50
西武
・先発56勝39敗、防御率3.74
・救援14勝14敗、78HD、26SV、防御率3.21
楽天
・先発46勝42敗、防御率3.47
・救援20勝9敗、82HD、36SV、防御率3.32
オリックス
・先発37勝49敗、防御率3.76
・救援20勝15敗、79HD、31SV、防御率3.60
日本ハム
・先発31勝58敗、防御率4.39
・救援16勝16敗、96HD、24SV、防御率3.20
ロッテ
・先発30勝62敗、防御率4.32
・救援12勝19敗、79HD、21SV、防御率4.51

 ソフトバンクは先発が64勝32敗と大きく勝ち越し、救援も22勝8敗だが、防御率は救援の方が遙かにいい。NPBセーブ記録を更新したサファテを軸とする絶対的な救援陣が、チームを盤石にしている。

 西武の救援陣は14勝14敗で5分、セーブはソフトバンクの半分。絶対的な救援投手がいないことが分かるだろう。一方、楽天は救援が大きく勝ち越している。福山、松井裕樹という救援陣がチームを支える図式だ。

 オリックス、日本ハムは、先発が大きく負け越し。リードしてつなぐケースが少ないため、救援陣を活かすことができていない。

 ロッテは、先発も大きく負け越しているが、救援の方がさらに防御率が悪い。これでは試合を作ることができない。

セは上位2チームが圧倒、DeNAと巨人は救援が弱み

 セ・リーグを見てみよう。

広島
・先発58勝31敗、防御率3.71
・救援22勝15敗、102HD、31SV、防御率2.73
阪神
・先発43勝43敗、防御率3.63
・救援27勝12敗、110HD、35SV、防御率2.85
DeNA
・先発46勝43敗、防御率3.79
・救援17勝16敗、114HD、29SV、防御率3.85
巨人
・先発52勝40敗、防御率3.26
・救援11勝21敗、49HD、27SV、防御率3.61
中日
・先発37勝47敗、防御率4.25
・救援15勝23敗、94HD、34SV、防御率3.98
ヤクルト
・先発30勝60敗、防御率4.10
・救援12勝24敗、74HD、15SV防御率4.35

 広島は先発陣が27も勝ち越している。一方の救援は7つの勝ち越しだが、防御率はリーグ1位だ。阪神は先発は43勝43敗の五分だが救援が大きく勝ち越し、防御率も広島に匹敵。阪神は救援投手で持っていることが分かる。

 DeNAは先発、救援ともに少しだけ勝ち越しているが、救援陣は上位2球団に見劣りする。

 巨人の先発陣はリーグ1の防御率を誇る。貯金も12あるが、それを救援陣が帳消しにしている。特にホールドがリーグ最少の49、セットアッパーに人材がいない。

 中日は先発、救援ともに2桁の負け越し、ヤクルトはさらに大きな負け越しだ。

 シーズンは終盤に入っているが、先発、救援別の投手成績からは、来季の補強ポイントが見えてくる。各球団は来季へ向けてどんな手を打つだろうか。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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